北見(8:07)→美幌(8:41) 【普通】
美幌(10:20)→美幌峠→砂湯→川湯温泉(12:20) 【バス】阿寒バス「くろゆり号」
昨晩に立てた計画では、北見8:07発の普通列車に乗らないといけない。ということで、ちょっと早起きをして、昨晩セイコーマートで買っておいたパンで朝ごはん。そして、チェックアウトし、急いで駅へ向かう。
セイコマートで買っておいた朝ごはん
「ドーミーイン北見」の正面玄関
ホテルから駅へ向かう商店街
北見駅
北見8:07発の普通列車に乗車。北海道はまだ夏休みではないだろうか、それとも、部活や夏休み補習なのか、かなりの人数の高校生が乗車し、途中の駅でどっと降りていった。そして、美幌で下車(8:41着)。
田舎らしいディーゼルカー
美幌駅
美幌駅で降りたのは、美幌駅自体に観光スポットがあるわけではない。札幌で見つけた阿寒バスのパンフレットの載っていた「くろゆり号」に乗車するためだ。「くろゆり号」は定期観光バスと路線バスを足して、2で割ったような観光バス。各観光地に立ち寄り、簡単に観光できる程度の停車時間が設けられている。バスガイドさんの代わりに、観光案内テープが流される。どこの停留所からも乗降することができ、予約も不要と気軽に利用できる簡易定期観光バスといったところだ。
今回は、美幌駅を出発し、美幌峠・砂湯を経由して、川湯温泉を目指す。駅正面にある美幌駅前バスターミナルの窓口で乗車券(1920円)を購入する。
美幌駅前バスターミナル
バス乗り場
バスの出発時刻まで1時間半程度あるので、駅の近くにあるローソンに行ったり、駅構内の無料インターネットパソコンで時間を潰す。そして、美幌10:20発の「くろゆり号」に乗車。車両は観光バスタイプだ。他にも数人乗客がいたが、みんな一人旅のようだった。
バスの最後尾からパシャリ♪
天気予報を見て予定を変更した甲斐あって、本日も天候良好。バスはどんどん山道を登っていき、約30分ほどで美幌峠に到着。25分程度の観光タイムだ!
今回、この「くろゆり号」を選んだ理由として、美幌峠のリベンジがあった。今から8年ほど前、奥さんと結婚する前に行った初めての北海道旅行で訪れたのが美幌峠。その時は、同じバスルートを反対に摩周から美幌へ向かって乗車した。その時に訪れた美幌峠はどんよりの曇り空。そこで、もう一度晴れた日に訪れたいと思っていたのだ。そして、ようやく今日念願がかなった。
熊笹が多い茂っている
熊出没に注意しろと言われても…
屈斜路湖がとてもキレイだ
信州の乗鞍に少し似ている
美幌峠バス停に停車している「くろゆり号」
美幌峠を出発し、屈斜路プリンスホテルなどに立ち寄り、30分ちょっとで砂湯に到着。屈斜路湖畔にある砂湯は、湖畔の砂場を掘ると、温かいお湯が沸いているのだ。ゆったりしようと思っていたが、まるで家族連れでにぎわう海水浴場状態。観光時間も15分と短く、あまり楽しむことができなかった。
家族連れでにぎわう砂湯
元祖?砂湯クッシー らしい…
砂を掘ると、お湯が沸いてくる
再びバスに乗り、10分ほどで川湯温泉に到着(12:20着)。
川湯バスターミナル
今回やってきた川湯温泉には、2004年〜2007年まで毎夏のように宿泊で訪れていた。あまりに毎年訪れたので、今回は計画から外していたが、昨日の予定変更で宿泊ではないけど、結局訪れることとなった。
川湯温泉に来たら、やっぱり「三三五五」のどでかざんぎ定食と温泉だ。ちょうどお昼どきだったので、毎年訪れている温泉街にある「三三五五」へ。そして、店の名物である「どでかざんぎ定食」(1200円)を注文。ここのお店、決して愛想がいいという店ではないのだが、味はなかなか。そして、名物の「どでかざんぎ」は食べきれないぐらいのボリュームがあるのだ。サラダ、味噌汁なども付いていて、とてもオトク。
温泉街にある「三三五五」
「三三五五」の「どでかざんぎ定食」(1200円)
川湯の温泉街
川湯温泉→硫黄山 【徒歩】
硫黄山→川湯温泉 【徒歩】
二度と鳥を食べたくないぐらいお腹がいっぱいになったので、温泉に入る前に硫黄山までハイキングに出かけることにする。バスターミナルのコインロッカー(安くて200円)に荷物を預けて、いざ出発。
川湯温泉を出発してしばらくは、とても整備された歩きやすい遊歩道をてくてくと歩く。日光にあたってキラキラと輝く新緑がとてもまぶしい。
遊歩道の入り口
とても整備された歩きやすい道
