6時半過ぎに目覚める。
昨夜に引き続き、天気はどんより曇りのようだ。朝食は昨夜セイコーマートで買っておいたパンですませる。
セイコーマートで買った朝食のパン
ホテルを出発して、徒歩5分ほどの札幌駅へ移動する。
「チサンホテル札幌」の玄関
ホテルから札幌駅まで徒歩5分ほど
今回参加するツアーは、『クラブツーリズム』が主催する「GW春特選ミステリーツアー」(日帰り/6980円)。
クラブツーリズムは、もともとは近畿日本ツーリストから発したメディア系に特化したコンセプトエージェントだ。現在は、近畿日本鉄道(近鉄)の連結子会社となっているらしい。
集合時間の15分ほど前に、集合場所となっている札幌駅北口 鐘の広場へ向かう。学生時代から毎年夏休みにウロウロしている場所なので、全く迷わずにたどりつく。そして、係員に名前を告げ、受付を済ませる。僕たちのツアーだけでなく、他方面や他社ツアーの参加者でごったがえしている。
札幌駅北口
受付時に2号車であることを告げられる。どうやら盛況なようで、2台のバスでツアーを進めるようだ。再集合時間を告げられ、その時刻まで周辺をウロウロする。
再集合場所へ向かうと、TDさんから挨拶がある。クラブツーリズムでは、添乗員さんのことをツアーディレクター(TD)と呼んでいるようだ。ちなみに、安いツアーのせいか、バスガイドさんは無し。その分、TDさんへの負担が高そうだ。
少し離れたところに停められたバスに案内される。バスの塗装カラーはよくみかけるクラブツーリズム仕様ではなく、普通の観光バス。バス会社は札幌観光バスだ。1号車はほぼ満席のようだが、こちらは若干後ろの方に空席がある。
8:10過ぎ、札幌駅北口を出発。はじめにバスガイドさんから案内がある。多少はミステリーの中身を種明かしするのかと思いきや、ツアーポイントの案内はあれど、他にはまったく案内がない。まさしく、ミステリーツアー。
ちなみに、このツアーの12大ポイントは、事前に配布されたパンフレットでも案内されている。
バスは高速道路に乗り、一路東へ向かう。ふむふむ、大方予想通りの展開だ。
というのも、12大ポイントからおおよその行き先は読めていた。ヒントは、同じパンフレットやチラシに掲載されている他のツアーの観光地だ。ミステリーといえど、方面が同じだと、たいがい他のツアーと同じ観光地へ行くことになる。つまり、他のツアーの観光地と12大ポイントを付き合わせると、だいたい見えてくる。
そんなわけで、僕が事前に推測した予想では・・・
さてさて、答えはいかに!?
札幌駅北口(8:10頃)→○○○○○(10:20) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
高速道路に入った後は、昨夜がおそかったせいか、爆睡してしまう。目覚めると、バスは砂川サービスエリアへ。一回目のトイレ休憩だ。
砂川サービスエリアでトイレ休憩
砂川から少し走り、バスは高速道路を降りる。そして、ミステリーツアーの一つ目のスポットがTDから発表される。その観光地は、旭川市にある「北邦野草園」。
旭川市にある「北邦野草園」
バスを下車すると、あいにく雨が降り出す始末。駐車場から野草園の管理事務所までは歩いて数分ほど。管理事務所には全国各地にあるビジターセンターっぽい感じがあるが、内容は微妙・・・。
事務所の方の案内で園内を散策するが、あいにくの雨で路が悪く、さっと流してみる程度。季節柄なのか、それとももともと野草がテーマだからか、華々しい花はあまり咲いていない。
雨のせいで、川は濁流になっていた
アイヌ民族の住居「チセ」が園内にある
あいにくの雨で路が悪かった
見学時間が多めにとって合ったが、ちょっと持て余し気味で野草園を去る。
北邦野草園(11:20)→○○○○○(11:50) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
次は、いよいよランチスポット。
「和洋中にスイーツも!100種バイキング」のフレコミに期待が強まる。当初は富良野ホテルかな?とも推測したが、現在地と時刻を考えると、旭川のホテルであることは間違いなさそうだ。前後の座席のおばさん達からも「どこのホテルかな?」といった会話が漏れ聞こえてくる。
