北海道フリーきっぷで巡る北海道旅行記(2009年夏)

道内夜行列車が全廃されてしまったJR北海道。今回は夜行列車ではなく、ビジネスホテルを中心に活用して、釧路・札幌・稚内・摩周・知床・帯広を北海道フリーきっぷを使って夫婦二人でかけめぐった。臨機応変に予定を組み替えたり、様々なハプニングが起こる、7泊8日の北海道旅行記。
■過去の北海道旅行記は▼でも公開しております
「北海道フリーパス」で巡る北海道B寝台旅行記2008
「北海道フリーパス」で巡るグリーン車旅行記
新日本海フェリー&太平洋フェリーで行く札幌旅行記

  
8日目 (2009年08月01日)
クラークさんに会いに「羊が丘展望台」へ

豊水すすきの→福住 【地下鉄】札幌市営地下鉄

昨日はちょっと夜更かししてしまったので、遅めの起床。まずは、セイコーマートが買っておいたパンとおにぎりで朝ごはん。

天気がよければ、支笏湖にいく予定だった。しかし、昨夜の天気予報ではいまいちな天気。ところが、窓の外は晴天。いったいどうなってんだ…?

とはいえ、山手の方はどんより天気。天気予報を信頼して、今日は市内観光へ。僕は一度だけ行ったことがある「羊が丘展望台」。クラークさんの銅像で有名な典型的観光地。個人的には、日本三大がっかり観光地にノミネートしてもいいと思っている場所だが、奥さんは行ったことがなかったので、ネタついでに行ってみることに…。

ホテルをチェックアウトして、すすきの駅のコインロッカーに荷物を預ける。そして、土日限定販売の市営地下鉄1日乗り放題キップ「ドニチカきっぷ」(500円)を購入して、豊水すすきのから羊が丘展望台の最寄り駅である福住を目指す。

駅から羊が丘展望台まで徒歩12分!?

福住→羊が丘展望台 【徒歩】

地下鉄の駅でもらったパンフレットによると、福住駅から羊が丘展望台まで徒歩12分。それぐらいだったら、「歩いちゃえ!」ということで歩き始める。今日までの天気の悪さがウソのように、今日は晴れ渡る青空。暑いぐらいだ。
※これにはオチがあるので、要注意!

今日は晴れ渡る青空♪

今日は晴れ渡る青空♪

そして、歩いて15分ぐらいだっただろうか?

歩けど、歩けど、羊が丘展望台に着く気配はない。そういえば、以前一度だけ訪れた時もバスに結構乗った記憶があるんだけどなぁ〜。「もしや道に迷ったのでは?」ということで、携帯電話のGPS機能で調べてみるが、一応羊が丘展望台には向かっているようだ。

そして、結論は出た。パンフレットに記載された「徒歩12分」は、どう考えても「バス12分」の誤植だと…。最終日までオチ付きの旅行かよ…!?

この看板が決め手だった…

この看板が決め手だった…

結局、駅から30分ほど歩いたところで、ようやく羊が丘展望台のゲートに到着。通常は、クルマかバスで来るようで、高速道路の料金所のようなところを歩いて通過し、入園料を支払う。ちなみに、フリーペーパーのクーポンを見せたので、50円引きの450円。

次の角を曲がれば、展望台の入口ゲートだ!

次の角を曲がれば、展望台の入口ゲートだ!

入口ゲートを歩いて通る

入口ゲートを歩いて通る

広大な羊が丘展望台、入口ゲートに入ってからも少し距離があるのだ。

牧草地帯が広がる

牧草地帯が広がる

そして、入口ゲートから歩くこと10分弱、ようやくレストハウスに到着。結局、駅から歩いて40分かかった。

牧草地帯が広がる

牧草地帯が広がる

写真業者に占拠された「クラーク博士」

パッと見ると、牧草地帯が広がる羊が丘展望台。しかし、駅から徒歩40分程度の距離なわけで、意外と街中にある牧場なのだ。そのため、パッと見渡すと、羊が群れる牧場の向こうには、札幌ドームや住宅街がど〜んと見える。

