「北海道フリーパス」で巡るグリーン車旅行記

北は豊富、西は洞爺、南はえりも岬、東は納沙布岬…。北海道フリーパス(2人用)を片手にグリーン車とB寝台車を駆使して、奥さんと夏の北海道を駆け巡った、8泊9日の旅行記!
※本旅行記は2006年の記録です。最新の北海道旅行記『2008年夏「北海道フリーパス」で巡る北海道旅行記』もごらんください!

  
5日目 (2006年08月29日)
グリーン車を乗り継いで、宗谷本線北上

札幌(7:21)→旭川(8:58) 【特急】オホーツク1号(グリーン車)
旭川(9:53)→美深(11:06) 【特急】スーバー宗谷1号(グリーン車)

早朝5:30。車内放送に起こされ、ベットを出る。そして、札幌に5:50到着。北口から少し歩いた公衆トイレで身支度。そして、駅近くのセイコーマートで朝食を調達。

早朝の札幌駅

早朝の札幌駅

今日の目的地は、美深にあるトロッコ王国。札幌から特急「スーパー宗谷1号」に乗車してもいいが、待ち時間がかなりあるので、札幌7:21発の特急「オホーツク1号」で旭川まで先に進んでおくことにする。この旅初めてのグリーン車。客室乗務員のおねえさんがおしぼりのサービスと共に、ドリンク(無料)の注文を聞きに来る。僕はオレンジジュース、奥さんはホットコーヒー。ドリンクと一緒にコンビニで買ったパンで朝ごはん♪

札幌7:21発の特急「オホーツク1号」

札幌7:21発の特急「オホーツク1号」

旭川で特急「オホーツク1号」を見送り、駅前をブラブラした後、宗谷本線を北上する特急「スーパー宗谷1号」に乗車。こちらも同じくグリーン車。またまたドリンクを注文。今度は、僕はお茶、奥さんはオレンジジュース。

旭川駅

旭川駅

トロッコ王国美深

美深(11:20)→仁宇布バス停(11:50) 【バス】名士バス

美深で特急「スーパー宗谷1号」を降り、駅前から名士バスに乗り換える。マイクロバスタイプの路線バスは押ボタンもなく、乗車する時に下車するバス停を運転手さんに伝える。終点の「仁宇布」まで行くわけだが、読み方が分からないので運転手さんに聞くと、「にうぷ」と教えられる。絶対に読めないや…。

美深駅

美深駅

バスは一本道を淡々と走る。乗客はみんな地元のお年寄り。バスに揺られること、30分。仁宇布バス停に到着する。ここからトロッコ王国までは徒歩すぐ。予想はしていたが、想像以上に何もないところだ・・・

仁宇布バス停

仁宇布バス停

バス停周辺は何もない・・・

バス停周辺は何もない・・・

「トロッコ王国美深」(http://torokko.co.uk/)は、廃線になった旧国鉄美幸線跡(往復10キロ)を活用して、エンジン式トロッコを観光客自身で運転できる体験型施設。ずっと以前に新日本海フェリーの公式サイトに設置されている掲示板で偶然知って、今回訪れることにしたのだ。

トロッコに乗る前にまずは腹ごしらえ。トロッコ王国併設の小さな食堂に入る。屋内は8人も座れば満席。そのためか、屋外にもテーブルが設置されている。僕はかきあげソバ、奥さんはえびピラフを注文。えびピラフはまさしく冷凍。電子レンジのチ〜ンの音が…。その一方、かきあげソバは大ヒット。かきあげが手作りっぽくて、非常に美味。奥さんはちょっと羨ましそうに、僕のかきあげソバを眺めていた。

トロッコ王国入口(左にあるのが食堂)

トロッコ王国入口(左にあるのが食堂)

昔は仁宇布駅があったらしい・・・

昔は仁宇布駅があったらしい・・・

食後はいよいよトロッコ体験。日によっては待ち時間も相当あるらしいが、夏休みも終盤とあってか、待ち時間はゼロ。料金1200円を払った後、とっても素朴なおにいさんに運転方法の説明を受ける。運転方法は至って簡単。レバーを引けば、進む。そして、停まる時はレバーを戻すだけ。トロッコは幌付きタイプや2階建タイプなど様々なバリエーションがある。

今回乗車したのは、二人乗りの20号車

今回乗車したのは、二人乗りの20号車

前にはエンジンが付いている

前にはエンジンが付いている

5キロの区間を往復するコース。5キロ先には転車台があり、そこで方向転換する。行きは僕が運転。レバーを引くと、意外とスピードが出る。全開にすると、ちょっと怖いので、速度を落として走る。昔はホンモノの列車が走っていた線路をそのまま使っているだけあって、遊園地のおもちゃのような列車とは違い、かなり本格的。途中には、信号や踏み切りもある。

スタート地点付近

スタート地点付近

踏み切りもある

踏み切りもある

まっすぐに伸びる線路

まっすぐに伸びる線路

橋も渡る

橋も渡る

5キロ先の転車台にはクルマで追いかけてきた、係員のおにいさんが待機。ここで説明を受けながら、進行方向を換える。エンジンの振動で手がくすぐったいけど、爽やかな風を全身で受けながら走るトロッコはホントに気分爽快。ヤミツキになりそう!

