「北海道フリーパス」で巡る北海道B寝台旅行記2008

毎年恒例となった北海道旅行記。今年も「北海道フリーパス(グリーン車用)」を片手に、夫婦で旅に出た。今年の目玉は、今夏最後の運転となる「寝台特急 まりも」のB寝台に連泊、線路を走るバス「DMV」、サロマ湖、地球岬、朱鞠内湖などなど、ディープなスポットも訪れた7泊8日の旅行記。

  
7日目 (2008年08月01日)
この旅はじめてのグリーン車の旅「スーパー北斗」

6:20、札幌に定刻到着。

これで本当に「まりも」ともお別れ。本当の最後に写真を撮っていると、知らないおばさんが二人一緒に写真を撮ってあげようと、デジカメで写真を撮ってくれた。でも、頭がキレてた…。

さよなら、「まりも」

さよなら、「まりも」

札幌駅

札幌駅

携帯電話の天気予報を見ると、昨日までずっと晴れていた、道東地方の天気は悪い模様。また、道北もあまりよろしくないようなので、昨日訪れる予定だった函館方面を目指すことにする。快晴とまでいわないが、雨は降らなさそうな予報だ。

「北海道フリーきっぷ(グリーン車)」では、グリーン車に乗車できるのは6回までだ。今回の旅で「まりも」のB寝台に4泊したので、4回分は使ってしまっていて、残り2回分が残っていた。ということで、札幌〜函館間を結ぶ「スーパー北斗」のグリーン車往復(2回分)で使い切ることにする。

札幌7:00発の「特急 スーパー北斗2号」に乗車。やっぱりグリーン車の乗り心地がよい。平日のせいか、ビジネス客が中心。3列トのゆったりシート。そして、電動式のレッグレストまで付いている。

しかし…、このレッグレストだが、いくら上げても、勝手に落ちて行くのだ。どうやら故障している模様。そういえば、奥さんも数年前に乗った時に同じようなことになっていたような気が…。フリーきっぷで乗車しているので、まだ許せるが、正規料金で払っていたら、ちょっと許せないかもしれない…。

とはいうものの、やっぱり快適。グリーン車には専属の女性乗務員がきめ細かな対応をしてくれる。飛行機と同じように、ひざかけのサービスもあるほか、雑誌のサービスもある。さらに、コーヒー・紅茶・ジュースのサービスもあり、検札の際にオーダーを聞きにきてくれる。

函館までの3時間だが、ウトウトしたり、暇つぶしに借りた「北海道版 じゃらん」を読んでいると、あっという間についた。

特急「スーパー北斗」

特急「スーパー北斗」

勝手に日本三大がっかり観光地「五稜郭タワー」を検証

函館駅前→五稜郭公園前 【函館市電】

3年ぶりに訪れる函館。幾度も訪れているせいか、3年ぶりという気がしない。道南とあって、道東と比べると、かなり蒸し暑い。また、お祭りの真っ最中らしく、駅前はかなりにぎわっていた。

函館駅

函館駅

函館にやってきた目的は、夜景でも、朝市でもない。自ら勝手にランキングした日本三大がっかり観光地の一つである「五稜郭タワー」に行くためだ。

学生時代に訪れた五稜郭タワー、あまりにもしょぼいタワーは五稜郭を五角形と認識するにも微妙で、おまけにボロく、入館料も高かった。そんな悪い思い出ばっかりの五稜郭。

奥さんはそんな僕の話を聞いて、クダラナイもの?みたさに一度行ってみたいと言う。折りしも、その五稜郭タワーがリニューアルされたという話も聞いてたので、その新タワーも三大がっかり観光地に値するかを見に行くことにしたのだ。

観光案内所で市電一日乗車券(600円)を購入。普段ならば、五稜郭まで200円以上するので、ほぼ元が取れるのだが、今日はお祭りのため、全区間一律200円だとか…。そうなると、3回乗車でトントン。まぁ、3回ぐらいは乗るだろうということで購入した。

駅前の乗り場から市電に乗車し、五稜郭公園前へ移動する。そこから徒歩7分ほどで、五稜郭タワーを発見。新しく立て直されたタワーは、真っ白のピカピカ。しかし、外観だけでは油断できない。三大がっかり観光地返上にはやっぱり中身も大事!

真っ白ピカピカの五稜郭タワー

真っ白ピカピカの五稜郭タワー

いきなりタワーに登ってもいいが、まずは五稜郭(地上)を歩いてみて、その後、タワーに登る方が自分の歩いてきた場所が分かるので、ただ上から眺めるだけよりも面白い。

ということで、五稜郭公園へ突入。ここは無料。分かっていたものの、中に入ってしまうと、五稜郭(五角形)の中にいることは全く分からない。つまり、単なる公園。

五稜郭公園の入り口

五稜郭公園の入り口

とっても静かな公園

とっても静かな公園

公園の中には、教育委員会が運営するちょっとした展示館(無料)もある。その横では、とっても大きな箱館奉行所の復元工事をやっていた。

教育委員会のちょっとした展示館(無料)

