佐世保BC(7:30)→高速基山(8:52) 【高速バス】させぼ号
今日で旅も3日目。今日からいよいよこの旅行のメインである、九州バス乗り放題きっぷ「SUNQパス」の利用開始だ。
今回は、旅行出発前に京都駅八条口にある京阪バス案内所で「北部九州3日用(8000円)」を購入。今日の目的地である大分までのバス指定券や定数券は一昨日の夜に受け取り済みだ。
「SUNQパス」の第1走者は、佐世保バスセンター7:30発の福岡行き高速バス「佐世保号」だ。「佐世保号」は座席指定ではないが、定員制であるため、定数券(整理券)が必要だ。
ちなみに、佐世保バスセンターは、今回宿泊した佐世保ワシントンホテルの目の前で、とっても便利だ。
佐世保駅前にある佐世保バスセンター
バスセンター内の乗車口
昨夜も遅く、今日も早起きだったので、バスに乗った後は、ウトウト。
しかし、終点の福岡ではなく、途中の「高速基山」バス停で降りなければいけない。乗り過ごさないように気を張りながら、高速基山で下車。(8:52着)
高速基山バス停は、九州各地へ向かうバスのジャンクションだ。大分・鹿児島・佐賀・長崎などへ向かうバスが停車し、ここで乗り換えることで九州各地へ向かうことができるのだ。
「高速基山」バス停
バス停には、高速バスの運行状況を表示する案内板も設置されており、バスの行先や時刻のほか、遅延状況もリアルタイムで確認することができる。
バス停に設置された運行状況案内板
このバス停の面白いところは、基山サービスエリアに隣接していることだ。専用通路を通り、一旦高速道路外へ出て、トンネルを抜けると、コンビニや売店のある基山サービスエリアに入ることができる。
高速道路外に出る専用通路
案内板があるので、道に迷うことはない
一旦、一般道へ出る
夜遅いと、このトンネルはちょっと不気味かも・・・
基山サービスエリア
ここで朝食タイム。昨晩、佐世保駅前のデイリーヤマザキで買っておいたパンをサービスエリアのベンチで食べる。夜遅かったため、見切り品をオトクに調達していたのだ。
見切り品で安くなっていた奥さんのパン(230円→100円)
僕が買ったハムチーズパン(130円→100円)
高速基山(9:45)→大分トキハ前(11:27) 【高速バス】とよのくに号
ちょっと遅れてやってきた、高速基山9:45発の大分行き高速バス「とよのくに号」に乗車する。このバスは座席指定制だ。残念ながら、3列シートではなく、4列シートだが、車内はそれほど混雑しておらず、ゆったりとしている。
山間部を快調に走り続けるバス。快適なドライブで、とっても気持ちいい。別府湾が見えてくると、ほどなく大分市内へ。そして、大分トキハ前で下車(11:27着)。
大分に到着した「とよのくに号」
バスを降りた「大分トキハ前」の目の前には、その名のとおり、トキハという百貨店がある。ちょっとした繁華街だ。ここから大分駅までは、徒歩5分もかからない。せっかくやってきたので、大分駅まで足を延ばしてみる。
足を延ばしてみた大分駅は、田舎(といっては失礼だが)と思えぬ、大混雑。おまけに、なぜかみな同じように、大分駅の駅舎をカメラに収めている。
その理由は・・・。ナント、今日は大分駅が高架化され、新駅舎がオープンする日だったのだ。
大分駅の旧駅舎
取り壊される旧地上ホーム
大分駅の新高架駅舎
大分トキハ前(12:01)→高崎山(12:25) 【バス】大分交通
トキハ前 12:01発の大分交通のバスに乗り、高崎山へ。
学生時代から別府駅周辺や鉄輪へは幾度か訪れているが、高崎山まで足を延ばしたことはなかった。ここ高崎山には、二つの有名な観光名所がある。一つは、水族館である「うみたまご」。そして、もう一つが今回の目的地である「高崎山自然動物園」だ。
