今朝は快晴。今日は「芸術の旅」のシメである、直島の地中美術館とベネッセアートミュージアムへ。
8時過ぎの船に乗るため、6時半のオープンと同時に、1Fの朝食コーナーへ行く。体育会系の学生団体がちょうどぞろぞろと集まりだしていたので、急いで席に着く。人数が多く、もう数分遅れていたら、数十分待ちだったかもしれない。
バイキングスタイルの朝食。メニューは、パン・サラダ・卵焼き・味噌汁・ソーセージなど。パンとドリンクだけの超軽食以上、シティホテルの朝食バイキング未満といった中途半端な内容。ちなみに、パンはヤマザキ(など?)の袋入りパンのようだ。
めちゃくちゃおいしいというわけではない。しかし、カップ自動販売機のドリンクも飲み放題で、1泊朝食付で4800円。やっぱりコストパフォーマンスがいい。
7時過ぎ、ホテルをチェックアウトし、直島行きのフェリーが出る高松港へ向かう。ことでんの瓦町から電車に乗ってもいいが、節約と運動のため、商店街を歩きながらフェリー乗り場を目指すことにする。
スーパーホテル高松禁煙館の玄関
今日の天気は快晴だ
休日なので、ガラガラの商店街
歩いているだけでも心地よい天候だ
歩くこと約30分弱、直島行きのフェリーが出ている高松港フェリー乗り場に到着する。高速船の乗り場から少し離れているので、要注意だ!
直島行きのフェリー乗り場
券売機で乗船券を購入すると、なにやらおじさんが叫んでいる。よーく聞いてみると…、
「本日、地中美術館は休館日です」
なぬ!?
そぅ、今日は有休を取っていて気づかなかったが、月曜日。旅人にとって、月曜日は何かと鬼門になる日なのだ。というのも、月曜日は美術館系の施設の休館日になっていることが非常に多いからだ。
おじさんの話では、乗船券を購入してしまったのであれば、払い戻ししてもらえるとのこと。そこで、二人で急遽家族会議を開催。すっかり直島気分だったので、意地でも島に渡るか、それとも、今回は諦めるか…?
結果は、今回は断念。近々、瀬戸内国際芸術祭の開催が予定されており、その時には直島や犬島だけではなく、男木島や女木島など瀬戸内の各島を挙げて、芸術祭をするのだとか…。となれば、「その時に来て、まとめて見ればいいや!」ということで決着した。
※後日談
結果としては、瀬戸内国際美術祭に行くことなく、会期が終わってしまったため、未だに直島は未踏の地です。(2011/1/1記す)
高松港(8:20)→宇野港(9:20頃) 【フェリー】四国フェリー
さて、途方に暮れてしまった…。
いったいどこにいけぱ、いいのやら…。悩みながら、頭の中にあるデータベースをせいいっぱい検索してみる。丸亀城なんかもいいけど、なんか地味。いちご狩りもいいかなと思ったけど、土日で食べつくされたいちご園に行くのも微妙だ。
そんなこんなで悩んだ末、最近行っていなかった倉敷をターゲットにする。大原美術館も悪くない。しかし、こっちも月曜日が休みの可能性も高いなぁ…。
とりあえずJRに乗らないと埒があかないので、JR高松駅へ歩き出したところで、ふと妙案が思いつく。どうせ瀬戸大橋を渡るならば、JRではなく、宇高連絡船で渡ってみるのがいい。
というのも、宇高連絡船は近々廃止が予定されている。昔は四国と本州を結ぶ大動脈だったが、瀬戸大橋開通や原油価格高騰、そして、トドメは高速道路1000円化で、まもなく廃止に追い込まれるのだ。大人1名をたった390円で運んでくれる貴重な航路、廃止される前に最後の乗船をしてみることにした。
※後日談
当日は廃止されると思い込んでいたが、その後調べたところ、3月上旬に廃止申請は取り下げられており、当面の継続運航が決定していたようだ。2011/1/1現在も運航している。
宇野行きフェリー乗り場は、直島行きフェリー乗り場から10〜15分ほど歩いたところにある。相変わらず、愛想の悪い窓口で切符を購入する。
宇野行きフェリー乗り場(四国フェリー)
8:20発の宇野行きフェリーに乗り込む。船内を見渡してみると、決して繁盛しているという雰囲気ではない。やはり経営は厳しいのだろうか?
潮風にめいいっぱいあたることができるデッキがあるのもgoodだ。瀬戸内の島々を縫うように進み、今回残念ながら行けなかった直島はもちろん、男木島や女木島も眺めることができる。
ソファ席が並ぶ船内
高松の街並みが遠ざかっている
デッキ席で潮風にあたるのもまたいい!
