今回の旅は夜行列車の旅が多く、連日5〜6時台とかの早起きが続いていたが、今日はゆっくりと目覚める。
口コミで評判だった朝食を食べに、1Fフロント横にある軽食スペースへ。軽食スペースはとてもこじんまりとしていて、運が悪ければ、すぐに満員になってしまいそう。飲み物はコーヒー、紅茶。パンは、クロワッサン・チーズパン・あんぱん・食パン・ジャムデニッシュなど。味は、まずくはないけど、それほど劇的なおいしいものでもない。レベルでいえば、ヤマザキとかの5個入りでまとめて売られている袋バンぐらいかな?
朝食のパン
新千歳19時発の神戸空港行を予約しているので、それまではフリー。「北海道フリーきっぷ」も昨日で使いきってしまったので、今日は札幌近郊をブラブラするしかない。
晴れならば、以前訪れた時は大雨だった支笏湖へ行く予定だったが、今日もあいにくの雨。考え方を変えてみれば、8日間も旅をしているのに、旅の最終日を迎える今日まで一度も雨に遭遇しなかったのも幸せな話だ。
今日はどんな観光地にいっても、天気が悪い。困ったなと思いながら、行き先を色々と模索。昨日、ホテルでもらったフリーペーパーに載っていた、「札幌芸術の森美術館」で開催されている「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」へ行ってみることにした。フロント横にあった無料インターネット端末で行き方を検索して、いざ出発。ちなみに、チェックアウト時に、荷物はフロントで預かってもらうことができた。
すすきの→真駒内 【地下鉄】札幌市営地下鉄 南北線
真駒内(10:15)→芸術の森入口(10:29) 【バス】北海道中央バス
芸術の森センター(13:00)→真駒内(13:15) 【バス】北海道中央バス
すすきのまで歩き、地下鉄南北線で真駒内へ目指す。終点の真駒内駅は地下鉄にもかかわらず、地上駅。真駒内の手前からはずっと地上を走り、トンネルのようなシェルターで囲われている。昔教科書で習ったシェルターは、雪から守るためにあるのだ。
地上にある真駒内駅(トンネルのようなシェルター)
真駒内駅10:15発の北海道中央バスに乗車し、10分ちょっとの「芸術の森入口」バス停で下車する。地下鉄乗車時にバス乗り継ぎ券を購入していたが、バスを降りる時にいくら追加料金を払えばいいのか、ややこしかった…。
「芸術の森入口」バス停
札幌芸術の森
美術館の入り口にある入館券売り場へ。大人1100円だけど、携帯の特設サイトの画面を見せると、100円引きの1000円。これもホテルのインターネット端末で調べておいたおかげだ。
男鹿和雄さんは、スタジオジプリの「となりのトトロ」「もののけ姫」などの美術監督。これらの作品の背景画が展示されている。館内は地元の人たちでいっぱい。公開中のポニョのせいか、評判上々のようだ。
とても美しい作品ばかりで、一通りみるのに2時間程度かかった。残念ながら、館内は写真撮影禁止。しかし、入り口のトトロの家と一緒に写真が取れるコーナーだけは、写真OKだった。
札幌芸術の森美術館
美術館から出ると、雨がポツポツ。芸術の森には、他にも野外美術館もあるが、雨が降る中、野外美術館は微妙だ…。ちょうどお昼時だったので、少し坂を登ったところにある、芸術の森センターの2Fにあるレストランをのぞいてみる。しかし、値段はそれほど高くないけれど、ありきたりなメニュー。やっぱり北海道らしさを求めたいので、ちょうどやってきた13:00発のバスに乗車して、真駒内へ戻る。
芸術の森センターバス停
真駒内→すすきの 【地下鉄】札幌市営地下鉄 南北線
真駒内に戻り、お昼を食べれそうなお店を探してみるが、よさそうな店もなく、地下鉄ですすきのへ戻る。
すすきのでお昼ご飯を求めて、ブラブラ。しかし、これといって目ぼしい店が見つからない。もうちょっとぐるっと回って、いい店がなければ、普通の洋食屋さんに入ろうと奥さんと相談。そんなとき、観覧車があるノベルサでトイレを借り、外へ出ると、よさげな感じのスープカレー屋さんを発見。
お店の名前は、「Suage(すあげ)」。店内はカウンター席が6人ぐらい、テーブル席10席ぐらいのこじんまりとしたお店。メニュー一押しのオープン3周年記念特別スープカレー(1000円)を注文。辛さは数段階から選べるが、今回は普通の辛さにした。
そして、出てきたスープカレーはとっても美味。豚の角煮・チーズつくね・鶏肉・ニンジン・インカのめざめ(じゃがいも)・ナスビなど具がいっぱい。角煮はトロトロ、鶏肉は炭火(?)で炙りたて、野菜は油で素揚げしているよう。インカのめざめは、今までたべていたじゃがいもが信じられないような甘さ。今まで食べたスープカレーの中で一番おいしかった。もう一度リピーターしたい店に認定だ。
後から持ってきたガイドブックを見たところ、この店が紹介されていた。この味も道理で納得。ガイドブックを見たわけでなく、偶然見つけることができたのはハッピーだった。
観覧車のあるノベルサ裏にある「Suage(すあげ)」
札幌(15:25)→新千歳空港(16:01) 【快速】エアポート152号
ホテルに戻り、荷物を引き取る。そして、地下鉄に乗り、さっぽろ駅へ。
いよいよ、家路につかなくてはいけない。今回の旅で何度も訪れた札幌を後にする。札幌15:25発の「快速 エアポート152号」に乗車。この電車は旭川からやってきた「特急 カムイ」がそのまま快速電車になるため、車両が特急仕様。ちょっとリッチな気分で空港を目指す。
新千歳までは30分ちょっと。あっという間に到着(新千歳空港16:01着)。
札幌駅から「快速 エアポート152号」に乗車
新千歳空港→千歳アウトレットモール レラ 【バス】無料シャトルバス
千歳アウトレットモール レラ→新千歳空港 【バス】無料シャトルバス
空港の自動チェックイン機で搭乗手続きを済ませ、荷物もまるごと預けてしまう。飛行機の出発時刻まで約3時間あるので、「千歳アウトレットモール レラ」へ行ってみることにする。
30分毎に出ている無料シャトルバスに乗り込み、10分程度で到着。最近、どこの地方にもありがちな空港に近いアウトレット。パッとおもいつくだけで、新千歳・那覇・関空などがある。財布のヒモがゆるんだ旅行客のハートをねらった策略だ!