しかし、とても歩きやすい道は途中まで。途中からは草木が多い茂る小道をかきわけながら進むことに…。チクチクする葉っぱもあり、長袖を着てこなかったことにちょっと後悔。道はくねくねと曲がって続いているので、遠くの方に見えている硫黄山がなかなか近づいてこない。
くねくねとした道が続く
道なりに進んで行くと、新聞の切り抜きが貼られた看板が発見。看板によると、たばこの不始末が原因で、周囲の草木が火災で燃えてしまったらしい。確かに周りと比べると、このエリアだけ木の高さが低い。しかし、火事のあった場所には、その逆境を跳ね返すがように草が生い茂っていた。なんだか自然の力強さを感じる。
新聞が貼られた看板
硫黄山を出発して、約30分ちょっと。ようやく硫黄山が目の前にひらけてくる。硫黄山に近づけばちかづくほど、硫黄のせいだろうか、草木が枯れ果て、砂漠のようになっている。まるで、トドワラのようだ…。
ちょっとトドワラ風
まるで砂漠みたい
そして、やってきました硫黄山。すでに幾度も訪れているが、いつ見ても迫力満点。そして、硫黄の強烈な臭い。いつもは観光バスでやってくるので、少ない観光時間しかないが、今日はフリー。ゆっくりとレストハウスの中も見物してみる。
迫力満点の硫黄山
食堂もあるレストハウス
レストハウス2Fにあるネイチャーセンター
レストハウスのみやげ物売り場をウロウロとしていると、なにやら見たことがある人を発見。「だれだ?」と思いきや、知り合いでもなく、実はこの旅2日目で訪れたトドワラへいった時に釧路から一日同じ行程で移動した人だった。しゃべりかけることもなく、向こうからもしゃべってこなかったけど…。とはいえ、彼がこの4日間どんな行程を取っていたか気になり、奥さんと一緒に妄想して遊んだ。
硫黄山でゆっくりしようと思ったが、あまりにもカンカン照りのお日様と硫黄山からみなぎるエネルギーが暑苦しく、またまた川湯温泉へ戻ることにする。行きは遊歩道を突き進んできたが、後半が歩きにくかったので、ちょっと遠回りにはなる車道を歩いて帰ることにした。
帰りは車道で帰ることにする
まっすぐな道がとても気持ちいい
行きと同じく、2キロちょっとの道のりを歩き、川湯温泉へ戻ってきた。そして、入館無料の「川湯エコミュージアム」へ行ってみる。中では、鳥や草木など川湯温泉周辺の自然を展示した施設。いつも思うのだが、こういった施設ももうちょっと工夫して、見ごたえのあるものにしたらいいのになぁと感じる。うまく言い表せないが、何かちょっと物足りない感じ…。
「川湯エコミュージアム」
ただいまの気温21.6度(大阪では考えられない…)
今宵の宿は、釧路発の寝台特急「まりも」。そうなれば、お風呂に入らないといけない。釧路の銭湯もいいが、やっぱり銭湯はどうも落ち着かない。というわけで、名湯「川湯温泉」の湯に浸かっていくことにした。
川湯温泉には、20箇所近くの日帰り温泉があるが、今回選んだのは「名湯の森ホテル きたふくろう」。入浴料は600円。そして、ミニタオル・バスタオルは有料。それぞれ各200円のようだったが、おまけしてくれたようで、両方で200円だった。
脱衣場にはカギ付きロッカーがないので、フロントで荷物や貴重品を預かってもらい、大浴場へ。お湯はさすがに川湯の湯。独特の硫黄臭が香る温泉だ。しかし、川湯ホテルプラザや御園ホテル別館ラルゴのような濃厚な湯ではないような気がした。
内湯のほかに、森に面した露天風呂がこのホテルの売り。ホテルのホームページで見たほど良い感じではなかったが、森に面したお風呂は自然に囲まれた感じでなかなか良かった。夜になると、ライトアップされて、もっといい感じかもしれない。ちなみに、シャンプーはリンスインシャンプー。読売旅行のツアーなどでも頻繁に使われているホテルなので、グレードはそれほど高くはなさそう。
さすがに「きたふくろう」というだけあって、館内の至るところに、ふくろうの置物があった。難点をいえば、風呂上りにゆっくりできるところがないところ。風呂の入り口にある小さなイスで、見知らぬおじさんと一緒に待つしかなかった。そういった点では、ご近所の「川湯観光ホテル」は小上がりスペースがあったようなので、今度利用してみたい。
森に面した露天風呂がいい「名湯の森ホテル きたふくろう」
パスターミナル(18:05)→川湯温泉(駅)(18:15) 【バス】阿寒バス
川湯温泉(18:05)→釧路(20:06) 【普通】
温泉街をちょっとブラブラした後、相撲記念館に行こうとしたが、そろそろバスの時刻だ。川湯温泉には幾度も訪れているが、一度も行ったことのない相撲記念館。まぁ、これで再び訪れる理由ができたかな…?
