今日は、旅の最終日4日目。ちなみに、「まわりゃんせ」の有効期限も4日間。
今日の天気も良好
1Fロビーの朝食会場へ。昨夜のハッピーアワーと同じ場所なので、ちょっと狭い。満席だったせいで、10分ほど列に並んで待つ。
席に付けたかと思いきや、知らない作業着を着たおじさん軍団と相席。なんだか落ち着かない。メニューは、パン・ごはん・おにぎり・サラダ・五目マメ・納豆・スクランブルエッグなどなど、かなり充実。しかし、席が狭いのと、列に並んで待っている人たちもいたので、なんだかゆっくりできず…。
朝食のゆとりの無さだけは不満に残ったものの、それ以外は満点に近いビジネスホテル。チェックアウトをして、今日の目的地を目指す。
コストパフォーマンスが高い「エース・イン松阪」
松阪→鳥羽 【快速特急】 近鉄電車
初めの目的地は、鳥羽の代表的な観光施設「鳥羽水族館」。松阪駅から近鉄電車に乗って、鳥羽へ移動する。朝の早い時間帯は特急の本数が少ないため、部活の中高校生に紛れて、快速特急で鳥羽へ。
鳥羽に降り立つと、観光客でいっぱい。さすがはGW本番の初日。鳥羽駅から水族館まで歩いていると、駐車場待ちの渋滞の列。そんな渋滞の列を横目に徒歩で車を追い抜いていく。
近鉄 鳥羽駅
海の色もキレイ
本来9時オープンの鳥羽水族館は、ゴールデンウィーク真っ只中とあって、8時頃からオープンしている模様。すでに、かなりお客さんが館内に入っているようだ。
ここもまたまた「まわりゃんせ」を提示で入館。本来ならば、大人2400円だ。夫婦二人となれば、4800円。
まずは、最近生まれたばかりだという、スナメリの赤ちゃんを見学にいく。大きなお母さんの傍を寄り添うように泳ぐ赤ちゃん。お母さんが上にいけば一緒に上へ、そして、下に行けば一緒に下へ。片時も離れることなく、一緒に泳ぎ続けるのだ。このスナメリ親子をぼっーと見ているだけで、飽きることもなく、何時間もここに居れそう…。
スナメリの赤ちゃん
ずっとスナメリを眺めているわけにはいかない。水族館といえば、やっぱりショー。9:30から始まるアシカショーの10分前だったので、会場へ向かおうとすると、テレビ画面にどーんと、「9:30からの臨時アシカショーは満席です」の文字が…。次のアシカショーは10:30。
きっと、次のアシカショーも開始時間の何十分も前から並んでおかないと座れないかもしれない。さすが、ゴールデンウィーク。人混みの中でショーを見ても疲れるだけなので、ショーをしていないアシカを眺めることにする。なぜかここは、あまり人がいなかったり…。
ショーをしていないアシカは人気がない…
アシカショー満席の非情な告知
みんながアシカショーに押し寄せた隙をねらって、ラッコのえさやりタイムへ。うまく隙をねらったせいか、ベストポジションを確保。愛くるしいブッチョのラッコが体重計で身体測定を受けた後、係員のおじさんにエサをもらっているのが、とっても愛くるしい♪
特等席でラッコ見物
あまりに人が多くて疲れてしまったので、さっーと見物した後、鳥羽水族館を脱出する。こんなに人が多いなら、ゴールデンウィークが本格化する昨日までに行っておけばよかったかな?
