「大江戸温泉物語 きのさき」に泊まる城崎温泉旅行記

12月になって急に冷え込む日々。おまけに、夏の節電に引き続き、冬の節電が始まり、ますます寒々としている。そうとなれば、温泉に入りたくなるものだ。いつもならば、定番の湯快リゾートに泊まるわけだが、訳あって宿泊できず。代わりに、城崎温泉の大江戸温泉物語に泊まってみた、1泊2日の旅行記。

  
1日目 (2011年12月22日)
[プロローグ1] 湯快リゾート「輝乃湯」に泊まるつもりだったのに・・・

12月になって冷え込むだけでなく、冬の節電がはじまった。オフィスでもエアコンの温度が低く設定され、冷え性の身にとっては辛いところ。

となれば、温泉に入りたくなるものだ。温泉といえば、僕たち夫婦御用達の「湯快リゾート」。そんな「湯快リゾート」のメルマガで、新しい宿がオープンしたのを知った。12月にオープンした、岡山県の湯原温泉「輝乃湯」だ。

湯原温泉といえば、ダムの下に露天風呂がある光景が有名。一度訪れてみたかった温泉。早速、ネットで空室状況を見てみると、幸い空きがある。公共交通機関ではたどりつきにくい場所なので、湯快リゾートが運行する送迎バスを利用するべく、宿へ電話してみると…。

なんと往路のバスは満席、復路のバスは1席のみとの無情なお言葉が…。そんなわけで、断念。休暇も取ってしまったので、旅には出たいものの、出発4日前に宿なんかあるんだろうか…?

[プロローグ2] ケガの巧妙!「大江戸温泉物語きのさき」の格安プラン

仕方なく代替案として、前からずっと気になっていた四国レオマワールドの大江戸温泉物語に泊まろうとホームページを見ていると、目についたのが「大江戸温泉物語 きのさき」へのリンク。

ここは送迎バスが運行されていないので、ノーマークだったが、今はちょうど18きっぷの利用期間、まさに絶好のチャンス。おまけに、空室状況を確認すると、ナント空きあり。加えて、通常は2名1室 1泊2食付 9700円/人のところが、特別プランで6700円。

ここまで好条件が揃えば、もうここしかない。ということで、「楽天トラベル」で早速予約。そして、奥さんが大阪駅前ビルの地下にある金券ショップで、青春18きっぷ(5回分)を10980円で購入してきた。定価は11500円なので、かなり安くなっている。

こうして、準備周到で旅行当日を迎えた。

18きっぷを片手に山陰本線で北上

京都(9:00)→園部(9:44) 【普通】
園部(9:46)→福知山(11:03) 【普通】
福知山(11:06)→豊岡(12:31) 【普通】

青春18きっぷを片手に、京都9:00発の山陰本線の普通電車に乗り込む。

ちょうど通勤時間帯にもかかっているせいか、車内はそこそこ混雑しており、出発間際には立客もそこそこ出ている。

京都駅の山陰線ホーム

京都駅の山陰線ホーム

園部で乗り換え、9:46発の福知山行き普通電車に乗車。昔は非電化区間だが、今は城崎温泉まですべて電化されている。乗り換えた電車もほぼ満席だったが、鍼灸大学前で一気に乗客が減る。どうやら、京都から通学している学生の利用が多いようだ。

さらに福知山で乗り換え、豊岡に到着(12:31着)。このまま城崎温泉まで行ってからお昼にしてもいいが、今晩はバイキングなので、少しでも早めに食べたいので、豊岡でお昼とする。

豊岡駅

豊岡駅

ショッピングセンターのフードコートでお昼ごはん

駅に降り立つと、みぞれまじりの雨が降り、激寒。

ランチスポットを求めて、駅周辺をブラブラしたいところだが、あまりにも寒いので、駅前直結のショッピングセンター「アイティ」へ駆け込む。

夕食バイキングに備え、控えめにショッピングセンター内のフードコートでお昼ごはん。

広々としたフードコート

広々としたフードコート

ここのフードコートが意外とオススメで、豊富なメニューに加えて、なんだかやたらと安い。僕はフライドチキンカレー(500円)、奥さんは天丼(500円)を注文。

フライドチキンカレーは、ごはんがちょっと少なめだが、チキンもきちんと乗っていて、なかなか美味。奥さんの天丼も、かき揚げ1つとえび天2つが乗った上に、おすまし付きと値段の割りに豪勢。

