北海道フリーきっぷで巡る北海道旅行記(2009年夏)

道内夜行列車が全廃されてしまったJR北海道。今回は夜行列車ではなく、ビジネスホテルを中心に活用して、釧路・札幌・稚内・摩周・知床・帯広を北海道フリーきっぷを使って夫婦二人でかけめぐった。臨機応変に予定を組み替えたり、様々なハプニングが起こる、7泊8日の北海道旅行記。
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新日本海フェリー&太平洋フェリーで行く札幌旅行記

  
6日目 (2009年07月30日)
本当に軽食な朝食

今朝は少しゆっくりと起床。そして、窓をみると、やっぱり今日もどんより曇。

冴えない天気

冴えない天気

朝ごはんを食べに、フロントの横にある食堂へ。朝食は宿泊料金に含まれているが、パン or おにぎりのどちらかしか選べない。おまけに、おにぎりは1人2個まで。

ちなみに、おにぎりはまさしくローソンのおにぎり。そして、パンは山崎パンなどの袋詰めパンっぽいパンだ。本当に軽食といった感じ。

お味噌汁やドリンクも一応ある

お味噌汁やドリンクも一応ある

これぞスーパーパスポート「弟子屈2daysえこパスポート」

今日の観光スポットは、摩周・川湯・屈斜路エリア。毎年訪れているこの地域だが、さすがに飽きてきたので、今年は行かない予定だった。

しかし、ネットで偶然見つけた「弟子屈2daysえこパスポート」。摩周・川湯・屈斜路エリアのシャトルバスが乗り放題。おまけに、駅から宿泊施設までの手荷物輸送サービスやレンタサイクルまで無料。さらに、有効期限が2日間なのに、たったの1000円というスーパーパスポート。

これは、近鉄の「まわりゃんせ」やJR西日本の「西日本パス」並みのお得なスーパーパスポートに違いない。そうとなれば、是非試してみたいもの。そんなわけで、今年もまたまたやってきたのだ。

さらに、目的はこれだけでない。これまで5回以上もトライしている「摩周湖星紀行」。川湯温泉を夜に出発し、天の川のような星空を摩周湖へ見に行くというバスツアー。

この「摩周湖星紀行」も天候不順による度重なる中止を喰らっていて、これまで参加できたのは、たったの一回だけ。しかし、その日は天体観測には最も不適切な満月の日(空が明るすぎると、星が見えない)。部分日食と重なる貴重の体験をしたものの、どうも消化不良だった。というわけで、是非リトライしたかったのだ。

天気いまいちだけど、「きっといいことがあるさ!」と9時前にホテルをチェックアウト。

本当に釧路駅前の「釧路駅前ホテル オーシャン」

本当に釧路駅前の「釧路駅前ホテル オーシャン」

もしかして、摩周湖が見れる?

釧路(9:05)→摩周(10:20) 【普通】

釧路9:05発の釧網本線普通列車に乗車。街の中を走っていると思いきや、車窓はまたたく間に湿原が広がる自然豊かな光景となる。

そして、睡眠タイムもあったりで、気がつけば、摩周に到着(10:20着)。

摩周駅

摩周駅

事前にホームページでバスの時刻は調査していたが、たったの10分とわずかな換時間。そんなわけで、改札口を出るやいなや、「弟子屈2daysえこパスポート」の売り場をキョロキョロとがんばって探す。

しかし、頑張って探す必要もなく、改札口の目の前に、会議机の即席特設コーナーが設けられていた。早速、パスポートを購入。パスポートは、首から下げられるパスケースに入れてもらえて、とっても便利。

早速、パスポート特典を活用。それは、「ホテルや宿への手荷物宅配サービス」。今宵の宿「国民宿舎 ホテル川湯パーク」まで荷物を運んでもらえるのだ。早速、荷物を預けて、手ぶら。もちろん、パスポートを買えば無料。

ちなみに、「国民宿舎 ホテル川湯パーク」は「じゃらん」から旅行出発前に予約していたが、初日の行程まるごと組みなおしの際に、携帯のネットから宿泊日変更をしておいたのだ。

「今日は摩周湖見えないですよね〜?」と聞いてみると、後ろのパソコンを指差して、「今はバッチリみれますよ」との意外な答え。そのパソコンはインターネットに接続されているようで、摩周湖に向けられたウェブカメラの画像には、くっきりと湖面が映し出されていた。