雨がひどいせいか、広いアウトレット内の人はまばら。奥さんの好きなショップで、ちょっと買い物をする。物価の違いのせいか、関西よりもちょっと安めな感じ。買い物を終えた後、ブラブラと飲食店街を見て回り、無料シャトルバスで再び空港へ戻る。
アウトレット内はガラガラ
アウトレットで時間を潰したが、まだもう少し時間があったので、おみやげ物屋さんめぐり。
夕方の新千歳空港はやはり大混雑。その中で一際行列ができていたので、何かと思って見てみると、「花畑牧場」の生キャラメルを買うための行列だった。ちなみに、列に並んでも買えるのは、2時間30分後だとか…。すさまじい人気。
この生キャラメルブームに便乗してか、他メーカーからも類似品が出ている。旅行中に別メーカーの生キャラメルを試食してみたが、それでも十分においしかった。ちなみに、お値段は小さなキャラメルが10個程度入って、840円。ちょっと高め。
そんな生キャラメル合戦をよそ目に、お土産物屋さんをぶらついていると、目の前に「個数限定のじゃがポックルですよ〜」と店員さんが登場。「じゃがポックル」といえば、生キャラメルがブームになる前に、ブームとなった北海道限定土産。以前の人気はないものの、次から次へと手にしていく人たち。そんなにおいしいのかと、つい1箱(840円)買ってみた。
生キャラメルもいつかブームが去れば、こんな感じで買いやすくなるんだろうな…。
新千歳空港(19:00)→神戸空港(20:55) 【飛行機】JAL3308便
いよいよ、北海道ともこれで本当に最後のお別れ。8日間かけめぐった北海道。新千歳空港19:00発のJAL3308便で神戸を目指す。
出発を待つJAL3308便
機体は、ちょっと小さなB737-400。途中、悪天候のせいでちょっと揺れた。神戸に近づくと、晴れ間が広がり、至るところで花火が上がっているのが見える。8箇所は見つけることができただろうか。しかし、飛行機から見下げる花火は丸くてとても小さい。まるで小粒のようだった。
そして、空の旅はあっという間、神戸空港へ到着(20:55着)。
久しぶりに戻ってきた関西は、やっぱり暑かった。重い荷物を持って、ポートライナーに乗車するが、なかなか発車しない。ようやく発車したと思いきや、途中の駅から浴衣姿の乗客が山のように乗ってくる。
そぅ、この神戸も花火大会があったのだ。どうやら花火は終わったところのようで、函館・札幌に引き続き、ここでも見ることができなかった。
三宮に降り立つと、あまりの暑さと人の多さには愕然。涼しかったトドワラ、人をほとんど見なかった朱鞠内湖、そんな北海道の光景を振り返りながら、人に慣れる荒治療なリハビリに耐えながら、家へ向かった。
徒然に…
期待して買ってきた「じゃがポックル」。小さな袋に小分けされていて、10袋840円。どれだけおいしいのかと、ワクワク開けてみる。見た目は、まさしくじゃがりこ。味は…、じゃがりこよりちょっとおいしい感じだった…。
じゃがボックル
まもなく廃止されてしまう「まりも」。来年の北海道の旅はどうなるのだろうか?
夜行列車が無くても、ホテルを駆使して北海道を回るのだろうか。それとも、全く違う地を旅先として選ぶだろうか。今は何とも結論が出せないが、いつか復活できる日を期待したい。
今回はじめて、往復のアクセスを飛行機にした。今までは一気に現実の世界に戻ってしまうことを恐れ、ノンビリとリハビリできる船の旅を選択してきた。やはりノンビリとリハビリができる船もいいが、もう歳なのだろうか、飛行機で一気に帰り、早く帰った分を家でノンビリ過ごすのもいいなと思った。まぁ、歳だったら、夜行4泊の旅を先に止めておくべきかもしれないが…。
帰りの飛行機に備え付けられていた、JAL機内誌で与論島の特集がされていた。今年は会社から1週間のリフレッシュ休暇をもらっている。その休暇の行き先に困っていたが、これを見てピンときた。次の旅は、与論を目指そうかなと…。
次の旅に思いをめぐらせながら、再び日常生活へ戻ろう・・・
(終わり)