両方の施設を訪れてみたかったのだが、時間の制約を考えると、どちらか一つのみ。今回は、1000頭以上の野生のサルが見れる「高崎山自然動物園」にする。
高崎山バス停に到着したバス
今回はパスした「うみたまご」
そのままサル山へ向かいたいところだが、時間も時間なので、まずはお昼ご飯。サル山から道路を挟んで建つ「おさる館」の1Fにある「おさる茶屋」へ。
左の建物がうみたまご、右が「おさる館」
おさる館の目の前には別府湾が広がる
旅の楽しみの一つは、その地の食を体験すること。そんなわけで、「だご汁とかやくごはんおにぎりのセット」(600円)を注文。セルフサービス形式のお店だったが、きしめんより太いもちもちしただごが入った「だご汁」は、素朴な味でとっても美味。
おさる館1Fにある「おさる茶屋」
「だごじるとかやくご飯おにぎりのセット」(600円)
お腹もいっぱいになったので、「おさる館」から歩道橋で道路を渡って、サル山へ。
高崎山自然動物園の入口
入場料は500円。サル山は、その名のとおり、少し小高い山になっている。モノレールで登ることもできるが、別料金(100円)が必要。
たいした山ではないので、僕たちは食後の運動を兼ねて、歩いて登る。
別料金で乗車できるモノレール
高崎山にいるサルの頭数は、計1253頭。いくつかの群れがあり、かつてはA群・B群・C群が姿を見せていたが、A群がC群との争いで敗れた後は、B群とC群しか姿を見せなくなったらしい。さらに、A群とB群が同時に姿をみせることはなく、交互に下りてくるのだとか…。サル社会も大変だ。
ちなみに、今日はB群(540頭)が下りてきている。
サル社会にも色々とルールがあるようだ…
舗装されたなだらかな道を登っていくと、ポツポツとサルを見かけるようになる。家族連れのサル、親子ザルなど、様々なサルがいるので、見飽きない。
サル家族のだんらん
ほのぼのとする親子ザル
山を登りきると、とても数えきれないほどのサルの軍団。明らかに人間の数よりも多いので、一斉に襲い掛かられたら、間違いなく負けそうだ。
数えきれないほどのおサルさん達
ここのおサルさん達は、いわば半野生というが適切かもしれない。基本的には山の中に生息している野生のサルだが、一方で人間の手によって餌付けされている。簡単にいうと、エサをもらうために、山から通勤してくるのだ。
エサやりタイムは、30分毎。飼育員さんが小麦を地面にまくと、まさに生死をかけたようなエサの争奪戦が始まる。集めたエサは一気に食べるわけではないようで、まるでリスのように、ホッペに貯めこむ。
エサやりタイムの中でも特におサルさんが楽しみにしているのが、15時からのサツマイモタイム。これが大好物のようで、この時ばかりは、子ザルからエサを奪う大人ザルやサル同志の壮絶なるケンカが見られる。
エサやりタイムで一斉に駆けていくおサルさん
ずっと見ていても、見飽きることがなく、計4回のエサやりタイムを見学するほど長居してしまった。
高崎山(15:52)→別府北浜(17:35) 【バス】大分交通
サル山に大満足した後は、今宵のホテルがある別府市内を目指す。高崎山15:52発の大分交通のバスに乗り、別府北浜で下車(17:35着)。
別府北浜に到着した大分交通のバス
別府北浜は、路線バス・高速バス・観光バスが発着する、別府のバスのハブ拠点といったところ。ここから、今宵の宿がある別府駅前までは徒歩5分ほど。
ホテルは、「別府ステーションホテル」という名のとおり、別府駅まで徒歩1分。今回は最上階のデラックスシングル(セミダブル)のプランで1泊素泊まり5400円/室。したがって、1人あたり、2700円と格安だ。