転車台のある折り返し地点

転車台のある折り返し地点

駅までのバスは1日5本。次のバスまで3時間程度ある。トロッコ王国周辺には特に何もなく、ヤギミルクのソフトクリーム(300円)を食べたりして、ブラブラする。ちなみに、お店は昼食を食べた食堂とヤギミルクソフトを食べた店だけ。

「天塩川温泉」で一浴び

仁宇布バス停(16:12)→美深(16:42) 【バス】名士バス
美深(17:07)→天塩川温泉(17:32) 【JR普通】
天塩川温泉→住民保養センター 【徒歩】
住民保養センター(20:15)→音威子府(20:35) 【無料送迎バス】

バスで美深に戻り、普通列車でさらに宗谷本線を北上する。空はどんより、雷が鳴り、雨が降り出す。

今夜の寝床も夜行列車。そうとなれば、お風呂に入らなければならない。そんなわけで目指す目的地は、「天塩川温泉」。小さなプレハブだけの待合室がある天塩川温泉駅は無人駅。お風呂がある住民保養センターは駅から徒歩で約10分の場所にある。

無人のプレハブだけの天塩川温泉駅

無人のプレハブだけの天塩川温泉駅

下車したのは僕たち夫婦だけだった・・・

下車したのは僕たち夫婦だけだった・・・

駅付近から見た保養センター

駅付近から見た保養センター

天塩川を渡る

天塩川を渡る

天塩川住民保養センター

天塩川住民保養センター

住民保養センターは宿泊施設も兼ねており、日帰り入浴をすることもできる。建物はとてもキレイで休暇村のような近代的な建物だ。入浴料400円を払って、早速お風呂へ。シャンプーもボディソープも完備。ドライヤーも付いている。

広い屋内の浴室に加えて、見晴らしのいい露天風呂もある。露天風呂は気のせいかもしれないが、少し塩素の臭いがしていたかもしれない。風呂あがりは広い和室の休憩室でまったりと休憩。マンガも置いてあったりする。

休憩室

休憩室

行きは天塩川温泉駅から歩いてきたが、帰りは音威子府駅までの送迎バスを利用することにする。送迎バスは1日5便が運行されており、次のバスは20:15。時間に余裕があるので、センター内のレストランで夕食にする。

送迎バス時刻表

送迎バス時刻表

チョイスしたのは、数量限定メニュー「鴨小鍋定食」(1200円)。自動販売機で食券を買う方式だ。レストランは区画が区切られていて、半分が宿泊客エリア、もう半分が日帰りエリア。日帰りエリアの方には僕たち夫婦以外には誰もいない。

小鍋といいつつも、それなりのボリューム。白菜・ねぎ・豆腐・こんにゃく・鴨・お餅がはいった鍋。鍋以外にも、ご飯・音威子府そば(普通のそばよりも黒い)・イカの酢和え・漬物などが付いている。おまけに、宿泊客に出ているスイカをサービスしてくれて、大満足。ちょっと残念だったのは、鴨が冷凍モノを解凍したのだろうか、少し火が通って硬くなっていた(T_T

鴨小鍋定食(1200円)

鴨小鍋定食(1200円)

夕食を食べた後、バスの時間まで和室の休憩室でノンビリ。フロントのおにいさんもすごく親切だった。20:15発の音威子府駅行きの送迎バスはワゴン車だった。僕たち夫婦だけを乗せ、明かりがほとんどない真っ暗の夜道を走り抜ける。

今宵の宿は、寝台特急「はなたび利尻」

音威子府(20:51)→豊富(22:06) 【特急】スーパー宗谷6号(グリーン車)
豊富(23:02)→札幌(翌朝6:00) 【寝台特急】はなたび利尻(B寝台)

送迎バスが着いた音威子府駅は、静寂に包まれていた。ホームはとっても柔らかい明かりで照らされていて、幻想的な雰囲気をかもしだしている。今宵の宿は、寝台特急「はなたび利尻」。この旅3回目、そして昨日に引き続き2日連続の夜行だ。稚内発の「はなたび利尻」が音威子府を通過するのは真夜中。そういうわけで、「はなたび利尻」を迎えるために、特急「スーパー宗谷6号」豊富まで北上する。

この時間帯はすべてに無人の音威子府駅

この時間帯はすべてに無人の音威子府駅

音威子府駅ホームの灯りはとても暖かい

音威子府駅ホームの灯りはとても暖かい

豊富駅で1時間ほどの待ち時間があったので、駅から徒歩7分程度のところにあるセイコマートで時間つぶし。そして、23:02発 寝台特急「はなたび利尻」に乗車。今日もとても充実した一日だった。

豊富駅

豊富駅


[旅行記に出てくる地域近辺の宿かも?]