午前6時過ぎ。昨晩お酒をいっぱい飲んだにも関わらず、目が覚める。南の島の朝焼けは遅い。6時すぎになって、ようやく空が明るくなるのだ。
石垣島の方から昇る朝日
8時頃、ゆっくりと散歩しながら、朝食会場であるクラブハウスレストランへ向かう。昨日やってきた団体一行は、もう出発のようで、玄関でバスを待っている。せっかくのリゾートなのに、忙しない滞在だ。
今朝もプランに付いている朝食バイキング。事前に調べていた宿泊予約サイトのクチコミどおり、前日とあまりメニューが変わらない。変わっていたといえば、鯖が鮭になっていたり、単なるソーセージがイカ墨ソーセージになっている程度。日照りがかなり強く、窓から差し込む強い朝日に干からびながらの朝ごはん。プールサイドで食べている人もいたけど、かなり厳しそう。
朝食バイキング
強い日差しが差し込むクラブハウスレストラン
昨日と同じく、浜辺まで歩いて散策。浜辺に上がるゴミの山には閉口だが、やはり海はキレイ。いよいよ帰らないといけないと思うと、ちょっとブルーになる。そして、部屋に戻り、チェックアウトまでデイベットでまったり♪
浜辺に打ち寄せられたゴミの山
海がキレイだ!
空は真っ青
ヴィラハピラパナ(10:40)→小浜島/桟橋 【送迎バス】
チェックアウトは11時だが、石垣でゆっくりしたいので、ちょっと早めの10:40発の港行き送迎バスに乗ることにする。チェックアウト時はコテージからフロントまで電動カートで荷物を運んでくれると案内を受けていたか、いちいち呼ぶのも面倒なので、歩いてフロントへ。
精算もスムーズに完了。あらゆる宿泊予約サイトのクチコミ情報では芳しくない「ヴィラハピラパナ」であったが、夫婦そろってお気に入りのホテルに認定。確かに若干手入れの行き届いていない部分もあるが、元々のハードがかなりしっかりしている感があった。今回は部屋のグレードアップがあったこともあったが、それを除いたとしてもコストパフォーマンスはまずまずだ。このホテル含め、西表島や宮古島にもある南西楽園系列に是非泊まってみたい。
そして、自分へのお土産にショップで賞味期限間近で叩き売りされている「タイフーン」という調味料を購入。10:40発のバスに10分ほど揺られ、小浜港へ。
小浜港(11:10)→石垣島(11:35) 【高速船】安栄観光「第28あんえい号」
小浜港から石垣島へ向かう次の船は11:10。「八重山観光フェリー」と「安栄観光」がそれぞれ同刻出航だ。今回は三社すべてを制覇するというのが目標だったので、最後に残った「安栄観光」をチョイス。手書きの乗船券を購入する。
がっしりとした高速船タイプ「にぃぬふぁぶし」を用意する「八重山観光フェリー」に対して、「安栄観光」はベタベタな高速船「第28あんえい号」。高速船にしては珍しく後部デッキがオープンになっているため、潮風を受けながらのクルージング♪
11:10に小浜港を離れる。「第28あんえい号」の航海速力は28ノット。時速にして、50キロ強。オープンデッキは優雅さというよりは、殺伐とした強風が吹き荒れ、強烈なエンジンが耳に響く。室内の部屋もあるが、屋外のオープンデッキはダンボールなどの荷物と同居することになる。
さよなら、小浜島
オープンデッキ(というよりは貨物室状態)
一昨日訪れた竹富島沖を通過
後ろに迫る同刻出航の八重山観光フェリーの高速船
石垣港へ到着した「第28あんえい号」
先島諸島の高速船会社である三社すべてを制覇。いずれも多くの所有船の中から1隻だけしか乗船していないので、正確な評価とはいえないが、ざっくりと言ってこんな感じかもしれない。
洗練された快適な船内でゆったり過ごせる「石垣島ドリーム観光」、ワイルドな雰囲気漂う「安栄観光」、老舗の安定感を持つ「八重山観光フェリー」といったところ。
個人的には、後発組だが、空気洗浄器の設置やキレイな船を提供する「石垣島ドリーム観光」がおすすめ。他の二社から出遅れてる分、比較的空いているため、ゆったりとした船旅もできるのだ。まだ後発の会社ゆえに、今後が楽しみである。
バスターミナルのコインロッカーに荷物を預けた後、空港バスの時刻まで土産物屋さんめぐり。まずは、あやぱにモールのある公設市場で1キロ500円の天然もずくをゲット。そして、別のお土産物屋さんで、コーレーグース、タコライスをゲット。あと、なぜか石垣島名物(宮古島も?)のバナナケーキもゲット。
バスターミナルのコインロッカー
朝食バイキングでお腹いっぱいの奥さんはほっておいて、ちょっと小腹が減ったので、コンビニでタコライスおにぎりを買って、ベンチで食べる。タコライスおにぎりがあるのも、沖縄のコンビニならでは!
