グルメとアートを楽しむ冬の金沢旅行記

2012年も残りわずか。18きっぷを片手に、冬の金沢へ旅に出た。最近メディアでよく目にする「金沢二十一世紀美術館」でアートに触れ、金沢の台所「近江町市場」で金沢グルメを満喫した、1泊2日のミニ旅日記。

  
1日目 (2012年12月21日)
[プロローグ1] 2012年の締めくくりに・・・

2012年ももう終わり。

今年は個人的に色々なイベントがあった年だった。そんな一年の締めくくりに旅に出たくなった。飛行機で暖かいところへ高飛びすることも考えたが、あいにく、JALの「おとも de マイル」の適用期間外のため、あえなく断念。

湯快リゾートや大江戸温泉物語へ宿泊し、ゆっくりと風呂に入り、ご飯を食べることも考えた。しかし、どうも特徴のあまりない夕食バイキングを想像すると、いまいち気がのらなかった。

18きっぷのシーズンの定番となった休暇村への旅も考えてみたが、今年は全般的に値段が高めの傾向があるようで、これもいまいち気乗りせず・・・。

[プロローグ2] ずっと前から気になっていた金沢

そんなところで思いついたのが、金沢だ。

大学時代にサークルの旅行で訪れたことがあったが、その時は先輩が立てたプランに付いていくだけだった。やはり旅というのは、他人ではなく、自分でーがイニシアチブを持たないと、地図もプランも頭に入らないものだ。

さらに、最近よくメディアで取り上げられる二十一世紀美術館にも訪れてみたかった。そんなわけで、行き先は金沢に決定。

[プロローグ3] 金券ショップで18きっぷを調達

そうとなれば、大阪駅前ビルの地下の金券ショップ街で18きっぷの調達だ。

この一帯では、なぜか5枚つづりの18きっぷが格安で出回っている。今回は第3ビルで5枚10990円で調達。定価は11500円なので、510円引きだ。払い戻し手数料が210円なので、それを上回ることになる。

ちなみに、頭のいい人ならば、「これを払い戻せば儲かるのでは?」と考えるだろうが、クレジットカードで購入されているキップは、払い戻しができないようだ。

京都から乗り換え1回でたどりつける金沢

京都(8:22)→敦賀(9:50) 【新快速】
敦賀(9:53)→金沢(12:25) 【普通】

18きっぷの旅は、春以来ひさしぶりとなる。

敦賀行きの新快速は混雑気味。ようやくありつけた補助席で敦賀まで乗りとおすことになった。しかし、便利になったもので、乗り継ぎがよければ、京阪神から金沢へは、敦賀での乗り換え一回だけで到着してしまう。

敦賀からの電車も昔の電車寝台車を改造した車両ではなく、京阪神で走っている新快速と同じような近代的な電車に変わっている。京都を出発してから約4時間ほどで金沢へ到着(12:25着)。

近代的な建物の金沢駅

近代的な建物の金沢駅

金沢の台所「近江町市場」

お腹も減ってきたので、駅構内の飲食店をブラブラしてみるが、特にいい店が見つからない。そこで、ガイドブックでも定番の金沢の台所「近江町市場」を目指す。

バスでも行けるのだが、ここはもちろん徒歩。金沢駅から歩いて15分弱だ。

近江町市場

近江町市場

寒い地域にある市場のせいか、すべてアーケード仕様。そのアーケードの中に、魚屋さんを中心とした色々な商店が並ぶ。

飲食店も寿司など魚を扱った店が多く、数軒ほどのぞいてみるが、どの店もお値段がお高め。昼にしてはハードルが高いので、夜に取っておくとして、地下にある気になる店へ。

金沢B級グルメ「カレーのチャンピオン」

その気になる店とは、「カレーのチャンピオン」。

TV番組「秘密のケンミンSHOW」などでも取り上げられている金沢のB級グルメ「金沢カレー」の店だ。チェーン店展開しており、近江町市場の地下に近江町店がある。

食券を券売機で購入する。僕は「Lカツカレー Lサイズ」(780円)、奥さんは「Lカツカレー Sサイズ」(630円)。いずれもランチタイムのサービスで50円引きになった価格だ。

「金沢カレー」とは、まずお皿は犬のエサが出てきそうなステンレスの器。そして、ご飯の上に、カレーが盛られるのは普通として、他と違うのはキャベツとトンカツが乗り、さらにその上にウスターソースがかかっている。最後の極めつけは、なぜかスプーンではなく、フォーク(もしくは、店によって先割れスプーン)が食す。