やっぱり幻だった・・・「霧の摩周湖」

摩周(10:30)→摩周湖第一展望台(10:45) 【バス】摩周湖バス

「手ぶらになった」&「摩周湖も見える」、ってことでウキウキ気分。10:30発の摩周湖バスに乗車。

もちろん、パスポートを見せるだけで乗車OK。通常、摩周駅〜摩周湖間の片道バス運賃が540円なので、往復するだけでモトが取れるのだ。

摩周駅前に停車する「摩周湖バス」

摩周駅前に停車する「摩周湖バス」

さてさて、こんなオトクなパスポートなわけだが、このバスの乗客はナント僕たち夫婦のみ。つまり、貸切バスだ。ガイド(ボランティア?)のおじさんがマンツーマンで今日の行程の相談にのってくれる。その結果、今日は摩周湖をみた後、川湯温泉駅へバスで移動。そして、レンタサイクルで屈斜路湖へ向かう。屈斜路湖から今宵の宿の川湯温泉へは自転車をバスに載せられるので、それで帰ってくればいいということになった。

ちなみに、ガイドのおじさんは、川湯温泉駅前で旅人宿を経営しているようで、このパスポートに関するいろいろな話をしてくれた。今回のパスポートは国からの助成を受けて実施している事業だが、いまいち利用者が伸びないのだとか…。問題の一つとして、広報不足を感じておられるそうだ。とりあえず、数年間は予算が下りているようだが、今後の動向次第でどうなることやら…?と、話されていた。

確かに、昨日の「来た・トカチ 大パノラマ★ピリカ号」然り、せっかく良質な旅のコンテンツが用意されているにも関わらず、それが十分に知れ渡っていないというのが残念なところ。せっかくの税金を使うのだから、北海道の特定地域だけでなく、北海道全体でこういった事業のアピールを全国に展開する道具や手法を今後は検討していく方がいいのではないかと思う。

こんな話をしながら到着した「摩周湖第一展望台」は霧世界…。どうやら、摩周駅からここまでやってくるたった15分の間に、ウェブカメラで見た摩周湖は再び霧の中へかくれんぼしてしまったようだ。

今回の旅は、こんなオチばっかり…。

これぞ!霧の摩周湖

これぞ!霧の摩周湖

摩周湖第三展望台でも玉砕(T_T)

摩周湖第一展望台(10:50)→摩周湖第三展望台(10:53) 【バス】摩周湖バス
摩周湖第三展望台(11:10)→摩周湖第一展望台(11:12) 【バス】摩周湖バス

摩周湖にやってきたのは初めてではなく、幾度も来ている。そんなわけで、霧が出ていても、「いつものことだな」と余裕の対応(と自分に言い聞かせる)。実際のところ、何度もスカっと晴れた摩周湖を見ているからいいか…。

今回のパスポートで乗れるバスルートの面白いところは、通常ならば、ほとんどバスの便がない第三展望台へも、結構な本数を走らせているところ。おまけに、第三展望台は標高が低い分、第一展望台よりも摩周湖が見れる可能性が高いというのが定説だ。

そんなわけで、10:50発の「摩周湖バス」に乗って、第三展望台を目指す。この区間は、狭い第三展望台駐車場(実質は道)で折り返しUターンをするため、ワゴン車型タクシーでの運行となる。

左のワゴン車が第三展望台へ行く「摩周湖バス」

左のワゴン車が第三展望台へ行く「摩周湖バス」

さてさて、期待の「摩周湖第三展望台」からの眺めはというと、やっぱり霧しか見えなかった。むしろ、もっと霧が濃くなったような…。

第三展望台の入り口

第三展望台の入り口

この霧の向こうに摩周湖が…

この霧の向こうに摩周湖が…

粘ること15分、一向に霧が晴れる気配もないので、第三展望台 11:10発の「摩周湖バス」で第一展望台へ戻る。ちなみに、他に客はおらず、僕たちが乗車すると共に発車。時計を見ると、ちょっとフライングで発車していた。

さらに、摩周湖第一展望台でも玉砕(T_T)