奥さんが注文した天丼(500円)

奥さんが注文した天丼(500円)

天丼にはおすましもついてくる

天丼にはおすましもついてくる

僕が注文したフライドキチンカレー(500円)

僕が注文したフライドキチンカレー(500円)

もう少し何か食べたい気分だったので、1階の食料品売り場にあるパンコーナーで、「天津甘栗ミルフィーユパン」(120円)を購入。ここのスーパーのパンがまたやたらに安い。豊岡は物価が安いのだろうか?

ショッピングセンター内の休憩コーナーでミルフィーユパンを賞味。栗はちょっとだけど、クリームたっぷりで美味。

とっても美味な「天津甘栗ミルフィーユパン」

とっても美味な「天津甘栗ミルフィーユパン」

またまた雨の城崎温泉

豊岡(13:57)→城崎温泉(14:09) 【普通】

豊岡13:57発の浜坂行の普通列車に乗車。電化区間の城崎温泉以遠へ行くため、ディーゼルカーだ。ディーゼルカーのうなる音とみぞれ混じりの車窓が旅情を掻き立てる。

豊岡から乗車して10分少々、城崎温泉に到着する(14:09着)。

最近ではあまり見かけない固定クロスシート

最近ではあまり見かけない固定クロスシート

城崎温泉駅に到着

城崎温泉駅に到着

チェックインの15時まで少し時間があるので、温泉街をブラブラと散策する。雨がポツポツしておりうっとしいところだが、観光客向けに貸傘(無料)が設置されており、有難くお借りする。そういえば、春に訪れた時も雨だったような…。

雨模様のせいか、ひと気がない

雨模様のせいか、ひと気がない

城崎温泉とはいえば、この風景が有名だ

城崎温泉とはいえば、この風景が有名だ

「大江戸温泉物語 きのさき」にチェックイン

14時半過ぎ、ぼちぼち宿へ向かうことにする。

駅からの送迎バスはないようなので、国道をトボトボと歩いて目指す。それほど距離はなく、10分程度なのだが、途中歩道がないところを歩く必要がある。特に、傘をさしながら歩く傍ら、すぐ真横をクルマが水しぶきを上げて走り抜けていくので、少し怖い。

足元がびしょぬれになりながら、ようやく今宵の宿「大江戸温泉物語 きのさき」へ到着。

2〜300メートルほど、歩道がない道が続く

2〜300メートルほど、歩道がない道が続く

「大江戸温泉物語 きのさき」

「大江戸温泉物語 きのさき」

今回は、「楽天トラベル」を経由して、1泊2食 6700円で予約。これとは別に、入浴料+入湯税(計310円)が必要となる。通常、2名1室の場合は9700円で、今回のプランは特別プランだ。

ところで、こちらの宿は最近オープンしたといえど、実は昔からある有名なホテルだ。ある程度の年代の人なら、テレビCMで誰でも知ってる「ホテルブルーきのさき」だ。そのホテルが大江戸温泉物語に引き取られた。温泉街から少し離れた立地が災いし、経営に行き詰ったのだろうか?

はじめてのメゾネットルーム

フロントで手続きを済ませる。部屋への案内はない。館内図を渡され、自分で荷物を持って、部屋に向かう。ちなみに、予約時にメゾネットルームが指定できたので、迷うことなく、メゾネットルームを予約した。2名1室にもかかわらず、太っ腹だ。

部屋は最上階の6階フロア。ドアを開けると、まず冷蔵庫があり、右手にツインルーム、正面にバスとトイレ。

ツインルーム(階下フロア)

ツインルーム(階下フロア)

バスとトイレ(階下フロア)

バスとトイレ(階下フロア)

