いよいよ、この旅も残すところ、あと2日。
昨晩は雨がポツポツとしていたが、今朝は回復しているようで、青空も見えている。1階ロピーにある朝食会場へ。
会場は非常に狭い。テーブル間のスペースもあまりなく、大混雑だ。メニューは、パンが少しある程度で、和食がメイン。おにぎり数種・ジャーマンポテト・もやしナムル・味噌汁など、他の東横インと同じようなラインナップ。ワクワク感には欠ける。
東横インおなじみのメニュー
旭川(9:01)→上川(9:40) 【特急】オホーツク1号
8時半過ぎ、ホテルをチェックアウト。今日の目的地は層雲峡。最寄の上川までは特急を使うので、みどりの窓口へ指定席を取りに行くが、並びの2人席が取れず…。そうしてる間に、奥さんは賞味期限間近の「蔵生」(6枚入)を2割引の480円でゲットしてきた。結構、オトク。
旭川9:01発の特急「オホーツク1号」に乗車する。並びの指定席が取れなかったので、自由席に並んだが、自由席はガラガラ。僕たちが乗った車両には、数人程度。北海道の特急では、指定席がいっぱいだけど、自由席はガラガラというケースによく出くわす。
新しくなった「旭川駅」
自由席はガラガラの「オホーツク1号」
1時間40分ほどで、上川に到着(9:40着)。
上川駅
ここからバスで層雲峡を目指し、今晩は層雲峡泊まりだ。ということで、23日から7日間お世話になった「北海道フリーパス」はこれで乗り納めだ。ちょっと寂しい気分になる。
上川(9:50)→層雲峡(10:20) 【バス】道北バス
乗り換え時間は10分なので、駅前に止まっているバスへ急ぐ。
さすがはメジャー観光地の層雲峡だけあって、バスはほぼ満席。外国の方もちらほらと乗っている。そして、定刻9:50に上川駅を出発する。
層雲峡行きのバス
平野部を走っていたバスは、どんどん山の中に入っていき、30分ほどで層雲峡に到着(10:20着)。
層雲峡のバスターミナル
北海道ではメジャーな観光地「層雲峡」。今まで幾度も北海道を訪れているが、今回初めての訪問だ。どんな温泉なのか、ワクワクしてくる。
バスターミナル内のコインロッカーに荷物を預けて、お昼ごはんを調達するため、セイコーマートへ。さすがはセイコーマート、こんな温泉地にもあるのだ。ただ、景観に配慮しているのか、いつものオレンジ色ではなく、シックな色合いだ。
シックなデザインの「セイコーマート」
パンを調達した後、層雲峡・黒岳ロープウェイ乗り場へ。歩いて5分もかからない。ロープウェイのお値段は、ちょっとお高めの往復2850円。さらに、ペアリフト(往復600円)に乗り換えるので、合せると3450円だ。
ターミナルから乗り場を望む
ロープウェイ乗り場
天気はまずまずのようだ
10:50発の臨時便で雲の上へ目指す。標高が高くなるにつれて、どんどん下界の街が小さくなっていく。
大きなコンドラだ
少し雲はあるが、視界はよさそう
温泉街が一望できる
ロープウェイがたどり着くのは、黒岳五合目駅。雲もなく、視界はクリア。層雲峡の街並みがはっきり見える。
ロープウェイの黒岳五合目駅
層雲峡の街並みがとても小さい
ロープウェイ駅の2階バルコニーに、良さげなテーブルを発見。天気もいいので、ちょっと早めの昼食だ。
よさそうなテーブルを発見♪
お昼ご飯は、セイコーマートで買ったチョコクロワッサン(140円)を1人1個ずつ。そして、大きなレーズンシュガーパン(98円)とフライドチキンを半分ずつ。
チョコクロワッサンは、店頭で焼きたてを販売しているので、とっても美味。冷凍生地を焼いているだけだろうが、パン屋さんのパンと遜色ない。いや、むしろおいしいかも…。
今日のランチ♪
黒岳の方も眺めてみると、残念ながら、山頂の方に雲がかかり、全容が見えない。
黒岳山頂には少し雲がかかっている
ロープウェイ駅から整備された遊歩道を4〜5分歩いて、ペアリフト乗り場を目指す。
整備された遊歩道だが、クマとか出てこないのかな…?