帯広や釧路で見たような広大な牧場をイメージして訪れると、ちょっとガッカリしてしまう。それゆえ、個人的に「がっかり観光地」の一つとして挙げてしまうのだ。

目を少し遠くにうつせば、ドームや住宅街

目を少し遠くにうつせば、ドームや住宅街

「羊が丘展望台」といえば、やっぱりクラーク博士の銅像。クラーク博士と同じ「少年よ、大志を抱け!」スタイルで写真を撮るのが醍醐味。

しかし…、そんなクラーク博士は展望台の写真業者に占拠されていたのだった。

銅像の前には行列ができていて、写真を撮りたければ、その列に並ばないといけない。自分のデジカメでも写真を撮ってもらえるのだが、ついでに、業者さんの写真でもパチり。「後で気に入れば、買ってくださいね」という観光地名物の商法だ。

つまり、写真を撮ってもらう時には、列の後ろに並んでいる人にジロジロみられているわけで、なんだか恥ずかしくて、クラーク博士スタイルができず…。入園でもお金を取っているのに、ここでもお金を取ろうという商売の仕方は、なんだか気持ちいいものではない。ちなみに、写真の出来上がり時刻が記載された紙には、無料でもらえるポストカードの引換券も付いていたので、とりあえずもらっておく。

正面は写真業者に占拠されているので、横から撮影

正面は写真業者に占拠されているので、横から撮影

クラーク博士の隣にあった「さっぽろ雪まつり資料館」へ。これまでの雪まつりの歴史などが展示されていて、なかなか面白かった。

さっぽろ雪まつり資料館

さっぽろ雪まつり資料館

他には足湯があったが、天気がよく、暑いのでパス。レストハウスではジンギスカンを楽しめるみたいだったが、ちょっとお高めなのでパス。

それほど見るものもないので、展望台を去ることにするが、さっき撮影してもらったポストカードだけはもらっておく。ポストカードをもらいにいくと、既に現像されている僕たちの写真を見せられ、「いかがですか?」というパターンだが、料金は1000円。これなら、デジカメで撮ってもらった写真を引き伸ばした方が安いと思うんだけど…。

でも、意外と買っている人もおおく、ちょっとビックリした!

「麦羊亭」でジンギスカン食べ放題♪

羊ガ丘展望台→福住 【バス】北海道中央バス
福住→豊水すすきの 【地下鉄】札幌市営地下鉄

帰りは歩きではなく、バスで福住駅へ出る。やっぱりバスは早かった。福住から地下鉄に乗り、すすきのへ舞い戻る。

北海道最後の食事となる今日のランチは…、スープカリーと迷った挙句、ジンギスカンへ。毎年のように行っているお気に入りの「サッポロビール倶楽部」は昼の営業をやっていないなので、初めてのお店にチャレンジということで、フリーペーパーに掲載されていた「麦羊亭 狸小路店」へ。商店街の中にあるお店の4Fにある。

「麦羊亭 狸小路店」

「麦羊亭 狸小路店」

お店に入ると、お客さんは誰もいなくて、僕たちだけの貸切状態。荷物をロッカーに預け、「ジンギスカン食べ放題」(2100円)を注文。ちなみに、クーポン提示で10%引きだ。これから飛行機にも乗るし、真っ昼間ということで、ピールはガマン。

ここのジンギスカンは、生ラム・味噌・醤油・塩の4種類から選ぶことができる。ご飯・野菜も食べ放題だ。肉はほとんど臭いがなく、なかなかおいしい。また、色んな味が楽しめるので、飽きがこないところもいい。

それなりに良かったものの、次に行くとしたら、いつも行っている「サッポロビール倶楽部」かもしれない。「麦羊亭」もおいしかったけど、「サッポロビール倶楽部」の方が肉の味がより好みかな。また、飲み放題込みの値段が「サッポロビール倶楽部」の方がリーズナブルなところもいい。