そして、階段を昇ると、10畳程度の和室と洗面台がある。和室には、32型液晶テレビとポットが完備。冷蔵庫は階下フロアにしかないので、和室ベースで過ごすにはちょっと不便だ。あらかじめ布団が敷いてあるのは、湯快リゾートと同じシステム。

部屋の中の階段を昇ると・・・

部屋の中の階段を昇ると・・・

和室にはあらかじめ布団が敷かれている

和室にはあらかじめ布団が敷かれている

32型の液晶テレビ完備

32型の液晶テレビ完備

茶菓子は3種類が一つずつ(ケンカになる…)

茶菓子は3種類が一つずつ(ケンカになる…)

湯快リゾートと決定的に違うところは、ロビーなどのハプリックスペースだけでなく、客室廊下や客室内もきちんと大江戸温泉物語化するにあたって、リフォームしているところだ。

襖だけでなく、天井も張り替えている

襖だけでなく、天井も張り替えている

客室廊下もキレイだ

客室廊下もキレイだ

二人で利用するには贅沢な広さ。ただ、唯一残念だったのは、窓からの眺めが、眺望のいい円山川側ではなく、国道側だったことだ。

館内散策へ

部屋で少しゆっくりした後、館内散策へ。

まずは1階ロビーへ。ソファやテーブルが並んでいて、とってもシックなインテリアだ。円山川を望むこともできる。

1階ロビーのシックなソファ

1階ロビーのシックなソファ

ロビーの横にはマッサージ機コーナー。湯快リゾートは無料で使い放題だが、こちらは有料だ。また、奥まったところにカラオケコーナーもある。湯快リゾートの場合、昼間は無料だが、こちらは昼間も有料だ。

一方、湯快リゾートよりもポイントが高いのは、大浴場入口と2階レストラン入口に、無料の給茶機があることだ。

マッサージ機コーナー

マッサージ機コーナー

ゲームコーナー

ゲームコーナー

無料の給茶機(電子レンジもある)

無料の給茶機(電子レンジもある)

夕食前にお風呂へ。2つの大浴場は日替わりでチェンジするようだ。僕が入った方はごくごく一般的な大浴場で露天風呂はなかった。一方、奥さんの方は露天風呂があったようだ。可もなく不可もなくといったところ。

お楽しみの夕食バイキングへ

18時前に、2Fの夕食バイキング会場へ。

営業時間は17:00〜21:00(20:30最終入店)。繁忙期でないからなのか、それとも常時なのか分からないが、事前予約不要かつ制限時間無し。席数もかなりあるようだ。

まず席について、城崎ビール(330ml/650円)という地ビールを注文してみる。4種類の味がある中のヴァイツェンを注文してみたが、とても喉越しがよく飲みやすい。

城崎ビール

城崎ビール

4種類のラインナップだ

4種類のラインナップだ

メニューは、まさしく和洋中が揃う雑多なバイキング。寿司・刺身・天ぷら・かに玉・から揚げ・エビフライ・サラダ・おでん・茶碗蒸し・飲茶などなど、一通りが揃っている。海に近いせいだろうか、刺身が意外とおいしい。ちなみに、当然のことながら、この価格ではカニは出てこない。

和洋中が揃う夕食バイキング

和洋中が揃う夕食バイキング

デザートの目玉は、チョコレートファウンテン。しかし、いつも思うのだが、実際に口にしてみると、見た目ほどのおいしさを感じないところが難。ケーキは、冷凍の業務用と思われるもので、いまいち。デザートの中でオススメはブドウだろうか?

デザートはもう一息といったところ

デザートはもう一息といったところ

最近ショッピングモールによく入っているバイキングレストランとメニューは同じような感じだか、それらよりはレベルは高い。一言でいえば、湯快リゾートよりはレベルが高く、休暇村よりは低いといったところだろうか?

