天気は、ちょっと曇り気味。1Fフロント前にある朝食バイキングコーナーへ。本州ではパンが中心のスーパーホテルが多いが、このホテルは和流料理中心の構成。品数はそれほど多くはないが、ご飯やみそ汁だけではなく、もずく・チャンプルー・ゴーヤの和え物など沖縄っぽいメニューも数品ある。味については、ごくごく一般的なところ。
朝食バイキング
ホテル→石垣離島ターミナル 【徒歩】
石垣離島ターミナル(9:00)→竹富島桟橋(9:19) 【高速船】八重山観光フェリー「ちゅらさん」
ホテルをチェックアウトした後、まだ観光客がいない商店街(あやぱにモール)を通り抜け、徒歩10分ほどの離島ターミナルへ向かう。
静まり返った商店街
離島への船は、3社が運航しており、便数もかなり豊富だ。先発の「八重山観光フェリー」と「安栄観光」が歩調を合わしたように、同一航路を同一運賃で、ほぼ同一ダイヤで運航している。そして、そのダイヤの隙間を補うかのように、後発の「石垣島ドリーム観光」が、これまた同一運賃で運航している。まさしく過密競争地帯だ。
今日の目的地は、石垣島から最も近い「竹富島」(高速船で所要10分)。同じ9時ちょうど発で「八重山観光フェリー」と「安栄観光」があったが、今回はあえて乗り比べするため、まずは「八重山観光フェリー」の高速船「ちゅらさん」を選択。3社が並ぶ窓口で他社と間違えないようにきっぷ(片道580円)を買う。
大都市圏の鉄道のような過密ダイヤ
石垣島離島ターミナルの桟橋
高速船「ちゅらさん」は石垣港を離れると、スピートを少しずつあげる。十分にスピードが出たと思いきや、さらにスピードアップ。すさまじい騒音と振動、そして波を切るために発生する揺れも大きい。後に調べて分かるのたが、「ちゅらさん」の航海速力は40ノット。つまり、ジェットフォイルに匹敵する時速約75キロメートルの駿足を持つのだ。本州の船会社が重油高で休止や意図的なスピードダウンを決める中、こんなに非効率に飛ばしていいのだろうか?
そんなことを考えているうちに、あっという間に、竹富島に到着。
駿足で島々を結ぶ「ちゅらさん」
竹富島桟橋→集落 【送迎バス】新田観光
桟橋に船が着くと、年寄りの団体と修学旅行集団がぞろぞろと下船。水牛車観光やレンタサイクル業者数社の送迎バスへ散らばっていく。
港が静まり返ったところで、コインロッカーに荷物を預け、「新田観光」の係員に声を掛け、水牛が待つ集落へ送ってもらう。「新田観光」を選んだのは特に理由はなく、ホームページを偶然出発前に見ていたから…。
竹富東港待合室「てぇどぅん かりゆし館」
約6社の送迎バス(ワゴン)が並ぶ
乗り場である集落へ、5分ちょっとで到着。ガイドブックの写真では見ていたものの、集落の町並みの雰囲気に圧倒される。まるで沖縄本島にある琉球村のようなテーマパークへ舞い込んだよう。新田観光の窓口で水牛車観光料金(1200円)を前払いする。次の案内は10時。30分ほど時間があるので、すぐ近くの「なごみの塔」までブラブラと歩いてみる。
水牛車乗り場
「なごみの塔」までの道。舗装されていない!
「なごみの塔」は、とても小さな展望台(写真は撮り忘れた…)。一人がギリギリ上り下りできる数段の急勾配な階段で登る。特に下りは怖い。定員は1〜2名。竹富島は山がない平べったい島。大した高さの展望台でなくとも、見晴らしはとてもよい。
「なごみの塔」からの眺め
いよいよ、水牛車に乗りこむ。とても味のあるおっちゃんの案内の下、水牛「だいちゃん」に牽かれて、のんびりゆったりと進む。出足の悪い「だいちゃん」におっちゃんの竹のムチが飛ぶ。ちょっとカワイソウ。ちなみに、登り坂よりも、転がり落ちないように踏ん張って歩く下りの方がスピードダウンするのだとか…。
おっちゃんの案内によると、この島は高齢化が進み、どの家も一人暮らしの老人ばかり。島で見かけるのは観光客ばかり。島人はほとんど見かけない。新田観光で働く従業員もほとんどが島外からやってくる若者達。数ヶ月もしくは数年働いた後は、また帰っていくのだとか…。その他にも、今年は台風の影響でハイビスカスが飛び散ってしまった話など、色々な話をしてくれた30分だった。
水牛の「だいちゃん」
新田観光以外にも数社の水牛車業者があるようだ
集落→コンドイビーチ 【徒歩】
水牛車を楽しんだ後は、ぶらぶら街歩き。集落全体の雰囲気が統一されていて、郵便局はまだしも、NTT局舎までうちなー調。
竹富郵便局
NTT西日本の局舎
どの路もこんな感じなので、迷子になりそう…