野草園を出てから走ること30分。旭川市内にバスが入っていくかと思いきや、どうも様子が違う。市内のビル街がなぜか遠のいていくのだ。かといって、富良野方面へ向かっている雰囲気もない。
すると、前方に古いホテルが見えてくる。なるほど、旭川の郊外にある古い温泉ホテルあたりでバイキングか!?と想像が膨らんでくる。
ところが・・・、そのホテルもなぜか通過。
そのうち、左手に「バイキング」の看板が見えてくる。郊外の何でもあり的な比較的安価なバイキングレストランだ。関西でいう「すたみな太郎」といったチェーン店。
バスが出すウィンカーの音が聞こえてくる。もしやと思いきや、バスはこの店の駐車場に突入。
そんなわけで、バイキングレストラン「ファイブスター 旭川店」がランチスポット。
えぇ〜、さすがミステリーツアー。そんなオチが・・・。
バイキングレストラン「ファイブスター 旭川店」
ファミレス風のソファが並ぶ店内は、まさしく郊外にありがちなバイキングレストラン。
焼肉をはじめとして、寿司・天ぷら・カレー・ピザなど和洋中がなんでも揃っているバイキング。正規のお値段も1000円程度のようだ。ポイントの一つ「和洋中にスイーツも!100種バイキング」に偽りはないが…。
ツアーガイドさんの案内で着席していくが、団体様の性というべきか、見知らぬおばさん2人と相席になる。テーブルには焼肉用のコンロがあるが、相席だと何とも使いにくい。
ケーキも種類はいろいろあるが、明らかな冷凍モノでパサパサ。あえていうならば、旅行中は不足になりがちな野菜がいっぱい取れたのはよかったかもしれない。
「和洋中にスイーツも!100種バイキング」に偽りなし!
「北海道の人が色んなものをいっぱい食べたい!」というノリならばいいが、本州からわざわざ北海道にやってきて食べるランチではなかった。まぁ、北海道発のミステリーツアーだから仕方ないか…。
韓国からの別の団体客もいたりして、ある意味、今回のミステリーツアーの中で最も印象に残ったランチだった。
ファイブスター(12:50)→○○○○○(13:00頃) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
バスに戻ると、ツアーガイドさんが「ファイブスター、味も五つ星でしたでしょうか?」と乗客に問いかけると、車内からは失笑が…。おそらくお客さんの中にも、ホテルバイキングを期待していた人がいることは間違いない。
ツアーガイドさんから告げられた次の目的地は、(ザ・さんくろうど)」。
「んっ? なんのこっちゃ?」
毎年北海道を訪れているにも関わらず、はじめて聞いたフレーズ。ツアーガイドさんの話によると、最近人気が出ている土産物スイーツなんだとか…。
そんなわけでバスが到着したのは、旭川駅の裏側、三浦綾子記念館の近くにある神楽岡の「The Sun 蔵人 本店」。
神楽岡の「The Sun 蔵人 本店」
「The Sun 蔵人」の看板スイーツは、ふんわりとした生チョコサブレ「蔵生(くらなま)」。普通のチョコをベースにした黒、ホワイトチョコをベースにした白の2種類の味がある。
白と黒の2種類がある生チョコサブレ「蔵生」
今回はせっかく来た記念に、白と黒の1枚ずつ(1枚85円)を買ってバスに戻り、さっそくおやつタイム。
そうすると、ツアーカイドさんから案内があり、ツアーの12大ポイントの一つ「ちょっぴりおやつ」が配られる。そのおやつは、さっき買った「蔵生」の白黒各1枚(1人あたり)。完全に被ってしまった・・・。
バスは旭川市内を離れて、どんどん進んでいく。
車窓は見慣れたこれまでの北海道旅行で見慣れた景色、そして、近くに走るJRのディーゼルカーで美瑛・富良野方面に向かっていることを確信する。ランチの予想は思いっきりハズレたが、この先はまさしく予想どおり。
さてさて、バスの中で食べた「蔵生」のお味はといえば、とっても美味。
商品のパッケージにはサブレと印刷されているが、どちらといえば、ふわふわクッキーだ。一言でいうならば、コンビニやスーパーで売っているカントリーマアムの高級版。カントリーマアムよりも薄く、上品な味に仕上げている。
個人旅行では、こういった俗世のグルメ情報には疎くなりがち。そういった面では、たまにはこんなツアーに参加するのも悪くない。
お腹もいっぱいになったので、夢の世界へ・・・。
The Sun 蔵人 本店(13:30)→○○○○○(14:15頃) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