摩周湖第一展望台(11:45)→JR川湯温泉駅(12:10) 【バス】摩周湖バス

再び戻ってきた第一展望台。ここでバスの発車時刻までの30分間、ずっと霧に包まれた湖面の方を眺めてみるが、一瞬だけ湖面が見えるだけだった。

一瞬だけ湖面が見える瞬間もあったが…

一瞬だけ湖面が見える瞬間もあったが…

11:45発の屈斜路シャトルバスで霧一面の摩周湖を去る。

もちろん、このバスも「えこパスポート」で乗れる。乗客は、僕たち夫婦以外に3人程度。バスの車内では、ボランティアガイドのおばさんが周ってきて、この後のプラン作成の相談にのってくれる。ちなみに、このおばさんも、家に帰ったら「えこパスポートを是非宣伝して欲しい」と話をしていた。

25分ほどで川湯温泉駅に到着し、バスを降りる(12:10着)。

今年もやってきました「川湯温泉駅」

今年もやってきました「川湯温泉駅」

川湯温泉から硫黄山を目指してサイクリング♪

JR川湯温泉駅(12:13)→硫黄山(12:20) 【レンタサイクル】

ここからは、レンタサイクルだ。川湯温泉駅の待合室にある「えこパスステーション」で自転車を借りようとすると、係員のおじさんが「自転車を予約されていた方ですか?」と聞いてくる。

予約した覚えもないのに、なぜか僕たちの名前も知ってる。どうやら、摩周駅から摩周湖へ向かうバスに乗っていたガイドのおじさんが手配してくれていたようだ。もちろん、このレンタサイクルも「えこパスポート」でOK。どれだけお得なパスポートなんだろう!?

自転車は、この「えこパスポート」プロジェクトに合わせて購入したのか、ピッカピッカの新品。天気は曇り空だが、幸い雨も降っていない。まずは硫黄山を目指して、サイクリングスタート。

駅から硫黄山を目指す!

駅から硫黄山を目指す!

川湯温泉駅から硫黄山までは歩いてもいけるような距離(ただし、ちょっとがんばる必要はある)。そんなわけで、7分ほどで到着してしまった。

硫黄山が見えてくる

硫黄山が見えてくる

時間はちょうどお昼どき。硫黄山レストハウスであげいも(1本200円)を1人1本ずつ、そして、いももち(200円)を1本買って、二人ではんぶんこ。レストハウス内にある休憩スペースで食べる。

ここのいももちは、とってもおいしく、硫黄山にやってきた時は必ず食べるのだ。

あげいも(200円)

あげいも(200円)

オススメのいももち(200円)

オススメのいももち(200円)

レストハウス内にある休憩スペース

レストハウス内にある休憩スペース

今まで何度来ている硫黄山だが、硫黄の強烈な臭いが漂う特有の雰囲気は飽きさせない。硫黄でハゲ山になった山肌からは、モクモクと煙が噴出す。そして、地面はホンノリ、場所によっては、かなり熱い。

今年は、心なしか、いや間違いなく、観光客が少ないような気がする。不況のせいだろうか?

煙がもくもく噴出す「硫黄山」

煙がもくもく噴出す「硫黄山」

岩肌はかなり熱くなっている

岩肌はかなり熱くなっている

硫黄のせいで、山の周辺だけ草木が生えていない

硫黄のせいで、山の周辺だけ草木が生えていない

山の中腹付近では、おばあさんが温泉卵を売っている。

ぼく「ここの温泉玉子をここで食べるのがおいしいねん」
奥さん「単なるゆで卵やろ?いらん」

そんなわけで、僕の分だけ(1個)買う。ちなみに、1個ならば100円、5個ならば400円。塩も付いている。

大学時代はお金が無かったので、この温泉玉子5個をお昼ごはんにしたっけ。そんな思い出も入ってる温泉玉子をベンチで食べると、単なる玉子も数倍おいしくなる。

そして、奥さんに一口進めてみると、「確かにおいしい!」とのコメント。だったら、食べればよかったのに…。

こんな袋に温泉玉子を入れてくる

こんな袋に温泉玉子を入れてくる

さらに、屈斜路湖を目指してサイクリング♪

硫黄山(12:55)→砂湯(13:40) 【レンタサイクル】

再び、自転車にまたがって出発。硫黄山から10分ほどで川湯温泉街に到着。セイコーマートがあったので、お菓子を買う。

川湯温泉のセイコマートでお菓子を調達

川湯温泉のセイコマートでお菓子を調達

さらに、自転車を漕ぐ。目指すところは、屈斜路湖。北海道らしい直線が多い道を行く。高低差はほとんどない快適なサイクリングコース。多少の坂はあるが、ほとんど自転車を押して歩く必要もない。

川湯温泉街から40分ほどで砂湯に到着(12:40着)。

静かな屈斜路湖

静かな屈斜路湖

屈斜路湖の住人「クッシー」!?