近江町市場地下にある「カレーのチャンピオン」

近江町市場地下にある「カレーのチャンピオン」

さて、出てきたカレーのお味は?というと、「これぞB級グルメ!」といったおいしさだ。合うのか疑問に感じたウスターソースもなかなかマッチしている。また、野菜を一緒に摂れるところがいい。

Lサイズは相当のボリュームがあり、お腹がパンパン。奥さんのSサイズでも良かったかもしれない。ちなみに、この店舗はメニューが限定されているようで、Mサイズはなかった。

チャンピオンのLカツカレー(左からL・Mサイズ)

チャンピオンのLカツカレー(左からL・Mサイズ)

※後日談
金沢でしか食べれないカレーと思っていたが、京都にも店舗があるようだ。(地図をみていると、休みの日に遊びにいって、よく通っているところだった・・・)

だだっぴろい「金沢城公園」

お腹もいっぱいになったので、市内観光だ。

まずは、近江町市場から10分ぐらい歩いて、金沢城公園へ。菱櫓などの一部の建物は有料だが、公園内に入るのは無料だ。

金沢城公園黒門口

金沢城公園黒門口

公園を囲むお堀

公園を囲むお堀

金沢城公園といっても、城はなく、一部の建物が再現されているだけのようで、ただっぴろい公園といったところ。平日のせいか、人もまばらどころか、人影がまったくなしの貸切状態。

菱櫓などを見学できるようだったが、それほど興味もないので、パスする。

雪が残っていた

雪が残っていた

五十間長屋(入館は有料)

五十間長屋(入館は有料)

橋爪門復元工事中

橋爪門復元工事中

冬の風物詩「雪吊り」が見れる兼六園

次は兼六園へ。金沢城公園の石川門口から道路に架かる橋を渡れば、すぐにたどりつく。

金沢城公園石川門口

金沢城公園石川門口

この橋を渡ると、すぐに兼六園だ!

この橋を渡ると、すぐに兼六園だ!

兼六園は、後楽園や偕楽園と並び、日本三名園の一つだ。入園料は300円とリーズナブル。大学時代に訪れたが、奥さんは初めてだったので、入ることにした。

今から十数年前のせいなのか、それとも、大学時代は先輩が計画したプランに着いて行っていただけなのか、以前の記憶が全くよみがえらず、初めて来たような気分での見学だ。

日本三名園の一つ「兼六園」

日本三名園の一つ「兼六園」

園内の松などの木々には、雪吊りがされている。雪吊りとは、雪の重みで気が垂れ下がり折れないようにするものだ。

兼六園といえば、雪吊りに雪化粧をした松なのだが、今日はあいにく雪がないのが残念。

雪吊りがほどこされた松

雪吊りがほどこされた松

外国人客も多く、小京都「金沢」を感じさせられるキレイな庭園だったが、思ったよりもこじんまりとしていたというのが率直な感想。

とても風情がある庭園だ

とても風情がある庭園だ

風情が感じられなかった「ひがし茶屋街」

まだ時間があるので、ガイドブックの定番スポットである「ひがし茶屋街」へ向かう。バスに乗ってもいいが、歩いてみたところ、約25分ほどかかった。

茶屋といっても、カフェがいっぱいあるというわけでなく、京都の定番である芸者さんや芸子さんの茶屋だ。この地区は昔ながらの風情を残しており、こういった雰囲気が小京都といわれる所以かもしれない。

ひがし茶屋街

ひがし茶屋街

さて、実際の感想はといえば、お隣の国をはじめとして観光客が多すぎて、なんだか風情に欠けるというのが正直なところだ。風情を楽しむといえばそれまでだが、土産物や観光スポットがあるわけでないので、若者にはちょっと退屈かもしれない。(もう若者という歳ではないが、年寄りでもなく・・・)

抹茶とねりきりでカフェタイム♪

金沢といえば、和菓子が有名だ。せっかく金沢に来たので、是非食べてみたいということで、茶屋街にあった「森八」という和菓子屋さんに入ってみる。

「森八」東山店

「森八」東山店

店の奥には、3テーブルほどしかないが、カフェコーナーがある。その一番奥の庭園が楽しめる一番大きなテーブルに通してもらう。「抹茶とねりきり(黒つぶあん)のセット」(630円)を注文。