少なくとも、湯快リゾートよりは宿泊料金帯が高いだけに、やはりレベルは高い。しかし、過度の期待をすると、がっかりするだろう。

「ゆめぱ」を片手に、城崎温泉の外湯めぐりへ

ホテルから温泉街までは、外湯めぐりバスが運行されている。午後は15:30〜22:00の間、約15分毎(一部時間帯は30〜45分毎)。朝も2便が出ている。

さらに、宿泊客は「ゆめぱ」という湯めぐりパスポート(宿泊料込)が利用でき、チェックアウト日の10時までは、7つのお湯に何度でも入り放題だ。

城崎温泉外湯入浴券「ゆめぱ」

城崎温泉外湯入浴券「ゆめぱ」

外湯めぐりバスに乗車して、いざ外湯めぐりへ。停留所は2箇所ある。一つは駅から少し離れた「御所の湯」に近い蓮成寺、もう一つは「鴻の湯」だ。終点の「鴻の湯」で降り、すぐに温泉には入らず、温泉街をブラブラとしてみる。

雨と寒さのせいだろうか、それとも、平日のせいだろうか、温泉街は静まりかえっており、行き交う人は少ない。

温泉街は閑散としている

温泉街は閑散としている

城崎といえば、この光景だ

城崎といえば、この光景だ

僕たちは浴衣ではなく、普段着にコートで出かけた。ホテルの浴衣は薄く、上に羽織るモノがあっても、寒そうだったからだ。また、部屋に備え付けの浴衣はちょっとハゲ気味で、外で着歩くにはちょっと恥ずかしい。

ちなみに、外でも歩けるようなきちんとした浴衣もあるのだか、レンタルになっていて別料金(1000円)。そちらも、決してキレイな感じでもなかった。

独り占めの露天風呂で雪見♪

待ち歩きですっかり体が冷え切ってしまったので、「御所の湯」へ。別名、美人の湯だとか…。入口で「ゆめぱ」のバーコードを機械に読み取らせる。

入口の貴重品ロッカーに携帯を預け、更衣室へ。外湯というとボロいイメージがあったが、スーパー銭湯並みに、キレイに整備されている。

ちょうど冬至なので、申し訳なさそうな量だが、浴場にゆずが浮いている。内湯のみならず、露天風呂も完備。それも簡単なミニ露天風呂ではなく、スーパー銭湯並みの立派な露天風呂だ。

一人二人と上って行き、最後はみぞれっぽい雪に打たれながら、一人で貸切状態。サイコーだ。

「御所の湯」

「御所の湯」

入口横には休憩所もある

入口横には休憩所もある

ポカポカになった体は、外に出ても寒さを感じない。お土産物さんを少し冷やかしつつ、ブラブラする。そして、また体が冷えてきたので、外湯のハシゴということで、二軒目は「鴻の湯」へ。

「御所の湯」よりは少し年季が入った感じだが、こちらも設備が整っており、清潔感がある。水面に落ち葉が大量に浮いていたのが気になったが、露天風呂も完備だ。

「鴻の湯」

「鴻の湯」

入口横には休憩スペースもある

入口横には休憩スペースもある

帰りのバスもほぼ15分毎にピストンしているが、行きと違って、出発時刻は定められていないようで、お客さんが乗車次第、出発するスタイルのようだ。

雪をみながらのジェラード♪

22時前に、ポカポカの体でホテルへ戻る。

外湯にいく前は「こんな寒いのにアイスなんて!」状態だったが、バイキングで塩分を摂りすぎたのと体がポカポカになったので、1階の売店で「城崎ジェラード」(280円)を購入。ちなみに、ホテルの売店はかなり頑張っていて、24時まで営業している。

「城崎ジェラード」(280円)

「城崎ジェラード」(280円)

ジェラードをロビーで楽しんだ後、部屋に戻る。窓の外をみやると、雪が降ってきたようだ。ドラマを見ながらほっこりした後、眠りについた。

今宵の宿情報

大江戸温泉物語Premium きのさき

(669-6102 兵庫県豊岡市城崎町桃島1232)

宿で温泉やバイキングを満喫したあとは浴衣姿で「外湯めぐり」へ
風情溢れる温泉街で街歩きをお楽しみください


今回泊まった部屋:  和室 (朝・夕食付)
今回の宿泊費(1人あたり):  6500〜6999円 
じゃらん 評価: 4.3  (143件の口コミ)
楽天トラベル  評価: 4  (2162件の口コミ)
・Trips管理人 評価: 4.0  (管理人提供宿泊レポート)

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