リフトは幾度も乗っているが、ペアリフトは初めて。そんなわけで、奥さんはいつも以上にテンションがあがる。ちなみに、片道15分とかなり長いリフトだ。
リフトを下りたったところが黒岳山頂と思いきや、実は七合目なのだ。
黒岳ペアリフト
かなり長いリフトだ
リフトの七合目駅
山頂を目指すには、ここから歩いて登らなければいけない。片道1時間半程度で登れるらしい。しかし、ガイドブックやパンフレットをみる限り、全くの普段着で登れるわけではなく、多少の登山装備が必要らしい。また、ここで入山届を行う必要がある。
山頂を目指す人たちの格好を見ていると、かなりの重装備をした人、いまどきな山ガールファッションの若い女性など、それなりの装備している人たちばかりだ。
しかし…、そんな中でも、Tシャツにサンダルの格好で登っていく人がいるのだ。監視員のおじさんが注意するのだが、その忠告も無視して、突破。最近、山の事故が多いが、こんな人たちがきっと事故を起こすのだろう。
ヒグマ注意の看板も立っている
僕たちも山頂を目指したいという思いはあるが、ここはグッとガマンして、ここでまったりすることにする。
七合目には、かなり小さな売店がある程度で、本当に何もない。注意すべきこととして、トイレもない。ホントは、売店やリフト乗り場の係員の人たちが使うトイレはありそうなところだが、一般客には開放していないのだろう。
黒岳のお隣で、同じくロープウェイがある旭岳と比較すると、登山客やスキー客中心といった感じで、観光色が薄い。
残念ながら、黒岳は雲でほとんど隠れてしまったが、眼下の山並みはくっきり見えている。ネットで他のブログや旅行記を見ていると、七合目付近は雲の中ということも少なくないようだ。
眼下の山並みがくっきり見える
黒岳はすっかり雲の中に隠れてしまった
黒岳がくっきり見えるまで、ここで粘ることにする。そうすると、何やら、山の小さな住人が…。そぅ、その住人はシマリスくん。
売店の人がちょくちょくエサをやっているようで、半野生状態のリスが居ついているようだ。売店のおばさんも商売上手なようで、リスに興味を持った小さな男の子のお母さんに、リスの好物らしきピーナッツを売っていた。
七合目の住人、シマリスくん
ピーナッツを両手で持って、モグモグ
シマリスくんに遊んでもらいながら、くっきりとした黒岳を待って、2時間ほど粘ったが、黒岳はすっかり雲の中。おまけに、今いる七合目にも霧がかかってきた。
仕方なく、14時過ぎに、下りのペアリフトで下山する。朝は、五合目から黒岳が見えていたが、すっかり雲の中に…。
下りのリフトの方が景色がいい
五合目からも黒岳は見えなくなっていた
七合目では霧がかかっていたが、下界は見事に晴天。バスターミナルでコインロッカーから荷物を出し、温泉街をブラブラしながら、今宵の宿を目指す。中途半端な時間帯のせいなのか、温泉街はひっそりとしている。
下界は晴天だ
ひっそりとした温泉街
今宵の宿「朝陽リゾートホテル」は、温泉街から少し離れたところにある。といっても、ロープウェイ乗り場からゆっくり歩いても10分程度だ。
温泉街から少し国道を歩く
今回は、「るるぶトラベル」を経由して、1泊2食7350円/人で予約した。
この宿を選んだのには、理由がある。今回の旅の行程は8日間だ。一方、「北海道フリーパス」の有効期限は7日間。つまり、最終日の1日はフリーパスが使えないのだ。となると、例年のパターンでは新千歳空港に近い札幌に宿泊することになるのだが、都会化した札幌に泊まるのも面白くない。