庭園の見える立派なテーブル席

庭園の見える立派なテーブル席

抹茶は熱々で登場。本格的な抹茶を飲むのは小学校以来だ。あの頃は苦すぎてマズく感じた味も、大人になった今はおいしく感じる。

ねりきりは、僕と奥さんそれぞれ違う種類だ。店員さんの「二人で分けて食べられるといいでよ!」という言葉に従って、半分こして食べる。コンビニやスーパーで買うねりきりと違って、砂糖が上品というか、イヤな甘さがしてこなくて美味。

奥さんのねりきりは、白あんベース

奥さんのねりきりは、白あんベース

僕のねりきりは、つぶあんベース

僕のねりきりは、つぶあんベース

金沢の町を歩きまくる

ぼちぼち陽も落ちてくる時間なので、ホテルを目指して歩く。

デパートや土産物屋さんにふらふら寄りつつ、近江町市場、香林坊を抜け、今宵の宿「ホテルエコノ金沢片町」へ。色々と寄り道しすぎたせいか、ひがし茶屋を出てから2時間も経っていた。

今宵の宿「ホテルエコノ金沢片町」

今宵の宿「ホテルエコノ金沢片町」

部屋に荷物を置いて、少し休憩した後、夕食処を求めて街へ繰り出す。ホテルの位置する片町は繁華街なので、コンビニ・居酒屋・ファミレス・ファーストフードなどなど、食べるところには困らない。

せっかく金沢に来たからには、やはり海の幸を満喫したい。ホテルの近くにある地元の人に人気がある居酒屋さんと迷った挙句、やはり近江町市場を目指すことにする。ちなみ、ホテルから近江町市場までは、歩いて30分程度だ。

のどくろを堪能できる金沢の回転寿司

近江町市場にあるお店は、全般的にお高め。そんな中で、かなり迷った挙句、チョイスしたのは、市場の1階にある回転寿司「もりもり寿司」。ガイドブックにも出てくる定番の回転寿司屋さんだ。

平日のせいか、店に入った時は僕たち夫婦だけ。回転レーンは短縮されていて、僕たちの座ったテーブル席までレーンが来ないので困惑。

最近の回転寿司は、タッチパネルで注文する店が増えているが、この店も導入済み。とりあえず、注文をしてみると、目の前に注文したお寿司を乗せた電車(新幹線?)が登場。かっぱ寿司でも採用のシステムだ。

もりもり寿司 近江町店

もりもり寿司 近江町店

さて、お味の方は・・・めちゃくちゃうまい。くら寿司やスシローといった100円寿司には二度と戻れない味だ。さらに、関西のちょっと高級な回転寿司と比較しても、抜群にうまい。しかしながら、お値段もそこそこ。皿ごとに値段が違い、安いものは100円台から、高いものだと500〜600円だ。

ネタがとっても大きい

ネタがとっても大きい

いくらもてんこもり♪

いくらもてんこもり♪

さて、今回、一番奮発したのが「のどくろ」(1皿2貫494円)。金沢のガイドブックのグルメページに出てくる定番モノ。高級魚と呼ばれる所以を探るべく、口にした感想は「やっぱり、うまかった」。うまく表現できないが、白身魚のくせにとってもコクがあるというか、甘さを感じた。少なくとも、今までに食べたことがない味だった。

高級魚「のどくろ」(494円)

高級魚「のどくろ」(494円)

お会計は、2人で12皿+かに汁(399円)を食べて、4149円也。100円寿司ならば、千数百円で済むことが多いので、それと比べるとかなり贅沢だが、それ以上の満足感を感じることができた。

店を出ると、市場の各お店はすでに閉店して、ひっそりとしていた。

ひっそりとした市場街

ひっそりとした市場街

夜の近江町市場

夜の近江町市場

食後のコーヒータイム♪

近江町市場からホテルまでは、歩いて30分程度。

やはり北陸の夜は冷える。途中で見つけたシアトルズベストコーヒーで暖を取って休憩した後、ホテルへ戻った。(スコーンはやっぱりスタバの方がおいしいかな?)

食後のコーヒータイム

食後のコーヒータイム

404 404
今宵の宿情報

ホテルエコノ金沢片町

(石川県 金沢市)

今回泊まった部屋:  セミダブル (朝食付)
今回の宿泊費(1人あたり):  2000〜2499円 
・Trips管理人 評価: 2.5  (管理人提供宿泊レポート)



[旅行記に出てくる地域近辺の宿かも?]