教育委員会のちょっとした展示館(無料)

箱館奉行所の復元工事

箱館奉行所の復元工事

いよいよ、五稜郭タワーへ。入り口のエントランスは広々としたガラス張り。以前のタワーが想像もできないようなキレイさ。入場料は、市電一日乗車券提示で割引価格760円。

1Fからエレベーターに乗車する。エレベーターにはちょっとした演出もあって、楽しかった。そして、エレベーターを降りると、目の前に開ける函館の街。ガンガンに利いたクーラーも心地よい。この時点で、勝手にランキングした「日本三大がっかり観光地」から五稜郭タワーは除名された。

それもそのはず。パンフレットを見ると、2006年4月に新調された新タワーは、展望台の高さは2倍(45→90メートル)、収容人員(100→500人)と飛躍的にパワーアップしているのだ。

高さが高くなった分、五稜郭の全貌をきちんと眺めることができた。

確かに五角形(みたい)な五稜郭

確かに五角形(みたい)な五稜郭

函館空港へ着陸していく飛行機

函館空港へ着陸していく飛行機

大行列のラッキーバーガー

タワーを降りると、ちょうどお昼どき。お腹がぐぅ〜。

函館で有名な「ラッキーバーガー」。ジモティーが愛するハンバーガー店だが、一度も食べたことがなかった。ということで、タワーの前にある「ラッキーバーガー 五稜郭公園前店」へ。

しかし・・・、とんでもない大混雑。店の前にも人が行列を作っている始末。「こんなに並んでられない」という気持ちと「そんなにウマイのか?」という気持ちが葛藤しながら、泣く泣くあきらめることにした。

だが、このまま引き下がるわけにはいかない。ラッキーバーガーは函館だけとはいえ、一応はチェーン店。携帯のウェブでgoogleマップにアクセスし、近くの店舗を探してみる!

そうすると、何かと見つかるもんだ。五稜郭から10分ちょっと歩いたところに、「ラッキーピエロ 松陰店」があるらしい。住宅街や学校のど真ん中にあるお店。こんなところには観光客もやってこないので、店内の混雑度もほどほど。

「ラッキーピエロ 松陰店」

「ラッキーピエロ 松陰店」

熱帯というか、フォレストな感じの店内。まずは、カウンターで注文。店員さんはなぜかおばちゃんばかり。だけど、すごく丁寧で礼儀正しい。夫婦そろって、名物のチャイニーズバーガー(350円)を注文。あと、二人で一緒に食べるために、ポテトL(250円)も注文。

モスバーガーのスタイルと同じく、注文してから作ってくれる。お店の雰囲気もファーストフードというか、ファミレス風。メニューは、ハンバーガーだけでなく、ピザ・オムライス・カレーもあり、どちらかといえば、ファミレスという方がいいかも…。ちなみに、お水はセルフサービスで無料なのもオトク。

ちょっと待ってやってきた「チャイニーズバーガー」。簡単にいえば、「中華風の味付けをしたから揚げ&たっぷりレタスを挟んだハンバーガー」。もちろん、とっても美味。ポテトも値段の割りに、ボリュームたっぷり。手作り感もあるし、函館に住んでいたら、絶対にマクドナルドよりラッキーピエロ!

他にも、変わったメニューがいっぱいある

他にも、変わったメニューがいっぱいある

名物のチャイニーズバーガー(350円)

名物のチャイニーズバーガー(350円)

ポテトもたっぷり♪

ポテトもたっぷり♪

奥さんの記憶を辿りに「湯の川温泉」へ

柏木町→湯の川温泉 【函館市電】

大満足のラッキーピエロを後にして、市電の柏木町電停まで歩く。次の目的地は「湯の川温泉」。温泉に入るのが目的ではない。僕は、一度どんなところか見てみたかったというのが理由。奥さんは一度訪れたはずなのだが、全く記憶がないらしく、再び記憶を取り戻す旅に…。

湯の川温泉に到着。しかし…、期待したような独特の温泉街ではなく、なんだか道路と住宅街の周りにホテルが建っているだけ。ちょっとガッカリ。一方、奥さんの方は宿泊したと思われる「啄木亭」を見ても、いまいち記憶がよみがえってこないのだとか…。もちろん、街並みも含めて。

ちなみに、奥さんは僕と一緒に旅をするまでは、ツアーの旅しかしたことがなかったとか…。バスでひたすら連れまわされる旅。そして、宿では食べて寝るだけ。いつしか、どこに行ったのか、どこへ泊まったのかも記憶に残らなくなってしまったという。それと比れば、夜行列車で連れまわされる旅、自転車でひたすら走る旅、一日数本のバスを待つ旅は印象に残るらしい…。