せっかく竹富島に来たのだから、「キレイな海をみたい!」ということで、キレイな浜で有名なコンドイビーチへ目指す。舗装されていない砂利道をノンビリと歩くこと約20分。ようやく到着。日照りがきついので、ちょっと疲れ気味。
遠浅のビーチは、淡いエメラルドブルーが広がっている。ヨロンの海と比べると、ちょっと負けてしまうが、このビーチもなかなかの綺麗さ。泳いでいる人も数人いたようだが、父島付近を北上する台風の影響を受けてか、少し風が強く、ちょっと寒そう。足を水につけたり、ヤドカリと遊んだりして、まったりとした時間を過ごす。
集落からコンドイビーチへ向かう道
コンドイビーチ
コンドイビーチ→集落 【徒歩】
再び歩いて集落に戻り、ガイドブックに載っていた「そば処 竹乃子」へ。
せっかくなので、店内席ではなく、外のガーデン席へ。チョイスしたメニューは、ソーキそば(700円)。お味の方はといえば、普通においしいといったところ。ソーキも骨まで食べれるタイプではなく、ごく一般的。那覇市内にある「那覇そば」の方が好みだという意見は夫婦一致。ガイドブックに載っていただけに、ちょっと期待しすぎたかも…。
そば処「竹乃子」
ソーキそば(700円)
竹乃子の軒先で昼寝するニャンコ
昼食後、ちょっとぶらぶらして暑くなったので、「パーラーぱいぬ島」へ。沖縄のパーラーらしく、食べるスペースは屋外。氷ぜんざい(300円)を賞味。上にはフワフワの氷、下には黒糖で作ったぜんざい(白玉だんご入り)。ソフトクリームもトッピングできたが、これだけでも十分!
「パーラーぱいぬ島」
氷ぜんざい(300円)
竹富島の状況(人間356人に対して、牛469頭)
集落→竹富島桟橋/ゆかぶ館 【徒歩】
来るときは桟橋から集約まで水牛車観光の送迎バスに乗せてもらったが、帰りは歩くことにする。約20分程度で桟橋のそばにある「竹富島ゆかぶ館」へ到着。ありがちな国が運営しているビジターセンターといったところ。
展示はたいしたものはないが、映像による竹富島の風俗に関する上映もあり、一見の価値あり。特に、もうすぐ行われる竹富島最大のお祭り「種子取祭」に関する展示は興味深かった。
竹富島ゆかぶ館
竹富島桟橋(15:00)→小浜島(15:40) 【高速船】石垣島ドリーム観光「ドリーム1」
ゆかぶ館の目の前にある港へ戻り、コインロッカーから荷物を出す。次の目的地は、今夜の宿がある小浜島。NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」で有名になった島だ。
竹富島から小浜島への直行便はあるが、非常に本数が少なく、1日あたり八重山観光フェリー1便と石垣島ドリーム観光3便のみ。さらに、石垣島ドリーム観光は直行便と言いつつも、石垣港を経由して向かう。しかし、一旦石垣港で下船するよりも、経由直行便の方が610円安く、片道1000円。そこで、今回は15時発の石垣経由小浜島行き石垣島ドリーム観光をチョイス。
手書きの乗船券を手にして、高速船「ドリーム1」に乗船。定刻から数分遅れで出航。八重山観光フェリーと比較して新しい会社だけに、船内は非常にキレイ。時速32ノット(約60キロ弱)の足を持つ。イスの座り心地もよく、液晶テレビや空気洗浄機もあり、結構気に入った。ちょっと心配なのは、僕達夫婦以外に2人しか乗客がいないこと…。経営は大丈夫なのか?
竹富島桟橋
石垣島ドリーム観光「ドリーム1」
空気洗浄機が常備された船内
小浜島/桟橋→ヴィラハピラパナ 【送迎バス】
小浜島へ到着。ガイドブックやテレビでは幾度か見たことのある島だが、いざ自分の足で立つと、なかなかの感動モノ。港では、小浜島の二大リゾート「はいむるぶし」と「南西楽園」の送迎バススタッフが待ち構えている。
小浜島の旅客ターミナル
今回は、宿泊予約サイト「じゃらん」で、南西楽園「ヴィラ ハピラパナ」を予約した。このホテルだが、なぜか口コミ情報を見てみると、すこぶる評判が悪い。「害虫が出てきた」「タオルがカビ臭い」「スタッフの質が低い」などなど…。そこで、夫婦ともに、多少の不便が出るのは覚悟の上で予約した。
しかし…、港で迎えてくれたニコニコ顔の送迎バスのおじさんにちょっと肩透かしを食らう。おまけに、出発する時は直立一礼で歓迎の挨拶付き。非常に対応が良い。ちなみに、送迎バスは事前予約制とネットには掲載されていたが、今回は予約なしでも迎えがあった。
僕たち夫婦二人だけ乗せた大型バスは、10分ほどで南西楽園「ヴィラハピラパナ」へ到着!
