昨日までの雨は止み、晴れ間が差している。ゴールデンウィークが本格化する初日にふさわしい天気だ。
部屋のベランダからの眺め
ここのホテルだが、朝食として軽食サービスが付いている。ということで、1Fにある食堂へ。パンフレットには、朝食(パンとコーヒー)をサービスと記載されていたが、本当にパンとコーヒー、そして紅茶だけだった。パンは特に味の付いていない丸いパン1種類だけ。ジャムもバターも付いていない。飲み物はコーヒーと紅茶のみ。本当にこれだけ…。
パンフレットにウソはないもの、普通のビジネスホテルだと、ジャムとバター、そしてパンも2〜3種類はあるのが一般的。あまりにも食指がわかなかったので、パンは1個半しか食べなかった。最近は和食派の子供も多いのか、レンジで調理する自動販売機の焼きおにぎりが飛ぶように売れていた。面白かったのが、スーパーで売っているジャムの瓶を持ってきているちゃっかり持ってきている家族なんかもいた。
無料朝食なので、なんとも言えないけど、リゾート地にあるホテルなんだし、やっぱりジャムぐらいは…。
とってもシンプルな朝食
今日の目的地は、伊勢・安土桃山文化村。バスで鵜方まで出た後、鳥羽まで近鉄電車に乗り、再びバスで目指すというルートもあったが、ホテルに掲示していた時刻表を見ると、スペイン村から鳥羽までの直通でいける路線バスがあることを発見。
ホテルをチェックアウトした後、シャトルバスでスペイン村まで行くこともできたが、天気も良いので、歩いてみることにする。
ホテルシーズンインアミーゴスの玄関
ホテルの前の道
ホテルからスペイン村まで歩いて15分程度。歩道があったので歩きやすかった。さすがは、ゴールデンウィーク。バスは臨時便が増便されるのか、道路沿いに何台も待機している。さらに、入園ゲートに一番近い駐車場は既に満車。入園ゲートから少し離れた駐車場へ誘導が始まっており、無料シャトルバスがビストン輸送をするようだ。
昨日と違い、続々と人が集まってくる
こんなににぎわうスペイン村に入場したいところだが、残念なことに、「まわりゃんせ」で入場できるのは、1施設1回限り。つまり、昨日入場しちゃったので、もう無理なのだ。
スペイン村(9:10)→鳥羽バスセンター(10:01) 【バス】三重交通バス
鳥羽バスセンター(10:26)→伊勢・安土桃山文化村(10:45頃) 【バス】三重交通 伊勢・二見・鳥羽周遊バス(CANバス)
スペイン村9:10発 鳥羽行きの三重交通バスに乗車する。車両は観光バスタイプだ。パールロードと呼ばれる海沿いのドライブウェイを走り抜けるので、景色はサイコー。だけど、バスの窓に張ってある色付きの日よけフィルムのせいで、キレイな景色がちょっと曇った感じなのが、残念!
ちなみに、スペイン村〜鳥羽の運賃は1100円。これも、「まわりゃんせ」を見せるだけで乗車OK。
スペイン村のバス乗り場
日よけフィルムでちょっと眺めが悪い
鳥羽バスセンターで乗り換え。ここから伊勢・安土桃山文化村までは、昨日も乗車した「伊勢・二見・鳥羽周遊バス(CANバス)」。鳥羽バスセンター10:26発なのだが、さすがはゴールデンウィーク。乗り場にあふれかえる乗客の群れ。こんなに乗れるのかと不安に思っていると、増発便も出る模様。行き先別に2台に分乗したので、難なく座れた。そして、伊勢・安土桃山文化村に到着(10:45頃)。
日本全国(登別・伊勢・日光)に展開する時代村の一つ、「伊勢・安土桃山文化村」。
記憶は定かではないが、以前は「伊勢戦国時代村」という名前だったような気がする。ここの入場料がまたまた高くて、大人4900円。しかし、「まわりゃんせ」さえあれば、安心。見せるだけで入場できてしまうのだ。ぶっちゃけ、「まわりゃんせ」があるから気にならないが、ディズニーランドやUSJとあまり変わらない入場料をここで払うのは勇気がいるだろう。しかしながら、車でやってきた人たちは、真面目に(?)窓口で入場券を買っていた。
「伊勢・安土桃山文化村」の入口
入場してみた感想は、とりあえず広い。雰囲気は、京都にある東映太秦映画村。しかしながら、映画村のようなごちゃごちゃした造りではなく、敷地が広いせいか、相当に余裕を持った建物配置。さらに、入場料のせいか、それとも、広いせいだろうか、人が少なく閑散としている。
はじめに入ったのは、入口ゲート付近にある「戦国合戦砦鉄砲体験館」。なんだか楽しそうな名前のアトラクションだと思って入ってみると、そこは単なる射的場。さらに、入るだけで高い入場料が必要なのに、さらに射撃でお金を取ろうとする始末。なんだかびみょーなので、そそくさと退散。
気を取り直して、腹ごしらえ。園内には時代劇風の食堂がいくつかあったが、そのうちの「中国亭」というお店でお昼ご飯。食券券売機で選んだメニューは、チャーシュー丼(スープ付) 850円。ごはんの上にてんこもりのラーメンのチャーシュー。そして、スープは間違いなくラーメンのつゆ。分かりやすくいえば、麺がご飯になった感じ?