そんなわけで、最終日は交通費をあまりかけずに、札幌へたどりつけるところで宿泊するのがベストだ。そこで、このホテルが登場。ナント、このホテルは札幌駅までの送迎バスが無料なのだ。つまり、札幌駅までの交通費込みで7350円と考えれば、格安といえる。ちなみに、JRの特急で移動すれば、6000円程度かかる。
朝陽リゾートホテル
チェックインは15時半からだが、10分ほどフライングしてフロントへ。追い返されるかなとも思ったが、問題なく手続きへ。
リーズナブルなお部屋おまかせプランのせいか、部屋までの案内はない。また、おまかせプランの結果、どんな部屋になったのかも案内がにない。さらにさらに、姉妹館のお風呂の利用案内もなく、ちょっといまいちな減点材料が多い。
重い荷物を持って入った部屋は、モダン洋室(洋モダン)だった。文字どおりモダンな雰囲気のベット、窓側にはミニクッション付きのソファ、壁掛けテレビ、まるでマンションのモデルルームのような部屋だ。
モダンなデザインのベット
おしゃれなソファ
壁掛けテレビ
洗面台もオシャレだ
トイレはごくごく普通だ
バスはなく、シャワーブースのみだ
川側の部屋ではなく、国道側の部屋なので、眺望がいまいち。あと、部屋が妙にホコリっぽいところも、少し減点だ。
部屋からの眺望はいまいち(国道側)
1階フロント横には喫茶スペース「木もれ日」がある。ここでは、セルフだが、無料でコーヒーやお茶を楽しむことができる。フロントの対応はいまいちだったが、ここはポイントアップ。
山小屋のような喫茶スペース「木もれ日」
大きな窓からは森が望める
朝陽リゾートホテルは、野口観光グループのホテルだ。実は、昨年宿泊した「洞爺ごきらく亭」と同じグループだ。そして、層雲峡の中にも、同じグループホテルの「朝陽亭」がある。
こちらは、「リゾートホテル」よりもグレードが少し高く、宿泊料金も少しお高め。層雲峡の中心街を挟んで反対側の少し小高い山の上にある。リゾートホテルに宿泊すれば、朝陽亭のお風呂も楽しむことができる。もちろん、その反対もOKだ。
朝陽亭へは30分毎にシャトルバスが運行されているが、ちょうど出発したところだったので、散歩を兼ねて歩いていくことにする。
正面の山の上にあるのが「朝陽亭」
バスターミナルまでやってくると、ホテルが間近に見える。そんなところで、近道の看板を発見。
朝陽亭まであとわずか
近道の看板を発見!
ところが…、この坂道がとんでもなかった。かなり急な山道、まるで登山状態。気温もそこそこ高く、登りきる頃には、Tシャツは汗でびっしょり。
近道はとんでもない山道だった…
ようやく「朝陽亭」に到着
ホテルに入るが、リゾートホテルの客に対する案内板はなし。なんだか不親切だ。仕方なく、フロントで風呂に入りにきたと伝えると、靴を預かってくれ、スリッパを貸してくる。ただ、朝陽亭の宿泊客とは違うスリッパなどで、よそ者感いっぱいでなんだか居心地がよろしくない。
風呂は2Fと7Fにある。この時間帯の場合、2Fは男性のみ。ということで、7Fへ。7Fでも2つの大浴場があり、男性は展望大浴場「黒岳」、女性は天空露天「朝陽山」だ。
男性風呂は大きな一面ガラス張りの窓から層雲峡の街並みを見渡せるのだが、西日がきつすぎて、いまいち居心地がよくない。また、露天風呂がない。一方、奥さんの入った風呂の方は、露天風呂が充実していて、かなり良かったようだ。明朝は男女が反対になるらしいので、リペンジか!?