鳥羽(10:31)→賢島(11:00) 【特急】近鉄特急
鳥羽駅まで歩いて戻り、鳥羽10:31発の近鉄特急で賢島へ移動する。もちろん、この特急もまわりゃんせで乗車可能。
賢島駅
次の目的地は、またまた水族館。賢島駅から徒歩5分のところにある、「志摩マリンランド」。こちらも「まわりゃんせ」提示で入館できる。本来ならば、大人1250円だ。
数年前に一度訪れたことがあるが、奥さんお気に入りのペンギンに出会うため、再び訪れたのだ。室内展示は古い水族館だけあって、ちょっとカビっぽい感じ。さらに人がおおいせいか、なんだか息苦しく感じる。以前訪れたときはもっと良かった印象があるのだが…。旅の印象は、天気であったり、人の多さであったり、その時の気分だったり…、さまざまな要素が旅の思い出を作り上げているのかもしれない。
肝心のペンギンもゴールデンウィークとはいえ、炎天下に出されているせいか、ヘタリ気味。人間も暑くて疲れたので、ここもさっさと退散。正規の入館料を払っていれば、意地でも居座るところだけど…。
志摩マリンランド
暑くてダレ気味のペンギンたち
ちょうどお昼ご飯どき。海鮮を求めて、賢島駅周辺をブラブラとしてみるが、これといったお店が見つからない。
「こまったな」とさまよっていると、賢島駅の二階に食堂があるのを発見。そういえば…、この食堂「ラ・ペルル 賢島店」は「まわりゃんせ」の特典サービスがあるお店。そうとなれば、ここに決定だ。
注文したのは、伊勢名物「手ごね寿司」(800円)。手こね寿司は、手でこねた寿司に味を付けたマグロをのせる伊勢の名物料理。ここの手こねは、手こね感がそれほどなく、鉄火丼っぽい雰囲気もあったけど、漬物・味噌汁・海草の佃煮が付いてこの値段はまずまず。おまけに、「まわりゃんせ」の特典サービスで小さなグラスのオレンジジュースも付いてきた。
伊勢名物「手ごね寿司」(800円)
「まわりゃんせ」特典サービスのジュース
賢島(12:30)→鵜方(12:34) 【特急】近鉄特急
鵜方(12:48)→合歓の郷(13:00頃) 【バス】三重交通バス
お腹はいっぱい、そして、天気もいいとなれば、やっぱり運動だ。ということで、次の目的地は「合歓の郷」。特急で一駅の鵜方からバスが出ているので、近鉄特急で移動する。駅員さんに聞いてみたところ、たった一駅4分だけど、特急券への引き換えが必要だとか…。
賢島12:30発の近鉄特急で鵜方へ移動。そして、12:34到着。
特急は伊勢志摩ライナーだった
鵜方12:48発 合歓の郷行きの三重交通バスに乗車。「まわりゃんせ」の案内によると、事前に鵜方駅バス窓口で「まわりゃんせ」を提示して、きっぷを受け取るように案内されている。
しかしながら、窓口はお昼休み中…。営業再開時刻の12:45になっても、窓口が開かないので、運転手さんに聞いてみると、そのまま乗っちゃってもいいとのことだった…。
初めて訪れる「合歓の郷」。以前はヤマハが運営していたが、今は経営母体が変わってしまった模様。広大な敷地内には、レストラン・ゴルフ場・コテージ・ホテル・マリンリゾートなどなど、大規模リゾート施設だ。
合歓の郷
この施設も、もちろんのこと「まわりゃんせ」の提示でOK。通常入場料1000円ばかりでなく、パターゴルフ(700円分)とキャノンボール(1000円)も無料で付いてくる。
猛スピードのボートで快走するという、海のジェットコースター「キャノンボール」。せっかくなので、体験したいと予約センターへ行ってみるが、あいにく17時頃まで満席だとか…。これだと残念ながら、終バスに間に合わない。
ゴールデンウィーク真っ只中とあり、家族連れで園内は大混雑。キャノンボールのみならず、他の施設の予約もままならないようだ。端から端まで歩けば、数キロある施設。ということで、ゴルフ場のようなランドカーのレンタルもあるが、そのカートもキャンセル待ちが数十台分だとか…。おまけに、お値段もそこそこ。せっかくのゴールデンウィーク、家族を楽しませようとやってきたお父さんたちがオロオロしていて、ちょっと可哀想だった。
大混雑している園内だが、パターゴルフは待ち時間なし。さっそく奥さんと1ラウンド回ることにする。結果は、僕が+5、奥さんが+14。
広いパターゴルフ場
キャノンボールはできないが、せっかくなので、マリーナまで行ってみることにする。園内バスもあったが、こちらも大混雑。2キロほどの距離はあるが、天気もいいので、歩いてみることにする。。