南西楽園「ヴィラハピラパナ」の正面玄関
バスを降りて、フロントでチェックイン。まだまだイヤな重いをするかもしれないという先入観満々でチェックインに望む。
しかし…、「本日は新館のお部屋でご用意しております」というビックリするような一言が…。
今回は、じゃらんの連泊プランで予約。連泊プランは少し変わったプランで、2泊2朝食1夕食付で44100円/2人の本館利用プランのはず。つまり、部屋の無償グレードアップをしてくれたのだ。ますます好印象。
「ヴィラ ハピラパナ」は、沖縄本島の「JALプライベートリゾートオクマ」や与論島の「プリシアリゾート」と同じく、広い敷地内にコテージが点在するタイプのホテル。苦手なさんぴん茶のウェルカムドリンクの洗礼を受けた後、電動カートで徒歩3分ほどのコテージへ案内される。
今回宿泊したコテージ
部屋は、キレイな芝生が広がるゴルフ場、遠くには海と石垣島が臨める2階の部屋。アジアンムードが漂う部屋にはベットが2つ。そして、売りの一つであるデイベット。テレビはごく一般的なもの。トイレとバスはセパレートでバスからは海を望むことができる。バルコニーもあり、ちょっとしたお昼寝ができそうな簡単な長イスもある。
デイベットのシーツとクッションにちょっとシミがあったのが減点。床のフローリングの掃除も若干行き渡っていないところもあったが、十分に満足できる設備だ。
アジアンムード漂う客室
デイベットの窓を開けると、爽やかな風
テレビはブラウン管
バルコニーにあるベット(いす?)
バルコニーのサンダル
アメニティ
眺めの良いバス
広い敷地内を散歩してみる。そこで、カルガモ?の集団を発見!
カルガモの群れ
フロントがあるクラブハウスにはロビーがあるが、非常に狭く、ゆったり過ごすことができない。また、クラブハウス正面にあるショップでは、真珠のような装飾品のほか、お土産やアイス・カップラーメンなども販売。だけど、ジュースは明らかにホテル内ぼったくり価格。
「南西楽園 小浜島リゾート」は、大きく分けて、今回宿泊した「ヴィラ ハピラパナ」とオールスイートルームの「アラマンダ」の2つのホテルがある。今年の夏に行ったトマムリゾートの「ザ・タワー」と「ガレリアスイート」のような関係だ。アラマンダもハピラパナに隣接するように位置しており、潜入してみようかと思ったけど、怖気づいてしまって潜入できず…。
部屋からはアラマンダのコテージも見える
今回の宿泊プランは2泊にも関わらず、夕食は1回しか付いていない。つまり、1回はプランとは別に支払って食べなければならない。各宿泊サイトの口コミを見ていると、食事に対する評価もあまりよろしくない。おまけに、最低でも4200円のディナーバイキングとなると、いまいちホテルで食べる気がしない。かといって、ホテルは僻地。周りにはホントに全く食べる店どころか、建物もない。
そこで便利なサービスが小浜島にある。集落などにある各居酒屋がホテルまで送迎サービスをしてくれるのだ。ホテルには敢えてそういった案内はないが、フロントで聞いてみると、居酒屋マップ(電話番号付)をくれた。とはいえ、さすがにホテル外で食べるだけあって、あまりいい対応では無かったが…。
本当は「パパイヤ」という店が良かったが、どうやら改装中だったみたいなので、ガイドブックに載っていた居酒屋「結」というお店へ電話で18時に予約する。
ホテルフロントの外で待っていると、ワゴン車が到着。もう一組の夫婦と一緒に集落にある「結」へ。店に着くと、もう一組の夫婦はゆったりとしたお座敷、僕達は8人テーブルの真ん中の席へ案内される。どうやらお座敷の夫婦は昨日も訪れたようでVIP待遇のようだ…。狭い上に両隣を知らない人に挟まれ、ちょっとまったり感に欠けていまいちだった。
まずはオリオンビールで気を取り直して、付け出し(海産物の和え物)を食べる。まずまずといったところ。オーダーしたメニューは「そーめんちゃんぷる」「豆腐サラダ」「ぐるくんの唐揚げ」「ソーキ」「イカと魚のてんぷら」。
「ぐるくんの唐揚げ」(500円)は、昨日の石垣で食べたものよりも大きくておいしい。「ソーメンチャンプル」はツナとネギしか具は入ってないのに、とても美味。奥さんも感動。その他のメニューは、普通においしい。総合的には、昨日の石垣のお店の方が創作っぽくてお気に入り。
ちなみに、お会計は3800円也。ホテルで食べたら、1人分にもならない安さ。
居酒屋「結」の店内
ホテルへワゴン車で送ってもらい、ショップでおやつにサーダアンダキーと紅芋タルトを買う。部屋で楽しみつつ、旅の2日目が終わった。
404 404星野リゾート リゾナーレ小浜島(旧 南西楽園ヴィラハピラハナ)
(沖縄県 八重山郡 竹富町)