気づくと、バスは美瑛の市街地を走っていた。富良野方面を目指していたバスは針路を変え、東側の山を目指す。
美瑛特有のパッチワークの丘の道を走り、そのうち、両側に白樺が立ち並ぶ車窓に変化していく。ここでツアーガイドさんからの案内が入る。
ツアーの12大ポイントの一つ「さわやか○○街道」は「白樺街道」だったのだ。これは全く分からなかった…。ちなみに、同じく12大ポイントの一つ「大パノラマ!日本百名山」は、予想していた大雪山ではなく、十勝岳だった。
雪が残る白樺街道
青い池(14:45)→○○○○○(14:50) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
程なくして看板が見え、「青い池」に到着。
ミステリーツアー12大スポットの一つ「神秘の青い池」は、ヒントどころか、そのまんまの「青い池」だった。
道路沿いに面して駐車場があるが、知らなければ、そのまま通り過ぎてしまいそうな観光スポット。最近ようやく注目を浴びてきたスポットのようで、ガイドブックでの扱いも掲載されていなかったり、掲載されていても非常に小さい。
道路沿いの看板
旭川や美瑛の市街地ではなかった雪だが、このあたりはまだまだ根雪レベルではなく、積もっている。かなり寒い。
5月なのに、まだまだ雪が積もっている
青い池は、駐車場から舗装されていない道を5分ほど歩く。きちんと除雪をされているので、歩きやすい。
駐車場から5分ほど歩く
ようやく見えてきた「青い池」は、エメラルドグリーンにミルクを注いだような特有の色を醸し出していた。白樺と池の組み合わせは、上高地の大正池に似たような感じだ。
白樺が立ちならぶ「青い池」
ツアーガイドさんの話によると、青く見える理由として、上流にある白金温泉から流れてくる温泉の成分によるものだとか…。
白金温泉(15:20)→○○○○○(15:45) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
次の観光スポットは、青い池から5分ほどで到着。
ミステリーツアー12大スポットの一つ「パワースポット?○○の滝」の答えは、白金温泉の「白ひげの滝」だった。
う〜ん、これも全く分からなかった。
白金温泉の駐車場前でバスを降りると、温泉っぽい匂いがしてくる。駐車場から道路を挟んだ橋から滝が見える。青池と同じく、川の色はミルク入りのエメラルドグリーンだ。
バスを降りた駐車場
この橋から下をのぞくと・・・
僕は何も感じられるものがなかったが、パワースポットになっているらしい。早速、奥さんは縁起をかついで、携帯の待ち受け画面を「白ひげの滝」に変えていた。
パワースポット「白ひげの滝」
水の色が青い池と同じだ
フラワーランドかみふらの(16:25)→○○○(16:50) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
再び、バスは出発。次の目的地もいまいち検討がつかない。まさにミステリーツアー。バスは美瑛からやってきた道を戻っていく。
そして、富良野に向かう幹線道路を外れて、丘をどんどん登っていき、たどり着いた所は「フラワーランドかみふらの」。ガイドブックなどでは定番となっている観光スポットだ。
フラワーランドかみふらの
バスを降りて、まずはセンターハウスへ。ここでおやつタイムだ。12大ポイントのうちの「蔵出し!熟成○○のおやつ」「甘いイチゴのミニパック」はここであることが判明。
蔵出し熟成の答えは「じゃがいも」だった。塩で食べるなら無料、バターが欲しいなら50円が必要。ちょっとケチだな…。こういう雰囲気で食べるせいかもしれないが、じゃがいもは甘みがあって美味。でも、いちごは、う〜ん微妙なお味…。
おやつは「蔵出しじゃがいも」と「いちご」
出発時刻まではお散歩タイム。夏は一面に広がるラベンダー畑がウリなのだが、今回はあいにくオフシーズンなだけに、色気のない畑が広がっている。
北海道らしい光景が広がる
オフシーズンなので、園内バスは運休中
雪山がとってもキレイ
ちなみに、12大ポイントの一つ「うれしい野菜のお土産」は、蔵出しじゃがいも1キロ(300円相当)。つまり、2人で2キロ。関西までのまだまだ長い道中、どーすんだこの重さ!