ガラガラの店内

ガラガラの店内

4種類の味が楽しめるジンギスカン食べ放題

4種類の味が楽しめるジンギスカン食べ放題

食後は、大通公園まで散歩をしながら、パルコやお土産屋さんを冷やかす。そして、晴天の大通公園のベンチに座って、ほっこりタイム♪

何かと雨に呪われた北海道旅行だったが、最後の最後で晴れてよかった。この景色を眺めていると、これで旅が終わることがとてつもなく寂しいことに思えてくる。

これで北海道も見納めだ!

これで北海道も見納めだ!

いよいよ家路へ、新千歳空港へ

大通→すすきの 【地下鉄】札幌市営地下鉄
すすきの→さっぽろ 【地下鉄】札幌市営地下鉄
札幌(15:40)→新千歳空港(16:16) 【快速】エアポート154号

大通駅からすすきの駅へ地下鉄で移動し、預けていた荷物をピックアップ。そして、とんぼ返りして、さっぽろ駅まで地下鉄で移動する。

札幌15:40発の快速「エアポート154号」で新千歳空港を目指す。今日は北海道フリーパスの有効期限が切れてしまっているので、乗車券を買う。そして、札幌駅の改札口の中にあるJAL自動チェックイン機でチェックインをすませておく。

後は、飛行機で帰るだけだ。天気予報に反して晴天だった今日の天気。こんなことならば、「支笏湖にいけばよかった」と思っていたが、千歳に近づくにしたがって、さっきの天気がウソのように、どんよりと…。まるで、これで帰らなければいけない僕たちの心を代弁してくれているかのようだ。

新千歳空港までは、30分ちょっと。16:16に到着する。

新千歳空港に到着した「快速 エアポート」

新千歳空港に到着した「快速 エアポート」

簡単に買えてしまった「花畑牧場 生キャラメル」

荷物を預けた後は、土産物屋さんを物色。そうすると、なんと昨年は大行列ができていた「花畑牧場」の「生キャラメル」がナント山積み状態に…。おまけに、行列も出来ていない。どうやら、ブームが去ってしまったのか?

生キャラメルは、10個入り850円。おまけに、1個は小さなキャンディサイズだ。ちょっと高い気もするけど、奥さんと思案して、買ってみることに…。JAL系のブルースカイで購入。JALカードを提示すると、10%引きになる。しかし、保冷袋(別料金100円)は割引対象にならない。

ちなみに、ジャガボックルも個数制限があるものの、十分に買えるような感じだった。ホントにブームとは怖いものだ。

「花畑牧場」の生キャラメルをゲット!

「花畑牧場」の生キャラメルをゲット!

六花亭から昨年は見なかったマルセイバタービスケット(16枚入り450円)が発売されていたので、これもお土産に購入。

特徴のある六花亭の紙袋

特徴のある六花亭の紙袋

お土産も買ったので、展望デッキでまったりする。天気が悪いせいか、かなり肌寒い。しかし、こんなに寒いのもあと少しだけ。数時間後には熱帯のような大阪に戻っているのだ。

新千歳空港の展望デッキ

新千歳空港の展望デッキ

セキュリティゲートを通り、搭乗口付近の土産物屋さんをのぞいてみたが、ここでも「花畑牧場」の生キャラメルが普通に売られていた。

涼しい北海道から熱帯夜の大阪へ

新千歳空港(17:30)→伊丹空港(19:25) 【飛行機】JAL 2016便

新千歳空港 17:30発のJAL2016便に搭乗。行きと同じ、大型機のボーイング社 B777-300。

たったの約2時間弱、19:25に伊丹空港へ無事到着した。久しぶりに戻ってきた大阪は、やっぱり暑い。

こうして、7泊8日にわたる、北海道旅行は今年も無事終えた。

伊丹空港に到着したJAL2016便

伊丹空港に到着したJAL2016便

(エピローグ) 7泊8日の北海道旅行をおえて…

早速、家の買った数日後、念願の「花畑牧場」の「生キャラメル」を賞味してみた。

感想はといえば、「う〜ん、口には言い表しにくい味だけど、確かにおいしい」。だけど、なんだかちょっとだけ。1個85円と考えると、ちょっと割りに会わないかなぁ〜。「来年も買いますか?」と聞かれると、「きっと別の土産にします」というのが答えかと…。