別府駅前にある「別府ステーションホテル」
別府駅
外観は古い感じもしたが、内装は改装したのか、とってもキレイ。液晶テレビは壁掛けタイプになっており、ちょっとゴージャスな感じだ。
液晶テレビは壁掛けタイプ
ベットは一般的なセミダブルサイズ
最上階の部屋から別府駅を望む
別府北浜(17:06)→鉄輪(17:35) 【バス】亀の井バス
ホテルでちょっと休憩した後、近辺の散策に出かけてみる。
別府駅をブラブラした後、入浴はしなかったが、趣きあふれる別府高等温泉をカメラに収める。そして、別府北浜にあるデパートをブラブラ♪
趣きあふれる「駅前高等温泉」
一通り散策を終え、ぼちぼち夕食処でも探そうと思ったとき、目に入った鉄輪行の路線バス。
そういえば、今回の旅は「SUNQパス」の旅。言い換えれば、路線バスの旅。この魔法のパスがあれば、九州のほぼすべての路線バスに乗れてしまうのだから、使わない手はない。
パッと時刻表を眺めると、鉄輪行の路線バスはかなり頻発しており、終バスの時刻もそこそこ遅そうだ。つまり、このバスに飛び乗ったとしても、ほぼ間違いなく戻ってこれるはず。こんな心配をする理由はといえば、万が一、1日数本のバスに飛び乗った場合、大きい後悔が待っているかもしれないから・・・。
そんなわけで、飛び乗ったのが、別府北浜17:06発の亀の井バス。そして、約30分ほどで、鉄輪温泉に到着。
亀の井バスの「鉄輪」バス停
鉄輪は別府市内の山手にあり、別府八湯の一つである鉄輪温泉がある。そして、何といっても有名なのが、地獄めぐり。地獄めぐりは数か所に分散しているが、ここ鉄輪がメイン拠点だ。
お日様は夕暮れ、時刻は17時半。すでに地獄めぐりは閉園しており、観光客はまばらどころか、ほぼ皆無。
営業を終えた「金龍地獄」
誰もいない鉄輪温泉
何もないので、そのまま別府駅に引き返すにしても、周辺を散策してからにしようと、ブラブラしてみると・・・。
ナント、無料の足湯を発見。ブラブラとしてみるものだ。さらに、蒸気で足を温める足蒸しも発見。足蒸しは温かいどころではなく、熱すぎてヤケドしそう。隣で楽しんでいた見知らぬ観光客のおばちゃん達も「熱い!」と叫んでいる。
無料の「足湯」&「足蒸し」
春といえど、夕方は冷えるので、うれしい足湯
足湯の後は、飲泉場を発見。奥さんが試しに飲んでみるが、鉄っぽい味でかなりマズいそうな。
無料の飲泉場
足湯の建物の隣に、「地獄蒸し工房 鉄輪」を発見。そういえば、旅に出る前に本屋で立ち読みしたガイドブックで見かけたっけ・・・。
なんだか面白そうなので、中に入って、説明を聞いてみる。ここのシステムだが、まずは地獄蒸しの釜の使用料が30分500円。それに、自分の好きな食材を購入し、係りの人の指導の下、自分で蒸し釜に食材を入れるらしい。出来上がったモノは、館内のテーブルで食べることができ、いろいろな調味料も利用できる。
館内の受付と飲食テーブル
「これは面白そうだ!」ということで、夕食はここに決定。釜使用料(500円)+野菜セット(500円)+海鮮セット(500円)の食券を券売機で購入し、スタッフの方に渡す。
スタッフの方に案内され、モクモクと湯気が立つ釜の前へ食材と一緒に移動。分厚い手袋をして、釜へ食材を入れる。
モクモクと湯気が立つ地獄釜
半熟卵は7分、海鮮・しめじ・なすは15分、その他の食材は30分で取り出すのだとか…。スタッフの方に聞くと、持ち込みも可能ということなので、蒸しあがるまでの間、猛ダッシュで近くのコンビニに走り、おにぎりをゲットする。