奥さんが昔泊まったらしい「啄木亭」

奥さんが昔泊まったらしい「啄木亭」

あまり情緒がない温泉街

あまり情緒がない温泉街

花火に後ろ髪をひかれながら、札幌へ

函館(16:43)→札幌(19:43) 【特急】スーパー北斗17号

特に何もない温泉街、すぐに飽きてしまったので、電停の前にある無料の足湯で休憩タイム。ちょっとまったりした後、市電で函館駅へ戻ることにする。

市電で奥さんと座っていると、小学1〜2年生と思われる遠足集団に遭遇。そして、奥さんの横には、細くてかわいらしい女の子が…。しばらくして、遠足の疲れから奥さんにもたれて爆睡。それに慌てて起こそうとする友達と先生達。しかし、あまりに疲れていそうだったし、かわいらしかったので、「そのままでいいですよ」と…。

でも、それに気を遣っている友達もかわいかったし、「○○チャン、子供ねぇ〜、電車で寝るなんて信じられない」と大人ぶった女の子もかわいかった。ほほえましくなるひとときだった。

市電が函館駅に近づいた頃、横に立っていた見知らぬおじさんが色々と声をかけてきた。話によると、今日は花火大会らしい。僕たちがこの後すぐに札幌へ戻る話をすると、「それはもったいない」と残念がっていた。他にも、夢の島の話や昔は1ヶ月前に花火をやっていた話など、色々と話をしてくれた。

札幌行特急の発車時刻まで少し時間があったので、周辺をブラブラと散策してみる。摩周丸のあたりに行くと、たくさんの出店が出ている。さらに、夜の花火大会に備えて、場所取りをする人たちでにぎわっていた。

屋台や場所取りの人たちでにぎわっていた

屋台や場所取りの人たちでにぎわっていた

花火に後ろ髪を引かれながら、函館16:43発の「特急 スーパー北斗17号」に乗車。今回の旅、最後のグリーン車である。そして、7日間お世話になった「北海道フリーパス」の最後の列車でもある。

行きと車両が違うのか、レッグレストのない車両だったが、やっぱり快適。約3時間の列車の旅を楽しんだ。

「特急 スーパー北斗17号」

「特急 スーパー北斗17号」

今宵の宿「スワンキーホテル・オートモ」へ

今宵の宿は「スワンキーホテル・オートモ」。札幌駅から歩けないことはなかったが、時間も遅いので、「すすきの」まで地下鉄で移動することにする。

地下鉄の車内で浴衣姿の人が多いと思っていたら、今日はどうやら豊平川の花火大会らしい。すすきので地上に出ると、大きな花火の音がしているのだが、背の高いビルに視界を遮られてしまって、何も見えなかった。荷物も重かったので、花火の上がる方向へは歩かず、おとなしくホテルへ向かう。

「すすきの」から徒歩10分弱で到着した「スワンキーホテル・オートモ」。「じゃらん」で予約を行い、1泊朝食付セミダブル7500円。カードは利用できず、現金払いだ。部屋はごくごく一般的なビジネスホテル。ホテルの近くにはコンビニも多く、それなりに便利。

「サッポロビール倶楽部」でジンギスカン食べ飲み放題

明日はいよいよ関西へ戻る日。北海道最後の夜ご飯に選んだのは、ジンギスカン。毎年行きつけになっている「サッポロビール倶楽部」へ電話で予約をすると、40分ほど待てば、座敷席が用意できるとのこと。ということで、周辺をちょっとブラブラしながら、お店へ向かう。

「サッポロビール倶楽部」はススキノの中心部にあり、フリーペーパーやホームページのクーポンを使えば、ジンギスカン食べ飲み放題(サッポロクラッシクも可)3000円だ。ありがちなサッポロビール園なんかもいいが、地元のサラリーマンもやってくるこの店は比較的落ち着いていて、なかなか気にいっている。ジンギスカンはとても分厚く、臭みもなく、とってもおいしい。

ちなみに、「サッポロビール」と店名には付いているが、ビールメーカーとは関係がないようだ…。

落ち着いた雰囲気の「サッポロビール倶楽部」

落ち着いた雰囲気の「サッポロビール倶楽部」

お腹いっぱい食べた後は、大通公園まで足を伸ばしてお散歩♪

とても心地よい風が吹き抜けている。23時を過ぎたというのに、大通公園は人でいっぱい。金曜日だからなのか、若者達で思い思いに話しをしたり、ダンスをしたりしている。なんだかとっても平和な空気に包まれている。

明日はいよいよ最終日。これだけ自由奔放に旅をしていると、少しは家も恋しくなるものだ。そんなことを考えながら、眠りについた。

今宵の宿情報

スワンキーホテル・オートモ

(064-0806 北海道札幌市中央区南6条西6丁目6-14)

CMで話題の低反発マットレス&ピロー「トゥルースリーパー」を140cmダブル仕様ベッドに全室完備♪ウルトラファインバブル生成シャワーヘッド「ミラブル」も全室設置。まるで美顔器のようだと話題♪


今回泊まった部屋:  セミダブル (朝食付)
今回の宿泊費(1人あたり):  3500〜3999円 
じゃらん 評価: 3.5  (74件の口コミ)
楽天トラベル  評価: 3.69  (2173件の口コミ)
・Trips管理人 評価: 2.5  (管理人提供宿泊レポート)

総合評価 (Trips独自): 63 点   ※Trips独自評価基準について


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