約1時間少しで本州側の宇野港へ到着。瀬戸内海のプチ船旅旅行だった。
1時間少しで宇野港へ到着
宇野(9:35)→茶屋町(9:58) 【普通】
茶屋町(10:03)→岡山(10:17) 【快速】マリンライナー18号
宇野港からJR宇野駅までは、徒歩5分ほど。駅からのアクセスが非常にいい港だ。
港から駅までの道は整備されている
こじんまりとした宇野駅
宇野9:35発のワンマン電車に乗車し、茶屋町へ(9:58着)。茶屋町で高松からの瀬戸大橋線と合流し、「快速 マリンライナー18号」へ乗り継ぐ。そして、岡山に到着(10:17着)。
岡山(10:24)→津山(11:59) 【普通】
倉敷方面のホームへ乗り換えるため、岡山駅の跨線橋を渡るところで、目に付いてしまった文字。
それは、『津山』。
岡山は中国地方のジャンクション駅。津山線のみならず、出雲方面へ向かう伯備線の起点駅でもある。津山といえば、B級グルメの「ホルモンうどん」で有名になった街だ。さらに、昔から津山城も気になっていたのだ。
「渡りに舟」というべきか、10:24発の津山行き普通列車が発車間際だ。「きっと津山ぐらいなら、今日中に帰れるだろう」ということで、勢いで飛び乗ってしまった。
非電化路線なので、ディーゼルカーだ
携帯の乗換案内を使い、検索してみた。津山から大阪であれば、問題なく帰れそうだ。そうこうしているうちに、ウトウト。ふと気づいたときは、車窓は山深いところを走っており、雪が少し積もっていた。何のリサーチもしていないが、津山って、どんなところなんだろうか?
再びウトウトして目覚めると、津山に到着していた(11:59着)。
津山駅は、風情がある田舎の駅だ
駅構内にある観光案内所で、「市内観光マップ」と「ホルモンうどんマップ」をもらう。
ちょうどお昼どきなので、まずはホルモンうどんの店を探すことにする。吉井川を渡り、駅から10分ほど歩くと、ホルモンうどん店が集まるエリアがある。マップを元に、初めに尋ねた数軒は閉まっていたり、なんとも入りにくい店だったり…。
最後にたどり着いたのは、アルネ津山というショッピングセンターや商店街にほど近い「プチトマト」というお店。「ホルモン屋」という感じではなく、喫茶店のようなお店。
商店街の近くにある「プチトマト」
地元の方に人気の店のようで、満席状態。入口で10分ほど待った後、ようやく席につく。注文したメニューは、もちろん「ホルモンうどん」(800円)。
しかし…、ここからもかなり待たされる。ちなみに、B級グルメである「ホルモンうどん」には最低限のルールがあるようだ。
「国産牛のミックスホルモンを80グラム以上入れること」
「基本的には味噌・醤油系で味付けをする」
「大型鉄板調理し、焼うどんとして提供すること」といった具合だ。
さてさて、出てきたホルモンうどんは、ボリュームという言葉とはかけ離れた感じだが、そこそこ見た目よりはお腹いっぱいになるものだった。奥さんはホルモンが好きだが、僕はちょっと苦手。しかしながら、ホルモン特有のクセを感じさせるものではなく、コリコリとした食感やホルモン独特の油感による味付けが非常においしかった。
まさしく、B級グルメ。また食べたくなる病み付き系の味だ。
ホルモンうどん(800円)
食後は少し離れたところにある津山城へ。歩いて10分もかからない。
津山城の入口
城には階段が付き物。息を切らしながら登っていくと、入城券売り場がある。入城料は200円と格安。かなり安いなと思ってよくみると、城そのものはなく、城跡なのだ。
宇野駅で偶然もらっていたパンフレット「見せて得するパスポート」を提示したので、さらに安くなり、160円。
城には階段が付き物だ!
ここから有料ゾーン
高松では春の陽気だったが、津山はまだまだ冬。とっても寒い。津山城址は桜の名所であるが、残念ながら、津山の春はもう1週間ほど後のようで、さくらまつりに向けて準備中だった。
津山さくらまつりの準備中のようだ
まだまだつぼみ、開花までもう少しかかりそう
階段を登り詰めると、津山の街並みが広がっていた。天候の方は、北国(ではないが…)特有の冬空になってきて、3月というのに、ポツポツと雪がチラついている。
津山の街並みを見渡すことができる
キレイなベンチも整備されている
城址といえど、石垣が残っていたり、一部を復元しているようだ。
天守閣はないが、石垣が残っている
一部の建物の復元も行われている
片隅にミニ動物園もあったが、かなり汚く、また何の工夫もされておらず、単に動物が檻の中に入れられているようにしか見えなかった。なんだか、かわいそう・・・。
ちょっとかわいそう・・・
城を下り、すぐ近くの街並み保存地区へ行ってみる。津山はとてもこじんまりとした街なので、徒歩旅にはとっても便利だ。
寅さんのロケ地があったが、あいにく寅さんに全く興味なし。しかし、話かけられたおばちゃんに教えてもらった千光寺のしだれ桜がとってもキレイだった。
偶然教えてもらった千光寺のしだれ桜
見事なしだれ桜だ!
寅さんのロケ地らしい・・・
津山(16:31)→作用(17:31) 【普通】
作用(17:34)→姫路(18:38) 【普通】
姫路→尼崎 【新快速】
駅に戻り、津山16:31発の作用と姫路で乗り換え、帰りは尼崎駅前にあるアルプラザで夕食を食べて、帰途についた。
当初は、犬島と直島を巡る芸術の旅のはずだったが、気が付けば、芸術とB級グルメの旅となってしまった今回の旅行。
最後はやっぱり「花より団子」ということなのかな…?
[終わり]