なんだか微妙なところもあるが、チャーシューはなかなか美味。ボリュームも多く、なかなか良かった。
チャーシュー丼(スープ付) 850円
食後は、「戦国肝試し館」と「怨霊首無寺」へ。簡単に言っちゃえば、お化け屋敷。あんまりこういうのは好きじゃないので、猛スピードで入って、出口へまっしぐら〜。
次は、「芝居小屋」へ。中に入ろうとすると、着物を来て町の小娘の格好をした役者さんに小さな四角い紙を渡される。「なんだこれ?」と思っていると、「後で説明いたしますので、とりあえず中にお入りください」と…。
前には大きな舞台があり、客はだだっぴろい広いスペースに座り込んで観劇する。そして、いよいよ開演。はじめに、四角い紙の説明が…。いわゆる「おひねり」というらしい。分かりやすくいえば、チップ。芝居の最後に、この四角い紙にお金を包み、投げ入れるのだ。もちろん、強制ではなく、任意だけど、またまた高い入場料に加えて、さらに金を取るつもりか!!!
今回の話は、町人と役人の心温まる?というか、笑いばっかりのコメディー。テレビでみるのとは違い、やっぱり目の前で役者さんが演じているのを見ると、すごく面白い。さらに金を取るのはちょっと気に入らないけど、このお芝居はとっても良かった。
次は、「山田奉行所」へ。こちらも奉行所を舞台にした芝居。いわゆる大岡越前っぽいお話。これまた笑い&涙ありで、なかなか面白い。ちなみに、役者さんは芝居小屋と同じ役者さんだった。さすがにGW中なので、大盛況だったけど、GW前は数人しかいないような日もあったと、役者さんが芝居中にボヤいていた。もちろん、ここもおひねり付き。
芝居を見終えた後は、ながーいエスカレーターで山の上へ移動する。広い敷地は単に広いだけでなく、どちらかと言えば、山まるごとが文化村になっているのだ。
山の上へ続くエスカレーター
めちゃくちゃ長いエスカレーター
ながーいエスカレーターを降りて、まず向かったのは、「忍者からくり迷路」。簡単にいえば、忍者屋敷風の巨大迷路。これがなかなかの規模で脱出するまでに結構時間がかかるのだ。おまけに、行き止まりかと思いきや、壁がくるっと回転したり、ふすまの裏に道が…なんて演出もいっぱいある。
しかし、残念ながら、ゴールデンウィークで人が多く、前の方で知らない人が隠された道を見つけてるところを目撃してしまったりするので、種あかしされちゃっている状態。ここはガラガラの時に来る方が楽しめるかも…。
「忍者からくり迷路」
迷路から脱出した後は、「ニャンまげ劇場」へ。文化村のキャラクター「にゃんまげ」が活躍する映画。キャストは、着ぐるみのニャンまげとお姫様。内容はといえば、びみょー。隣の奥さんを見ると、夢の世界へ旅立っていた…。
この子が「ニャンまげ」
そして、いよいよメインとなる「安土城」。「安土城」と言っても、滋賀県にある安土城ではない。おまけに、滋賀県の安土城は城跡であって、城自体は何もない。しかし!、こっちの安土城は城があるのだ。パンフレットによると、時代考証に基づいて、原寸大で再現したらしい。この安土城はさらに山の上にあるので、馬籠という名のバスに乗って、移動する。ちなみに、このバスは無料。
はるか山の上にある安土城
馬籠という名のバス
バスに乗って3分ほどで安土城に到着。城の下層階はどこの城にでもある歴史モノの展示。そして、天守閣からは伊勢湾を望むことができる。
安土城(復元バージョン)
天守閣からの眺めもサイコー♪
ここまでは、どこにでもよくある城。しかし、この安土城はここからが違う。天守閣のさらに上に、隠し部屋「黄金の間」がある。壁・天井すべてに金箔がはりめぐらされたキラキラの部屋。一方通行状態の狭い階段を登った後に見るキラキラのお部屋の感想は・・・、「くさっ!」。
なんだか分からないけど、やたらと臭いのだ。たぶん、足の臭いかな。換気口のないような密閉された部屋。そこに、キラキラを見たくてやってくる大勢の観光客。靴は脱いで入ってくるわけで、いわゆる足臭が立ち込めているのだ。耐えられず、そそくさと退散。