屈斜路湖の住人「クッシー」!?

屈斜路湖に面した「砂湯」。湖畔の砂を掘ると、暖かい温泉が湧きでてくる。頑張れば、露天風呂を作ることができるのだ。遊んでみたいとおもったけど、露天風呂にして遊んでいたのは子供だけ…。

湖岸の砂を掘ると、暖かい温泉が出てくる

湖岸の砂を掘ると、暖かい温泉が出てくる

こじんまりとした「屈斜路コタン アイヌ民俗資料館」

砂湯(13:55)→コタン(14:28) 【レンタサイクル】

砂湯からさらに自転車を漕ぐ。次の目的地は、コタン。砂湯からコタンの間は、緩やかな上り下りが繰り返されるので、体力をちょっと消耗。

そして、30分ほどでコタンに到着。

コタンに到着

コタンに到着

せっかくここまでやってきたので、コタンバス停のすぐ傍にある「屈斜路コタン アイヌ民俗資料館」へ。入館料は400円だが、くしろ観光ガイドブック「ぐる得パスポート」を提示したので、70円引きの330円。

さてさて、資料館に入ってみたものの、展示スペースは平屋でとってもこじんまりした感じ。白老のポロトコタンの規模をイメージしていただけに、ちょっとだけガッカリ。

奥には、ビデオコーナーがあり、係員の人にお願いして、ビデオを流してもらう。そこで、ちょっとビックリ。そのビデオのナビゲーター宇梶剛士さん、実はアイヌの血を引いたアイヌ人だとか…。今まで、アイヌの人といっても、なんだか縄文人とか弥生人なみに、歴史の教科書に出てくる一民族のようなつかみどころのないイメージを持っていた。だけど、意外と身近な民族であり、今も日本の生活の中に溶け込んでいる文化であることにビックリだった。

ビデオが終わる頃には、奥さんは夢の中・・・。どうやら、サイクリングの疲れが出たようだ。

屈斜路コタン アイヌ民俗資料館

屈斜路コタン アイヌ民俗資料館

博物館から出ると、この旅でほとんど見ていない晴れ間が差していた。沖縄の天気と同じく、北海道の天気はコロコロ変わりやすい。でも、やっぱり晴れはいいな♪

北海道らしい青空

北海道らしい青空

青空を反射した屈斜路湖

青空を反射した屈斜路湖

博物館の横は、すぐ屈斜路湖があり、湖畔でまったりする。ここには、屈斜路湖を望める露天風呂があり、無料で入浴できる。男女に分かれているものの、岩ひとつで隔てられているだけ。といっても、水着着用可なので、女性でも気軽に入れる。

今回は水着を持ってこなかったので、「いいなぁ〜」と眺めるだけ。

コタンの露天風呂

コタンの露天風呂

自転車をバスに載せて、川湯温泉へ

コタン(16:28)→川湯温泉街(16:50) 【レンタサイクル】

まったりとした後は、バスを迎えに和琴半島の方へ向かって、ペダルを漕ぐ。しかし、思ったよりも距離がありそうで、「もしや間に合わないかも?」と危険を察知して、コタンへ再び引き返す。

コタンから川湯温泉街まで、自転車で戻ることもできるが、奥さんも疲れ気味。そんなわけで、自転車をバスに載せて、戻ることにする。

コタン16:28発の屈斜路バスには、僕たち夫婦以外に親子連れの自転車計4台が載せられる。既に自転車1台が載っていて、バスの後ろ半分の通路は自転車で満載状態。このバスには、ガイドさんも載っていないので、運転手さんに手伝ってもらいながら、ハイステップのバスに自転車を載せるわけだから一苦労だ…。

自転車で通路が塞がったバスの後方部分

自転車で通路が塞がったバスの後方部分

乗客もそこそこ乗っており、後ろ半分の通路は自転車塞がれたおかげで、席には座れず、立つことに…。「えこパスポート」のアンケートにも書いたが、ここはちょっと問題かなと。

意外とバスに自転車を載せたいという需要は少なくないのではと思う。そこで、バスが載せられる車両には、自転車の積み下ろしほサポートするガイドさんをつけたり、バスの後方部分は座席を撤去して自転車積載スペースを増やすなどの対応をして欲しいところだ。