さて、まずは一番初めに出来上がった半熟卵のお味は・・・。
「うまい!うますぎる!」。これは今までの人生の中で食べた、どのゆてたまごよりもおいしいかもしれない。これか温泉効果なのか、なんともいえない半熟感と味のコクがあるのだ。ホントに感動モノ。
釜から出した半熟卵とコンビニで買ったおにぎり
黄身がちょうどいい加減だ♪
そして、半熟卵を楽しんでいるうちに、しめじ・なす・海鮮が仕上がる。海鮮は、サザエ・イカ・小さなカニ・つくね。値段の割にてんこもり。備え付けの塩やポン酢などの調味料でシンプルに食べる。
じめじとナス
サザエやエビなどの海鮮セット
さらに15分後、ラストは、とうもろこし・玉ねぎ・さつまいも。出来上がる時間がバラバラなので、食べたり、釜から上げ行ったりで忙しいのが、やや難。どれもこれも単に蒸しているだけだが、やはり温泉効果なのか、とっても美味。
ラストは、とうもろこし・玉ねぎ・さつまいも
鉄輪(19:59)→別府(20:15) 【バス】亀の井バス
コンビニで調達したおにぎりやお茶を含めても、2人で2000円程度とリーズナブル。何気なくバスに飛び乗ってやってきた鉄輪だったが、思わぬ地獄蒸しを堪能でき、夫婦そろって大満足。
静まり返った鉄輪の温泉街
鉄輪19:59発の亀の井バスに乗車し、別府駅へ戻る。ちなみに、バスの本数はかなり多く、ほとんど待つことはなかった。
別府駅に戻ってきた
時刻は20時過ぎ、このままホテルへ戻るのも、もったいないので、街中をブラブラしてみることにする。
当初の予定では、温浴施設「北浜温泉テルマス」へいく予定だったが、予定外の鉄輪に行ったので、あまり時間がなくなってしまった。
その代わりに向かったのは、北浜から歩いて数分のところにある「別府タワー」。奥さんは初めてだが、僕は以前に訪れたことがある。今から約20年前、中学生の頃に友人とムーンライト九州で訪れた時だ。当時もレトロな雰囲気のタワーと感じたが、あれから20年、さらにレトロな味が出ている。
1Fのエレベーター横の券売機で入場券を購入。お値段は、今話題のスカイツリーの十分の一以下の200円。
別府タワー
1Fエレベーター横にある券売機(無人だ!)
別府タワーの完成は、昭和32年。名古屋テレビ塔、通天閣に引き続き、日本で三番目にできたタワー。道理でレトロなわけだ。ちなみに、最近どこの観光地でもゆるキャラが流行りだが、ここ別府タワーのゆるキャラは、別府三太郎らしい・・・。カワイクナイ・・・。
別府タワーのゆるキャラ「別府三太郎」
展望台は1フロアでこじんまりとしている。係員も1人のみ。そして、お客さんは僕たち以外に1組を見ただけ。いかにも昔のレストランっぽいテーブルがあるが、飲食サービスがあるわけでもない。
別府という中途半端な都市だけに、びっくりするようなイルミネーションがあるわけではないが、なんだかまったりできる場所で、なかなか気に入った。
レトロな感じのテーブルとイス
タワーを後にして、約10分ちょっと歩いて、ショッピングセンター「ゆめタウン別府」へ。食品売り場やレストラン街をちょっとブラブラした後、ファミマで九州限定の「八女抹茶のケーキ」(240円)を買ってホテルへ戻る。
九州限定「八女抹茶のケーキ」
ビジネスホテルながら、男女別の源泉かけ流しの大浴場(というほど大きくない)がある。一風呂浴びた後、ケーキを食べて、「SUNQパス」1日目の旅を終えた。
別府ステーションホテル
(874-0935 大分県別府市駅前町13?4)★全国旅行支援対象外の方への救済プランもございます。詳しくは公式HPへ⇒https://www.station-hotels.com/