両脇にはコテージが立ち並び、「ハウステンボスのフォレストヴィラ」や「小浜島のはいむるぶし」の伊勢志摩バージョン(つまり雰囲気はまったく違う)といった感じ。ゴールデンウィークの真っ只中だと、かなり高いんだろーな…。
こんな道をテクテク歩く
約20分弱で到着したマリーナ。海はあるけど、それほど眺めはよくなかった…。かなり暑かったので、なぜかたい焼きアイスをかじりながら、海を眺める。
20分弱歩いてやってきたマリーナ
入り組んだ入り江にあるので、眺めはいまいち
少しまったりした後、帰りは無料の園内周遊バスで戻った。
合歓の郷(16:01)→鵜方(16:10頃) 【バス】三重交通バス
なんだか思ったよりつまらない「合歓の郷」であるが、名誉挽回とばかりに、園内に温泉施設「潮騒の湯」がある。
こちらの施設も「まわりゃんせ」の提示でOK。通常ならば、1100円。ただし、「まわりゃんせ」を提示した場合でも、バスタオルをレンタルする場合は100円の追加料金が必要。
屋上の露天風呂から眺めはよかったが、ここもまた大混雑。湯上りのスペースには、小上がりがあり、漫画もあったが、人で溢れ返っている。ようやくイスを見つけ、長風呂の奥さん待ち。ようやく上がってきた奥さんも、「人が多すぎる…」と愚痴っていた。せっかくならば、もう少し人が少ない時期に来たかったかな。
あまり長居しても、微妙なところ。ちょうどバスが出発する5分前。奥さんの髪はまだちょっと濡れていたけど、猛ダッシュでバス乗り場へ。そして、ギリギリ、合歓の郷16:01発の鵜方行の三重交通バスへ滑り込む。
鵜方16:35発の近鉄特急に乗り、鳥羽ヘ移動。このまま大阪まで帰ってしまってもいいのだが、せっかくの晩御飯は鳥羽で食べていくことにする。
駅前をブラブラして見つけたお店は「海女小屋 はまなみ」というお店。炭火で焼いている貝の香りに引き寄せられて、入ってみた。どうやら二階の席に団体さんが入ったのか、店内は大混乱。入り口には行列が出来ていたが、我慢強く30分ぐらい待った。
この旅最後の晩餐ということで、ちょっと豪勢に「貝焼膳」(1800円)。大アサリ2つ・牡蠣・ホタテ・サザエ・ウニの炭火焼に加えて、うにご飯、味噌汁、海草の佃煮が付いている。牡蠣が大好物なのに、牡蠣アレルギーの奥さんは、牡蠣をはまぐり2つに変更してもらった。
値段の割りに、ボリュームはいまいちといった感じだけど、貝はとってもおいしかった!
「海女小屋 はまなみ」
「貝焼膳」(1800円)
明日は、まだまだゴールデンウィーク。急いで帰る必要もない。少し遅めの特急電車で帰ることにして、鳥羽の街をブラブラと散策してみる。飲食店街が立ち並ぶが、ほとんどの人はホテルで食事をしているのか、全体的にちょっと寂しげ。海の方へ出てみると、ミキモト真珠島へ渡るブリッジがライトアップされていて、とてもきれいだった。
ミキモト真珠島へ渡るブリッジ
夜の近鉄「鳥羽駅」
鳥羽(20:17)→大和八木 【特急】近鉄特急
大和八木(21:52)→京都(22:39) 【特急】近鉄特急
帰りの近鉄特急は、鳥羽20:17発だ。帰りは京都へ出る予定だが、京都への直通特急がないので、大和八木で乗り換えとなる特急券を発券してもらう。
時刻表を見てみると、この電車はビスタカーと呼ばれる2階建車両を連結している。2階建車両だけあって、2階を指定するのもいいが、1階には6人掛けのゆったりとした個室っぽい席がある。せっかくなので、この席を指定することにする。
ところが、窓口のおねえさんが言うには、大和八木での乗り換え時間が非常に短く、ビスタカーにしてしまうと、乗り継ぎに間に合わないのだとか…。どうしてもビスタカーにしたければ、大和八木に到着する少し前に、先頭の方の車両へ移動しておくようにアドバイスを受ける。
20:17発の近鉄特急でいよいよ伊勢志摩を離れる。静まり返った鳥羽の街が物悲しさを感じさせる。サロンシートのようなビスタカーだが、残念ながら、ゴールデンウィークの真っ只中だけあって、満席。知らない人と個室っぽい空間を共にするのは、ちょっとびみょーな感じ。大和八木到着前にアドバイスされたとおり、前の車両へ移動を開始する。かなり揺れる車内を大きな荷物を抱えて歩くのはちょっとしんどい。
そして、大和八木到着。猛ダッシュで乗り換え。おねえさんのアドバイスどおり、一番近い車両でも、ギリギリ滑り込みの乗り換え。この接続は、ちょっとイケテないな…。足の悪い年寄りだったら、絶対にアウトだ!