そして、レンタサイクルの返却指定場所になっている「川湯温泉観光案内所」の前で、運転手さんに手伝ってもらい、自転車を下ろし、17時の返却時刻ギリギリ10分前の16:50に返却。

「川湯温泉観光案内所」

「川湯温泉観光案内所」

「国民宿舎 ホテル川湯パーク」へチェックイン

自転車を返却した観光案内所から今宵の宿「国民宿舎 ホテル川湯パーク」までは、歩いて10分もかからない。

今宵の宿を目指して・・・

今宵の宿を目指して・・・

今年もやってきました「川湯温泉」

今年もやってきました「川湯温泉」

「国民宿舎 ホテル川湯パーク」は、民営国民宿舎。まずはフロントでチェックイン。とっても優しそうなおじさんが出迎えてくれた。今回は食事は付けておらず、1泊素泊まり8400円/室とリーズナブル。

摩周駅で預けた荷物はきちんと到着しており、引き換え札と交換に荷物を受け取る。本当に便利な「えこパスポート」!

「国民宿舎 ホテル川湯パーク」

「国民宿舎 ホテル川湯パーク」

本日のメインである「摩周湖星紀行」の催行については、まだ決まっていないようで、天候を見た上で、18:30頃に決定するらしい。夕食を食べた後、フロントへもう一度聞きにくることにする。

部屋はアウトバス・トイレだが、清潔感のある和室。もちろん、テレビも完備。冷房設備はないようで、扇風機が用意されている。また、国民宿舎の中にはバスタオルが付いていないところも多いが、ここはきちんと備え付けられていた。川湯温泉の泉質はとっても硫黄臭が強く、バスタオルにも染み付きやすい。持ってきたバスタオルだと、洗濯をしなければいけなくなるので、助かった。

清潔感のある和室

清潔感のある和室

クーラーの代わりに扇風機が北海道らしい

クーラーの代わりに扇風機が北海道らしい

まずは、一浴びということで、大浴場へ。大きな旅館やホテルのような、とっても大きな浴槽でないが、ほどほどに寛げる。他に入浴している人は誰もおらず、貸切状態だ。

ところで、硫黄臭のきつい泉質で有名な川湯温泉だが、ここの風呂は加水循環のようで、ちょっとパンチの弱い湯。やはり数年前に宿泊した「御園ホテル別館ラルゴ」に勝るものはない。ちょっと物足りない感じで湯から上る。

川湯といえば、「三三五五」の「どでかざんぎ定食」

温泉街をちょっとブラブラした後、「摩周湖星気候」が無事開催された時のことを考えて、ちょっと早めの夕ご飯。もちろん、去年も訪れている「三三五五」へ。

初めて訪れた時に「どでかざんぎ定食」の"どでかさ"と、店員さんの超無愛想な対応に驚いたものだが、それももう慣れっこ。奥さんと相変わらずの無愛想さを楽しむ余裕も…(だけど、数年前から愛想がよくなったような)。

もちろん、毎度おなじみ「どでかざんぎ定食」(1200円)を注文。そして、僕だけサッポロクラッシックも。

「サッポロクラッシック」と付け出し

「サッポロクラッシック」と付け出し

そして、やってきました〜。やっぱりデカイ。味噌汁やサイドで付いているおかずもおいしいのだ。そして、ざんぎの皮のパリパリ感が本当にサイコー♪

「どでかざんぎ定食」(1200円)

「どでかざんぎ定食」(1200円)

写真では分かりにくいが、本当に多い!

写真では分かりにくいが、本当に多い!

ここでも、「えこパスポート」が大活躍。なんとパスポートを見せると、10%引きになるのだ。ホントに使えるパスポート。

念願!星いっぱい「摩周湖星紀行」

宿に戻り、フロントで「摩周湖星紀行」の開催有無を聞いてみると、「今日はあるみたいですよ。参加人数が多いので、早めにバスターミナルに行ってくださいね」との驚きの言葉が!