黄金の間は、臭かった・・・
城を後にして、下山するバスに乗ろうと思いきや、バス待ちの行列が…。というわけで、歩いて山を下ることにした。天気もいいし、ちょうどいいお散歩。思ったほど距離もなく、歩行者用の近道もあったので、そんな時間はかからなかった。
下山道は、歩道もあって歩きやすい
これが近道の階段
そろそろ次の目的地へ向かうべく、出口ゲートの方へ向かう。出口付近でにゃんまげの着ぐるみがいたので、にゃんまげ+二人で写真を撮ってもらう。伊勢・安土桃山文化村の感想はといえば、テーマパークとしてはそれなりに一貫性があってよいけど、入場料を考えると、ちょっと微妙かなといったところ。アトラクションの質もそれほどよくないが、お芝居系はなかなかいい。今回は行けなかったが、他にも「大忍者劇場」「日本伝統文化劇場」といったお芝居があるようだ。
伊勢・安土桃山文化村→二見シーパラダイス 【バス】三重交通 伊勢・二見・鳥羽周遊バス(CANバス)
次の目的地は、夫婦岩に程近い「二見シーパラダイス」。CANバスを使えば、10分程度の距離だ。しかし、バスは定刻になっても、一向にやってくる気配なし。時はまさにゴールデンウィーク、伊勢神宮付近の渋滞で終日ダイヤが乱れているようだ。15分遅れでやってきたバスも夫婦岩付近の渋滞で再び遅れが出たため、ずいぶんと時間がかかってしまった。
「二見シーパラダイス」を簡単に言えば、水族館。以前訪れた時に、すごく良かった印象があり、今回もやってきたのだ。鳥羽水族館のような洗練とされた巨大な水族館ではないが、ペンギンやアザラシと触れ合えるような、小さいもののアットホームな雰囲気が好きなのだ。特に、ペンギン好きの奥さんお気に入りの水族館。ここの入場料1300円も「まわりゃんせ」を見せれば、不要。
そんなアットホームさを期待してやってきたのだが、さすがゴールデンウィークだけあって、大混雑。これじゃあ、ペンギンやアザラシと触れ合うどころか、見ることもままならない混雑ぶり。
名物のアッカンベーをするアザラシとペンギンを見ただけで、そそくさと退散。「まわりゃんせ」じゃなかったら、キレかけだったかも…。
ここのアザラシは、「アッカンベー」が好き
奥さんお気に入りのペンギン♪
シーパラタイスの横にある大きなお土産物屋さんへ。ちょっと前に不正で話題になった「赤福」。一度信頼を失ったものの、どうやら完全復活を遂げたようで、お店は大盛況。店内でも食べれることができるが、ちょっと高めなので、2個入り220円の赤福をテイクアウト。そして、海辺に座って、おやつタイム♪
2個入り220円の赤福
久しぶりの赤福、やっぱりおいしい〜
海を眺めながらのおやつタイム♪
そして、すぐ近くにある夫婦岩へ行って、夫婦円満をお願いしておく。
夫婦岩
次はどこへ行こうかと考えながら、「まわりゃんせ」のパンフレットを見ていると、すぐ近くに「賓日館」というのがあるらしい。明治20年に建設された、皇族やVIPな人たちが泊まる宿泊施設らしい。
どっしりとした構えの「賓日館」
入口の看板によると、17:00に閉館で入館は16:30までらしい。時間は既に16:35。ダメ元で、係の人に「もうダメですか〜?」と聞いてみると、「17時までならばいいですよ」といううれしい返事。ここも「まわりゃんせ」提示で300円の入館料は不要。係りの人に「まわりゃんせ」を見せると、各施設で押してもらったスタンプを見て、「たくさん回ってますね〜」と言われてしまった(^o^)
以前はVIPの宿泊施設だった「賓日館」であるが、今はもう廃業してしまい、町に寄贈され、NPO法人が運営をしているようだ。和風の格式ある建物、そして、和室の大広間にシャンデリアという組み合わせは、煌びやかな時代を感じさせる。ゴールデンウィークにもかかわらず、お客さんもほとんどおらず、なんだか落ち着いた特有の雰囲気に引き込まれていった。