バスターミナル(13:40)→石垣空港(14:00) 【東運輸バス】
石垣空港(15:15)→那覇空港(16:05)【日本トランスオーシャン航空】 JTA 146便
バスターミナル 13:40発の空港バスに乗車する。途中、全日空ホテルを経由する。全日空ホテルは、外観から見ていると、それほどいいホテルには見えなかった。実際に泊まってみると、また違うかも知れないが…。そして、空港へ到着。
石垣空港のカウンターは、JALとANAで建物が分かれている。出発待ちの人でごったがえしているので、ガラガラの自動チェックイン機を使いたいところだが、これから搭乗する「JTA146便 神戸空港行」は残念ながら自動チェックイン機は利用することができない。
その理由だが…、神戸空港への直行便に見えるJAL146便だが、実は那覇空港を経由した後、沖縄へ向かう。さらに面倒なことに、那覇空港では(安全のため?)燃料補給の間、荷物を持って一度降機する必要がある。なぜこんな面倒なことになっているのかいえば、石垣空港は他の空港と比較して滑走路が短い。そのため、神戸まで向かえる燃料満タンの状態で離陸すれば、万一の際にオーバーランしてしまう。そのため、あえて那覇まで飛べるだけの燃料を積んで離陸するのだ。したがって、神戸空港行きの後に出る関空行きも宮古空港を経由していく。
そういうわけで、カウンターにガマンして並ぶ。順番が回ってきて、係員のおねえさんに「窓寄りの席がいいんですが…」と言ってみると、ちょっと困った顔をしつつも、一番後ろに限りなく近い窓寄りから2席を指定してくれた。渡した航空券の原券は回収され、代わりに石垣〜那覇、那覇〜神戸の2枚の搭乗券を渡された。ちなみに、両区間共に同じ席番が割り当てられた。
出発まで1時間ほどあるが、空港内はごったがえしゆっくりとできる場所も無い。お土産物屋さんも見飽きたので、空港周辺を散策してみようと外へ出てみるが、本当に周りは何もないところ…。仕方なく、手荷物検査を終えて、セキュリティエリア内の待合室で飛行機を見ながら時間つぶし…。
石垣空港
セキュリティエリア待合室からの眺めは特等席
折り返し便が遅れているせいか、出発が5分ほど遅れる模様。さらに、待合室にあるモニターを見ると、「JTA146 搭乗手続き見合わせ中」の不吉な文字が…。まさか欠航になるのでは?という不安と湧き上がる。「明日の会社どうしよう?」とか考えているうちに、何の問題もなく搭乗開始。
那覇までお世話になるボーイング737
そして、ほぼ定刻15:15に石垣空港を離陸した。ところが…、よーくアナウンスを聞いてみると、本来ならば、石垣で搭乗した飛行機を一時的に那覇で降りて、再び同じ機材に乗り込むわけだが、今回は機材やり繰りの都合で那覇からは別の機材になるのだとか…。そのため、那覇で座席の再割り当て手続きを取るように案内される。なんだかよく分からないが、とりあえず神戸まで無事たどりつけそう…。
石垣空港を離陸した後、竹富島上空あたりを通過し、那覇へ向かう。途中の宮古島のほか、飛行機の訓練で有名な下地島上空では案内アナウンスのサービスもある。機内サービスは、ドリンクはなく、アメのみ。座席はかなり年季の入ったボロシート。ちょっと心配なぐらいに…。あと、心なしか座席が往路(関空→石垣)よりも広い。後に気のせいではないことが分かるのだが…。
そして、ほぼ定刻16:05頃、那覇空港に到着。
那覇空港(16:45)→神戸空港(18:40)【日本トランスオーシャン航空】 JTA 146便
那覇空港での乗換え時間をめいいっぱい使ってお土産物屋さん巡りをしようと思っていたが、事前の予告どおり、乗換カウンターへ案内され、搭乗券差し替えの行列に並ぶ。
そして、那覇〜神戸の搭乗券を渡すと、赤字で同じ席番が印刷された搭乗券を返された。ぶっちゃけ、あまり意味ない気が…。ちなみに、石垣から乗ってきたJTA146便は折り返し宮古行になっていた。一体何があって、こういう機材繰りになったんだろうか???
何はともあれ、神戸空港行は22番ゲートに無事駐機しており、帰れることには間違いなさそう。そして、定刻16:45発のJTA(日本トランスオーシャン)146便に搭乗。搭乗ゲートでは、数人に一人の割合で、JRの改札口でエラーが発生した時のチャイムが多発。その度に、係員のおねえさんが端末で座席番号を叩いて何かを調べている。ちなみに、僕達は席番に変更はなかったが、一部の乗客は変更になっていた模様。
機内に入って気づいたことがあった。往路(関空から石垣まで)に搭乗したタイプと同じ機体であること。石垣から那覇まで搭乗してきた機体と比較して、シートが新しくモダンなタイプ。加えて、座席ピッチが極端に狭いような気がする。どうやら、このタイプはJTA便の中でも、沖縄県外へ出張させる高収容型タイプなのかもしれない。
約10分ほど遅れで出発。離陸すると、しばらくして雲の中に突入し、海と島の世界から雲上の世界へ。雲上までやってこれば天気は関係ない。
真っ赤に染まる夕日が沈み行くのを眺めながら、今回の旅を振り返り、帰路についた。
翌朝・・・気がつけば、惰性で家を出て、会社へ向かう通勤途中。大阪駅前の地下街は人だらけ…。つい昨日までいた小浜島の人の少なさがとても恋しくなった。
(終わり)