風呂から上がり、大浴場入口脇にある小上がりで長風呂の奥さんを待つ。
7F大浴場入口脇にある小上がり
小上がりからの景色(男性浴場の眺めもこんな感じ)
奥さんと合流した後は、フロント前のロビーで涼む。このホテルのロビーは窓が全開になっており、屋内と屋外が一体化している。夕方になり、涼しい風が吹き、風呂で火照った体をちょうどいい感じで冷却してくれる。
居心地のいいロビー
行きでコリゴリだったので、帰りはおとなしく送迎バスに乗車。乗客は僕たち夫婦以外に、おばちゃん1人だけだった。
朝陽亭の玄関
リゾートホテルと朝陽亭を結ぶシャトルバス
お腹はペコペコ、17:50頃にレストランへ。北海道最後の夜は「野菜 de リゾートバイキング」。
今夜は「野菜deリゾートバイキング」
席に着いて、まずはビールを注文。18時までに注文すれば、早割で650円が550円になるのだ。
山小屋風のレストラン
さて、メニューはといえば、和洋中なんでも揃う雑多なバイキング。刺身・天ぷら・ステーキ・サラダ・ジンギスカン・ホワイトカレーなどなど、何でも揃っている。
刺身にフライに、何でもあり
しかし、ウリであるジンギスカンのお味はといえば、なんだかかなり臭いがきつく、いまいち。鮭のチャンチャン焼も鮭がしょぼく、なんだか辛いだけ…。カニのお味もなんだか…。シカのピザも、どこがシカなのか不明。
鮭のチャンチャン焼
ジンギスカン
そんな中でおいしかったのが、マイタケと竹の子の天ぷら。そして、サクランボ。
オススメの天ぷらとさくらんぼ
奥さん評によると、デザートの方も種類は多いが、いまいちだとか…。
冷凍モノだろうか…?
クレープもある
総括すると、決してマズいというわけではないが、めっちゃおいしいというわけでもない。また、ホームページのフレコミに期待しすぎた面も否定できない。宿泊料金では、関西圏の湯快リゾートと同価格帯。そう考えると、こちらの方が一枚上手で十分合格点ではあるのだが。
一旦部屋に戻った後、再び温泉街へお出かけ。今日は「層雲峡渓谷火まつり」のイベントの一つとして、20:30から花火があがるのだ。
きっと賑わっているのだろうと温泉街へ行ってみるが、なんだか街は静まりかえっている。
静まりかえる温泉街
日付を間違ったのかとキョロキョロしていると、一角にテントの野店を発見。どうやら、これがナイトマルシェらしい。名前はかっこいいが、数店舗が細々と店を開いている感じだ。花火の時間が近付いてくると、どんどん人が増えてくる。
温泉街の一角に現われたナイトマルシェ
いよいよ20時半、どこに花火が上がるのかとキョロキョロするが、その気配はなし。過ぎること数分、放送や音楽などの何の前ぶれもなしに、いきなり花火が上がり出す。
決してド派手な花火ではないが、期待していた以上の花火に大満足。今年はじめての花火鑑賞だった。
期待以上の花火だ!
屋台で買ったかき氷を片手に…
花火の余韻に浸りつつ、シメのデザート。ナイトマルシェで売っていたプリン(180円)を買ってみる。なにげなく買ったプリンは、とろけるような食感でとっても美味。
あまりにもおいしかったので、プリンのラベルを調べてみると、ペレルというお店の「上川しっとりプリン(プッディング)」というらしい。
ひと気がなくなった温泉街でしばらくほっこりした後、セイコマートに寄り道して、22時前にホテルへ戻る。
上川しっとりプリン(180円)
花火が終わり、閑散とする温泉街
寝る前に、今度はリゾートホテル内の大浴場へ。源泉掛け流しの露天風呂を楽しむ。鉄分のきつい臭いがあり、むしろ朝陽亭よりもお湯はいいように感じた。
優雅な気分でほっこりしていたが、お隣の国の団体さんが騒がしく、ちょっと幻滅。地震の影響でかなり訪日客が減少していたようだが、夏になってから、ちょくちょくと回復しているようだ。震災後には訪日客が減少し、閉めたホテルも少なくなく、微妙な気分だ。
シックな部屋は夜になると、いい感じだ
リゾート風のパジャマ
北海道の滞在も残すところ、あと1日。明日は関西へ帰らなければならない。ちょっと憂鬱な気分になりつつ、眠りについた。
層雲峡温泉 朝陽リゾートホテル
(078-1701 北海道上川郡上川町層雲峡温泉)硫黄が香り、湯の華浮かぶ白濁源泉は層雲峡で当館のみ!■ヨーロッパ・アルプスの山小屋風リゾート・ブッフェで世界の郷土料理をモチーフにしたオリジナル料理を堪能!