バスターミナル18:05発のバスで川湯温泉駅へ向かう。乗客は僕たち夫婦二人だけだった…。
味わいのある川湯温泉駅
川湯温泉駅からは、釧網線で釧路を目指す。18:25発の列車に乗り込んだのは、バスと同じく、僕たち夫婦二人だけだった。ウトウトしながら、釧路湿原駅で目を覚ますが、辺りはもう真っ暗。今回は無理だが、こんな時間の釧路湿原も一度行ってみたいな…。
そして、20:06に釧路へに到着。
釧路駅
時間も遅いので、お腹はペコペコ。夜ご飯を求めて、駅から15分ぐらい歩いたところにある「フィシャーマンズワーフ Moo(ムー)」を目指す。
レストランやおみやげ物屋さんなどが入る複合観光商業施設だ。昨年は、この中にある「花ばんや」というレストランに入ったが、微妙な感じだった…。そこで、今年は「港の屋台」に行ってみる。「港の屋台」とは、ちょっと広いスペースに約10店舗のお店が屋台風に並んでいる。お店はもちろん、通路にも飲食スペースがあり、どの店の料理でも注文して食べることができるのだ。いわば、スーパーにあるフードコートの居酒屋バージョンといった感じ。
スープーカレー、串揚げ、おでん、焼き鳥と色々なお店がある中で、今回選んだのはラーメン。お昼に食べた「三三五五」のどでかざんぎがまだ消化しきれていなかったので、がっつり食べるというよりは、軽くラーメンでもということで、ラーメン「万発舌」で注文してみることにした。
僕は「ねぎ味噌ラーメン」(750円)、奥さんは「塩ラーメン」(600円)を注文。こんなところにあるラーメン屋さんなので、まったく期待していなかったが、これが結構ウマイ。味噌ラーメンより、奥さんが頼んだ塩ラーメンの方がおいしく、今まで食べた塩ラーメンの中で一番おいしく感じた。
「ねぎ味噌ラーメン」(750円)
「塩ラーメン」(600円)
「港の屋台」入り口に構えるにゃんこ
食後は、重い荷物を抱えながらも、街歩き。Mooの前は有名な幣舞橋。その橋がライトアップされ、キラキラと輝いているのをぼっーと眺めていた。
ライトアップされた幣舞橋
「フィシャーマンズワーフ Moo(ムー)」
釧路(23:30)→札幌(翌朝6:20) 【特急】まりも
釧路駅に歩いて戻り、キヨスクをのぞいてみると、なにやら魅力的なポスターを発見。数時間で数千個売れたという「北のメロンパン」。水を一切使わず、牛乳だけ作ったのだとか…。そんな幻っぽいフレコミにも関わらず、山積みされているパンを明日の朝食用に買ってみることにした。ちなみに、1個130円。
「北のメロンパン」のポスター
これから乗車するのは、釧路23:30発「特急 まりも」。この旅最後の夜行列車の旅であり、この列車に乗車するのも人生最後だろう。というのも、札幌〜釧路を結ぶ「まりも」は利用客の減少からおよそ1ヶ月後の8月31日を以って、廃止されてしまう。
初めて北海道を訪れた10年前は、その前身である「おおぞら13・14号」だった。そして、奥さんと初めて北海道を訪れた時にもお世話になった。毎年のようにお世話になってきただけに、ちょっと悲しいものがある。そして、再び来年訪れたとしても、道内の夜行列車は本州を結ぶものだけになっているのだ。今回の旅のテーマ「天気に左右されない旅」も夜行列車なくしては実現できないのに…。
最後なので、今日は「まりも」の先頭で記念撮影した。
もうすぐ廃止される「まりも」
定刻に出発。明日はいよいよ7日目。この旅も残り2日。少しずつ現実から近づいていくことにブルーな気分になりながら、眠りについた。