お土産は「蔵出しじゃがいも」1キロ
フラノマルシェ(17:30)→札幌駅北口(19:40) 【バス】GW春特選ミステリーツアー
フラワーランドかみふらのを後にしたバスは、富良野方面に向けて、南下していく。そして、最終の観光スポットは、事前の予想のとおり、4月にオープンしたところの「フラノマルシェ」。
一言で言ってしまうと、土産物やスイーツ店が入った道の駅といったところ。富良野駅にも近い市街地にある。ガイドブック等で騒がれていたので、かなり期待していたが、規模もそれほど大きくない。ちょっと大きなサービスエリアぐらいな程度。
目ぼしいものもなく、特に食べたり、買ったりすることなく、時間を潰す。ちょっと期待しすぎたかな?
期待はずれだった「フラノマルシェ」
すべての観光地を周り終えて、後は札幌駅へ帰るだけ。ひたからぐーすか・・・。
そして、19:40に札幌駅北口に無事到着。はじめてのミステリーツアー参加だったが、なかなか面白かった。なんと言っても、一番衝撃的だったのは、ファイブスターのランチバイキング。現地発のツアーならではの展開だったといえる。
今後もあちこちの現地発ツアーに参加してみるのもいいなと感じた一日だった。
無事に札幌駅到着
一旦ホテルへ戻り、フロントでカギと一緒に、本日の宿泊特典である「JR TOWERチケット」(6000円分)を受け取る。
「JR TOWERチケット」
札幌の夕飯といえば、やっぱりジンギスカン。ジンギスカンといえば、キリンビール園やサッポロビール園といった観光客相手のメジャーどころもあるが、そんなところへいくのは、北海道初心者の行動パターン。(といいつつ、サッポロビール園は行ったことがないので、良し悪しが分からないか・・・)
僕たちが目指すは、すすきのにある「サッポロビール倶楽部」。北海道旅行では毎度お世話になっているお店。お値段もクーポンを使えば、食べ飲み放題で100分3000円と、観光客向けのお店よりも安い。
すすきのにある「サッポロビール倶楽部」
なんといっても、ここの生ラムは、本当にクセがなくて食べやすい。ボリュームもタンのような薄切りではなく、厚切りの手でちぎったかのようなお肉で出てくる。ビールはもちろん北海道限定のサッポロクラッシック。おいしくて、生中3杯+チューハイ1杯とちょっと飲みすぎかも?
以前訪れた時と違ったのは、野菜の価格高騰のせいか、野菜の量がかなり少なめ。なので、「野菜大盛りでください」と頼んでもってきてもらった。また、味付けラムやもやしナムルが食べ放題になっていた。
価格高騰のせいで、野菜の量がケチくさい
味付けラムも食べ放題だが、生ラムがやっぱり一番ウマイ!
お腹も大満足、ほろ酔い気分で散歩しつつ、ホテルへ戻った。
大通公園から見るテレビ塔
ネストホテル札幌駅前
(060-0002 札幌市中央区北二条西2-9)JR「札幌駅」南口より徒歩6分。大通り公園、札幌時計台もすぐそば。ビジネスや観光の拠点に最適。