しかし、外に出てみると、なんだかどんより曇り空。奥さん曰く、「本当にこんな天気であるのかな?」と…。

気温は19度、夏とは思えない

気温は19度、夏とは思えない

そして、集合時刻20:30よりも少し早めの20時過ぎにバスターミナル付近へ行ってみる。しかし、バスターミナル付近の人はまばら。おまけに、灯りも少なく暗い。

ちょっと早かったのかなと、街をブラブラして、再びバスターミナルへ。しかし、やっぱり人の影がまばらどころか、誰もいない。

あまりにも変だなと思っていると、星紀行を企画している「てしかがツーリズム」の事務所を通りかかる。事務所に入って聞いてみると、「星紀行は中止になったんですよ…」と無常の一言。どうやら、宿への連絡がうまくいっていなかったようで、事務所の人も丁寧に謝ってくれた。

宿を戻り、事情を説明。とりあえず事前に払っていた参加料3000円(2人)を返却してもらう。フロントのおじさんの話によると、中止の場合はFAXが届くようになっているらしいが、そのFAXが届いていなかったようだ。

そんなわけで、ガクッ(T_T)。

今回は何かとネタ満載の旅だなぁ〜。

腹を抱えて大笑いした「源泉まつり」

気を取り直して、川湯神社で開催されている「源泉まつり」へ。

今年は出店だけでなく、アイヌ踊りの実演があるらしい。初めは、真面目というか、厳かな雰囲気ではじまるアイヌの踊り。なんだか神聖な雰囲気が漂う踊りだなといつも思う。

そんな真面目な踊りが豹変する。踊り子のおばさんが「どなたか次の演目に協力していただける男性の方いらっしゃいませんか?」という呼びかけで始まった。

そこへ登場したのは、浴衣姿の真面目そうなおじいさん。いやいやながらも前へ出て行かされた。

その演目の内容とは、一人の男性を女性が奪い合うものだ。どじょうすくいのような格好に変身して登場したおじいさんは、踊り子さんに右へ左へひっぱりまわされ、服を脱がされんばかりに、ひっぱられる。

と、ここまでは普通に笑うだけだった。しかし、ちょっとお酒が入っていたおじいさん、なんとまぁとっても素晴らしい名演技を繰り広げる。奪いあいされる男をモノの見事に演じ、踊り終わる頃には、浴衣の下からパンツが見えんばかり…。観客はもちろん、踊り子さんもあまりの名演技に噴き出さんばかり。

踊り子さんも最後の挨拶は、笑いに耐え切れず、言葉にならない様子。そして、女性に奪い合いされたおじいさんもとっても満足気。

そんなわけで、星紀行にいけなかったものの、腹を抱えて笑ってスッキリ♪

祭りが終わった直後の「川湯神社」境内

祭りが終わった直後の「川湯神社」境内

「第48代横綱 大鵬」に詳しくなれる「川湯相撲記念館」

祭りの後は、一度いってみたかった「川湯相撲記念館」へ。バスターミナル横にある、第48代横綱 大鵬が川湯出身ということで建てられた記念館のようだ。

大鵬の時代をよく知っているわけでもなく、相撲が好きなわけでもないが、川湯温泉に訪れてから10年来、一度入ったことがなかったので、是非いってみたかったのだ。これも「摩周湖星紀行」が中止になった副産物だ。

入館料は400円だが、くしろ観光ガイドブック「ぐる得パスポート」を提示したので、50円引きの350円。夏季は21時まで、朝も5時半から開いている。

館内はそこそこ見ごたえがあり、改めて横綱って、そんなに簡単になれないんだなぁと実感。最後には、まわしとちょんまげを付けて記念撮影できるコーナーがある。まわしは予想以上に重くでビックリ!

川湯相撲記念館

川湯相撲記念館

一日の締めくくりは足湯でほっこり♪

一日の締めくくりは、足湯。川湯ホテルプラザ横の交差点そばに、無料で入浴できる足湯がある。ランプ風の暖かい灯りに照らされた足湯スペースは、とっても雰囲気がよく、奥さんと二人で一日を振り返りながら、まったりタイム♪

温泉街の一角にある無料足湯スペース

温泉街の一角にある無料足湯スペース

結構大きな足湯だ

結構大きな足湯だ

そして、セイコーマートで缶チューハイとお菓子を買い込んで、宿の部屋でプチ宴会。明日は知床へ向かう。北海道旅行も残すはあと2日。

明日こそ、晴れるといいな。

セイコマートで買ったお菓子でプチ宴会

セイコマートで買ったお菓子でプチ宴会

今宵の宿情報

国民宿舎 ホテル川湯パーク

(北海道 川上郡弟子屈町)

今回泊まった部屋:  和室 (素泊まり)
今回の宿泊費(1人あたり):  3500〜3999円 
・Trips管理人 評価: 2.5  (管理人提供宿泊レポート)



[旅行記に出てくる地域近辺の宿かも?]