花畑牧場の生キャラメル

花畑牧場の生キャラメル

一方、意外なほどにおいしかったのが、六花亭のマルセイバタービスケット。単なるビスケットなんだけど、「さすが、六花亭!」だけあって、バターの香りがなんともいえない。地味な土産だが、値段を考えても、これほどコストパフォーマンスのいい土産だ。。

そして、帯広の観光バスツアーでもらった、士幌町農業協同組合の「生産者還元用ポテトチップス」もなかなかおいしかった。パッケージが珍しいがゆえに、気のせいも入っているかもしれないが、カルビーなどのポテチと比べると、イモの味がとっても感じれるポテトチップスだった。これなら、今度も是非買ってみたい。

士幌町農業協同組合「生産者還元用ポテトチップス」

士幌町農業協同組合「生産者還元用ポテトチップス」

さて、話はちょっと変わって、今回の旅の総括を一つ。なんといっても、天気が悪すぎた。ここまでほぼ一貫して天気の悪い北海道旅行は初めて、といいたいが、実は2度目。やはり、年によっては、安定しない天候もあるようで、道内各地を周ってみたが、どこにいっても、「今年はずっとこんな天気だ」というのが決まり挨拶だった。

天気が悪いゆえに、普段はいかないような観光地を周ることもできたので、まぁ、「こんな年があってもいいかな?」と思うことにしよう!

天気が悪いのも大きな印象の一つだが、なんといっても今回は実験的な気まぐれ旅だった。当初の旅行予定スケジュールはことごとく崩壊し、気が付けば、まったく違う行程になっていた。比較をしてみると、こんな感じだ。

日程 出発前の計画 実際の行程
1日目 大阪から札幌へ
札幌から釧路へ移動
釧路 泊
大阪から札幌へ
札幌から釧路へ移動
釧路 泊
2日目 摩周湖・川湯・屈斜路湖観光(サイクリングなど)
川湯温泉 泊
 
釧路から札幌へ移動
札幌市内観光(藻岩山)
札幌 泊
3日目 知床岬クルーズ
知床から札幌へ移動
北見 泊
札幌から稚内へ移動
稚内市内観光(ノシャップ岬など)
稚内 泊
4日目 紋別観光(オホーツクタワーなど)
紋別 泊
 
稚内から富良野へ移動
富良野観光(ニングルテラス・風のガーデンなど)
帯広 泊
5日目 紋別から富良野へ移動
富良野観光(ニングルテラス・風のガーデンなど)
富良野から札幌へ
札幌 泊
観光バス「来た・トカチ 大パノラマ★ピリカ号」
釧路 泊
 
 
6日目 札幌から稚内へ移動
稚内市内観光(ノシャップ岬など)
稚内 泊
摩周湖・川湯・屈斜路湖観光(サイクリングなど)
川湯温泉 泊
 
7日目 上川観光(アイスパビリオン)
札幌 泊
 
知床岬クルーズ
知床から札幌へ移動
札幌 泊
8日目 支笏湖観光
札幌から大阪へ
帰着
札幌市内観光(羊が丘展望台)
札幌から大阪へ
帰着

ほとんど、原型を留めてない・・・。

新たな旅のスタイル「きまぐれ旅」。今後もこんな旅を実践していきつつ、さらに新しい旅のスタイルを模索していきたいと思う。

以上、長文の旅行記ですが、ご愛読いただいた訪問者のみなさん、ありがとうございました。

(終わり)


[旅行記に出てくる地域近辺の宿かも?]