もっとゆっくり見ていきたいところだが、残念ながら閉館時間。泣く泣く、後にした。
和室の大広間にシャンデリア
なんでもない廊下だけど、何か味がある
宿泊施設だった頃の名残も…
「賓日館」を出ると、外は涼しく、夕日も出ている。キレイに整備された堤防に腰を下ろし、奥さんとゆったりおしゃべりタイム♪
キレイに整備された堤防
二見シーパラダイス→鳥羽バスセンター 【バス】三重交通 伊勢・二見・鳥羽周遊バス(CANバス)
鳥羽(18:16)→松阪(18:43) 【特急】近鉄特急
二見シーパラダイスからCANバスで鳥羽へ出る。そして、18:16発の近鉄特急で今夜の宿がある松阪へ移動する。たった30分の乗車時間だが、指定席で移動できるのも、「まわりゃんせ」のおかげだ。
近鉄特急
松阪駅(JRと近鉄の共同駅)
今夜の宿は、「エースイン・松阪」。宿泊予約サイト「じゃらん」経由で1泊セミダブル朝食付 6930円/室で予約した。松阪駅は南北がかなり離れているので、間違った出口から出てしまうと大変。今回宿泊するホテルは、南口から徒歩2分、本当にすぐの距離だ。
「エースイン・松阪」
比較的低価格だったので、あまり期待していなかったが、フロントの対応はなかなかよかった。部屋もキレイ。ゴミ箱で「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」で分かれているところは、ちょっと感心。意外と一緒になっているホテルも多い。
スリッパは通常のスリッパに加えて、持ち帰り可能な使い捨てスリッパが人数分ついている。テレビはブラウン管だが、ドライヤー・冷蔵庫など必要最低限のものはすべて整っている。
女性のアメニティ類はかなりの充実。ヘアバンド・綿棒・コットンなど色々とついており、なぜか2人分セットされていた。ちょっと面白いものとしては、部屋に電子体重計があったこと。旅で重くなった体には、ちょっと辛い…。
ここのホテルでは、「ハッピーアワー」という、ちょっと面白いサービスが提供されている。ロビー横の1F朝食コーナーで夕方18:00〜20:00までの間、お酒やソフトドリンクなどのサービスが行われるのだ。
ソフトドリンクはジュースやコーヒーなど。お酒は生ビールに加えて、チューハイ・ウイスキー・ワイン・カクテル類もセルフサービスで飲み放題。ピーナッツや柿の種などのおつまみもある。だけど、それほど広くないスペースなので、あんまりゆったりできず、ビール一杯たけで退散。
清潔な室内
テレビはブラウン管
エコにも配慮のゴミ箱
持ち帰りできるスリッパも付いている
大きなお世話な体重計
女性用のアメニティも充実(なぜか2人分)
お腹も減ったので、夕飯タイム。松坂といえば…、やっぱり松坂牛でしょ。
そんなわけで、ホテルに置いてあったグルメマップを片手にお店探し。まずは、松坂牛ステーキのお店。「えっ…(絶句)」、高すぎる。たかが肉のかたまりで最低6000円〜らしい。
それじゃあ、別のお店も探検。「牛丼」という旗を揚げたお店。松坂牛といえど、牛丼ならば、お手軽に食べれるに違いない。
牛丼(梅) 3000円
「えっ・・・(絶句)」、またまた絶句。一番安い牛丼で3000円。この街の物価が狂っているしか思えない。
そんなわけで結局何にしたかといえば…、北口で偶然見つけた「すき家」。アメリカンビーフかオージビーフか分からないけど、牛丼には違いない。僕は「ねぎ塩牛丼サラダセット」(650円)、奥さんは「めんたいマヨ豚丼サラダセット」(500円)。すき家って、あまり行ったことがなかったけど、これはこれでおいしい。ボリュームたっぷり、味もおいしくて大満足。
牛丼といえば、やっぱり「すき家」?
ホテルに戻り、明日の計画をした後、眠りについた。なんか高い牛丼が夢に出てきそう・・・
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