大和八木21:52発の京都行きの近鉄特急はガラガラ。こちらもビスタカーの階下席を指定しておいたが、他に誰もいないので、貸切状態♪
階下席は6人ほどのセミ個室スペース
最初は貸切状態にはしゃいでいた奥さんだが、どうも異変が…。どうやら牡蠣アレルギーのみならず、貝もあまりよろしくないようで、調子が悪く、テンションが低くなる。さっきの電車で車両の前へ移動する時にかなり揺れていて、酔ってしまったのもあるようだ。
そして、京都駅到着。4日間お世話なった「まわりゃんせ」は駅員さんの手で回収されていったのが、ちょっと物悲しかった…。
そんなわけで、最後の最後でびみょーな結末となってしまったけど、家に到着する頃にはすっかり元気になり、楽しい旅は終わった。
世の中に数多くのフリーきっぷがあるが、電車も、バスも、観光施設もなんでもいけてしまう、これぞ最強のフリーきっぷかもしれない。
伊勢・志摩・鳥羽スーパーパスポート「まわりゃんせ」
全部で11施設を制覇した!
もし、「まわりゃんせ」がなかったら、いったいいくら払うことになっていたのかを計算してみた。
乗車区間/施設名 | 値段 | 備考 |
■近鉄電車 近鉄鶴橋→近鉄鳥羽 特急指定席 |
3450円 | 特急料金 1560円含む |
(その1) ミキモト真珠島 |
1500円 | |
■鳥羽市営船 中之郷→桃取港 |
430円 | |
■鳥羽市営船 桃取港→佐田浜 |
430円 | |
■三重交通バス 鳥羽→池の浦 |
290円 | |
(その2) マコンデ美術館 |
1000円 | |
■三重交通バス 池の浦→鳥羽 |
290円 | |
■近鉄電車 近鉄鳥羽→鵜方 特急指定席 |
920円 | 特急料金 500円含む |
■三重交通バス 鵜方→志摩スペイン村 |
360円 | |
(その3) 志摩スペイン村 1日フリーパス |
5800円 | 1000円分の飲食チケット含む |
(その4) ひまわりの湯 |
1000円 | |
■三重交通バス 志摩スペイン村→鳥羽 |
1100円 | |
■三重交通バス 伊勢鳥羽みちくさきっぷ |
1000円 | 3日目はバス移動はフリーきっぷ利用と仮定 |
(その5) 伊勢・安土桃山文化村 |
4900円 | |
(その6) 二見シーパラダイス |
1300円 | |
(その7) 賓日館 |
300円 | |
■近鉄電車 近鉄松阪→近鉄鳥羽 |
570円 | |
(その8) 鳥羽水族館 |
2400円 | |
■近鉄電車 近鉄鳥羽→賢島 特急指定席 |
960円 | 特急料金 500円含む |
(その9) 志摩マリンランド |
1250円 | |
■近鉄電車 賢島→鵜方 特急指定席 |
720円 | 特急料金 500円含む |
■三重交通バス 鵜方→合歓の郷 |
490円 | |
■三重交通バス 合歓の郷→鵜方 |
490円 | |
(その10) 合歓の郷 |
1000円 | |
(その11) 潮騒の湯 |
1100円 | |
■近鉄電車 鵜方→近鉄鳥羽 特急指定席 |
920円 | 特急料金 500円含む |
■近鉄電車 近鉄鳥羽→近鉄京都 特急指定席 |
3780円 | 特急料金 1560円含む |
合計 | 37750円 |
結論をまとめると、合計37750円分を「まわりゃんせ」を使うことによって、9500円で楽しむことができたのだ。
こんなパスポートが日本全国に生まれれば、国内旅行もきっと活性化するだろう・・・。
(終わり)